ジークフリートの伝説
しつこいですが、お試し連載です。
この世界はかつて、魔物がはびこり人々は大陸の隅に押しやられて細々と暮らしていた。魔物は人間を襲うからである。人は魔法や知恵を持って魔物に抵抗したが、魔物の圧倒的な数と力に勝つことができなかった。
しかし、そんな人間たちに転機が訪れる。1人の青年が、仲間たちをひきつれて魔物討伐に立ち上がった。
青年の名はジークフリート。彼は『三人の聖者』、『七人の賢者』、『十五人の博士』、そして、『三十六人の騎士』を連れて魔物と戦い、そして勝利した。
ジークフリートは『三人の聖者』とともに勝ち取った地を清め、結界を張り、生き残った魔物をその結界の外に追い出したと言われている。
人間たちの王となったジークフリートは、『三人の聖者』と『七人の賢者』にそれぞれ土地を与え、治めるように命じた。それらの土地が徐々に諸国家となり、さらに分裂していくことになる。
歴史を重ねるごとに国家は分裂し、現在では多くの国が大陸に存在するが、ジークフリートが晩年住まいとした城とその周辺だけは、『聖都』として、独立して存在している。
人々は現在まで、魔物を追い出し、人間に安住の地を与えたジークフリートを讃え、信仰し続けている。
ジークフリートとその仲間たちは、弱い人間を憐れんだ神から授かった武器を手に、大陸を平定したと伝わる。
その神の武器は現在まで伝わり、今もその力を行使することができる者がいる。
その力を持つ者は『聖都』に集まり、結界を越えて侵入してくる魔物たちを相手取って、今も戦っている。
ここまでお読み下さり、ありがとうございます。
久しぶりにファンタジーな気がしました。