始まりのベース
ショッピングモールの二階。
書店の隣にある、小さな楽器店。
コウタは、店のエプロンをつけたまま、
アンプの前でしゃがみ込んでいた。
床に伸びたシールドを手繰り寄せ、軽くまとめる。
夕方の店内は、少しだけ静かだ。
学校帰りの客が来る前の、短い時間。
試奏スペースに行き、ベースを手に取る。
軽く弦を弾くと、低い音が店の奥に転がった。
「悪くない」
小さく笑って、ベースをラックに戻す。
値札の向きを直し、
レジ横の弦の箱を整える。
また、仕事に戻る。
しばらくして、
試奏スペースの方から、ベースの音が聞こえた。
まだ慣れていない指。
低い音が、少し遅れて鳴る。
手を止めて、そちらを見る。
中学生くらいの男の子が、
一本のベースを抱えている。
値札を見て、少し迷う。
また弦を弾く。
まだ形にならない音。
ゆっくり歩いて試奏スペースの横に立ち、
コウタは男の子に声をかけた。
「気になってる?」
男の子は少し驚いてから、頷いた。
「中古の方が安いんですけど……」
ベースのボディを軽く見てから言う。
「楽器って、弾き込むと音が変わるんだ」
「育てると、愛着湧く」
少しだけ笑う。
男の子は、小さく頷き、
もう一度ベースの弦を弾いた。
ぎこちない低い音が、店の奥に転がっていく。
「……貯金、足りるかな」
男の子が、小さく呟く。
コウタは、その音を聞いてから、
少しだけ目を細めた。
思い出す。
自分がこの店に初めて来たのも、
中学生の頃だった。
*
学校帰りのショッピングモール。
外の空気が、少しだけ冷たくなっていた。
制服の上に、薄い上着を羽織る。
本屋で、気になっていた作家の新刊を探す。
見つけて、すぐに手に取る。
それから、受験用の参考書。
ずしりと、重い。
会計を済ませ、何気なく隣の楽器店を見る。
奥から、低い音が響いてくる。
CDコーナーを抜け、楽器コーナーへ回る。
低い音が鳴る方へ、自然と足が向く。
奥の試奏スペースで、
店員がベースを弾いていた。
黒い短髪に、赤いメッシュ。
エプロンの下、襟のついたシャツの袖をまくり、
楽しそうに音を鳴らしている。
コウタは思わず立ち止まり、
その様子を見た。
ふと、
目が合い、心臓が跳ねる。
一拍、遅れて。
「気になる?」
声をかけられ、慌てて目を逸らした。
「あ……」
言葉が詰まる。
「大丈夫です」
何が大丈夫なのか、自分でもよくわからない。
小さく会釈をして、店を出る。
歩くスピードが、自然に上がっていく。
低い音。
まだ、心臓が鳴っている。
*
別の日。
本屋に寄る。
店内を見回す。
新刊は出ていない。
なんとなく、楽器屋に足が向く。
試奏スペースでは、
今日も店員がベースを弾いている。
赤いメッシュの入った髪。
襟のついたシャツ。
低い音。
派手だけど、音は主張しない。
でも、その音が入ると、少しだけ世界が締まる。
指は速くない。
難しいことをしているようにも見えない。
それでも、音が途切れない。
コウタは、少しだけ体重を移して立った。
帰ろうと思えば、すぐ帰れる。
それでも、足が動かなかった。
低い音が、店の奥にゆっくり転がっていく。
その音を、もう少しだけ聞いていたかった。
*
気づけば、
学校帰りに何度も通っていた。
コウタは今日も少し離れた場所に立ち、
気づかれないように音を聞いていた。
ディスプレイされたベースを見上げる。
白いボディ。
木目のままのもの。
つやのある黒。
形も少しずつ違う。
丸いもの、細いもの、角ばったもの。
そのまま、値札を見る。
思っていたより、ずっと高い。
視線を少し下げた。
ラックの下段。
中古のベースが並んでいる。
少しだけ、傷。
塗装の端が、少し曇っている。
値札は、少しだけ安い。
また上を見た。
新品のベース。
光を受けて、静かに並んでいる。
「新品でもいいと思うよ」
不意の声に、心臓が跳ねる。
ゆっくり振り返ると、
赤いメッシュの店員が立っていた。
「楽器ってさ、弾くと変わるんだ。
育てると、愛着湧く」
そう言って、
並んだベースに視線を向け、
少し目を細めた。
「弾いてみる?」
コウタは一瞬、息を止めた。
「……はい」
考えるより先に、言葉が出ていた。
*
店員は一本のベースを手に取った。
コウタに差し出す。
思っていたより、重い。
ストラップを肩にかけてもらい、
ベースの位置を少しだけ直される。
「ここ持って」
左手を軽く動かされる。
「で、こっち」
右手の指で弦を弾く仕草を見せる。
「難しいことしなくていいから」
店員は少し笑った。
「一本、鳴らしてみて」
弦に触れ、指を動かす。
音は出ない。
もう一度。
今度は、少しだけ触れる。
小さく、鈍い音。
店員がアンプのつまみを少し回した。
「もう一回」
コウタは弦を弾く。
低い音が鳴った。
店の奥まで、ゆっくり転がっていく。
もう一度、弾く。
さっきより、はっきり鳴る。
店員は何も言わず、
腕を組んでそれを見ていた。
低い音が、身体に残る。
胸の奥が、じんわりと熱い。
帰り道。
ショッピングモールの外は、もう暗い。
ポケットの中で、
指先が、少しだけしびれている。
さっき弾いた弦の感触を思い出す。
低い音が、
まだ、耳の奥に残っている。
そのまま、少しだけ進める気がした。
*
家に帰り、いつも通り机に向かう。
参考書を開き、黙々と問題を解いていく。
いつもと同じ手順で、
同じように式をなぞり、
同じ場所で答えにたどり着く。
間違えない。
外さない。
ただ、静かに積み上がっていく。
机の上には、進学校のパンフレットと参考書が
角をそろえて、きれいに積まれている。
コウタは、鉛筆を持ったまま手を止めた。
今日のベースを思い出す。
腹に残る、低くてゆっくり転がる音。
指に残った弦の感触。
時計の秒針が規則正しい音を鳴らす。
少しだけ考えて、
また手を動かす。
*
次に楽器屋へ行った時、
ディスプレイのベースは、少し入れ替わっていた。
それでも、光を受けて静かに並んでいる。
店員が気づいて、少しだけ笑った。
「久しぶり。決めた?」
コウタは、ひとつのベースを見る。
小さく息を吸う。
「……これ」
ツヤのある黒。
店の照明が、ゆっくり滑る。
店員は、ラックからベースを取り、頷く。
「いいと思う」
赤いメッシュの入った髪が、少し揺れる。
「それ、ちゃんと鳴るやつだ」
そう言って、目を細めて笑った。
コウタは小さく頷き、
受け取ったベースのネックをぎゅっと握った。
店を出る。
夜の空気は、思ったより冷たかった。
息を吐くたびに、白くほどける。
背中にはベースのケース。
右手には、小さなアンプの箱。
シールド。
チューナー。
予備の弦。
細い紙袋の中で、かすかに触れ合い音が鳴る。
貯金はもう、ほとんどない。
少し、重い。
でも、この重さが、ちょうどいい。
*
自分の部屋。
ドアを閉め、静かに息を吐く。
背中のケースとアンプの箱を床に下ろし、
紙袋の中身をゆっくりと、机の横に並べる。
ケースの留め具に手をかけて、少し止まる。
ゆっくりと、開ける。
黒いベース。
店の灯りじゃない。
部屋の白い蛍光灯が、静かに映る。
指で弦に触れる。
まだ、鳴らさない。
指先に、少しだけ力を入れる。
低い音。
小さく、転がる。
部屋の中で、すぐ消える。
思わず、小さな笑みがこぼれた。
机の上には、高校のパンフレットと参考書がそのまま積まれていた。
椅子に座り、参考書をパラパラと開いてから、
コウタは少し考える。
このまま、
進学校へ行き、大学を出て、父親の会社に入る。
誰かに決められたわけではない。
でも、なんとなく、
その流れから外れることはないような気がしていた。
安定している。
悪くない。
参考書を閉じて、
机の上のパンフレットを何枚か取る。
大学進学率。
就職実績。
並んだ企業名。
そこには整った言葉が並んでいる。
その先にいる自分の姿も、
なんとなく想像できた。
でも。
それで、いいのか。
パンフレットを流し読みするうちに、
そのうちの一枚で手が止まった。
私立。
偏差値も、そこそこ高い。
でも、校風は自由。
――文化系活動が活発。
コウタは、机の横を見る。
黒いベース。
店員を思い出す。
赤いメッシュ。
襟の整ったシャツ。
少し笑った顔。
『それ、ちゃんと鳴るやつだ』
パンフレットの山に視線を戻す。
しばらくして、
それをまとめて机の端に寄せた。
一枚だけ、残す。
参考書を開く。
問題を解く。
胸の奥が、静かに鳴る。
さっきより、手が軽かった。
*
「こんにちは」
店に通うようになっていた。
最初は、弦を買うだけだった。
レジで少しだけ話す。
弦の太さ。
切れにくい種類。
「一緒に、張り替えてみる?」
軽く言われて、頷く。
ペグを回す。
思ったより固い。
少しだけ力を入れると、急に軽くなる。
「うわ」
弦が、ふっと緩む。
指に当たって、少しだけ跳ねる。
「最初、そこ難しいよね」
横から声がする。
コウタは何も言わず、もう一度回す。
今度は、ゆっくり。
巻く。
巻く。
少しだけズレる。
戻す。
またズレる。
無言のまま、やり直す。
「引っ張りながらやると、安定するよ」
言われて、少しだけ弦を引く。
張る。
止まる。
また巻く。
今度は、さっきより揃う。
音を鳴らす。
低く、短く鳴る。
コウタは少しだけそれを見て、
もう一度、ペグに手をかけた。
うっすら汗がにじむ。
肩で、小さく息をつく。
「処分しておこうか?」
店員が、緩んだ弦を軽く持ち上げる。
コウタは首を振り、
弦をまとめて、ポケットに入れた。
次に来たときは、ケーブルを聞いた。
音が変わるのか。
店員は少し考えて、いくつか箱を並べる。
試奏スペースから、低い音が流れる。
一本ずつ差し替えてみても、
違いがはっきりと分からない。
それでも、もう一度弾く。
弦を弾くたびに、
店員の赤いメッシュが、光に透けた。
コウタはなんとなく、それを見る。
店に行くたびに、ベースを触る時間が長くなる。
弾き方を聞く。
アンプを少しだけ上げる。
低い音が、ゆっくり転がる。
何度も同じ音を鳴らした。
約束はしていない。
正解もない。
それでも、また行く。
弦を買う。
ケーブルを見る。
試奏スペースで、同じ音を何度も鳴らす。
そのたび、
赤いメッシュの店員は、
軽く笑って何かを教えてくれた。
ある日。
「俺、これから休憩入るんだけど」
店員が、缶コーヒーを二本持って言う。
「よかったら、どう?」
コウタは少しだけ目を瞬いてから、
小さく頷いた。
*
店の裏。
ショッピングモールの搬入口近く。
外気は少し冷たい。
簡易的な喫煙スペースには、
風よけの透明なパネルが立っていた。
赤いメッシュの店員は、
缶コーヒーを一本渡してから、
ポケットに手を入れる。
使い古された、銀色のZippo。
蓋を開く。
キン、と乾いた音。
親指で火花を擦る。
小さな火が揺れ、煙草の先が赤く灯った。
煙が、ゆっくり空へ溶けていく。
その様子を、コウタはひとつずつ目で追った。
「だいぶ上手くなったな」
煙を吐きながら、店員が言う。
「そうですか」
「うん。音、前よりちゃんと残る」
コウタは缶を持ったまま、
少しだけ視線を落とした。
「……まだ、あんまりです」
店員は少し笑う。
「でも、そういうやつの方が続くんだよな」
煙草を指に挟んだまま、
試すように空を見る。
「ベースって、いいよ」
低い声。
「目立たないけど、
いないと音が締まらない」
煙が、白くほどける。
「なんかさ。
整えてるって感じするんだよな」
コウタは、黙って聞いていた。
風が吹いて、
煙と赤いメッシュが少し揺れる。
Zippoの銀色だけが、
夕方の光を細く反射していた。
店員は缶コーヒーをひと口飲んで、
誰に言うでもなく、小さく呟く。
「……この音で、世界行く」
コウタは、缶コーヒーを持ったまま、
少しだけ指先に力を入れた。
何も言えなかった。
ただ、
夕日を反射するZippoの光と、
赤く灯った煙草の先を見ていた。
*
試験が近づく。
机の上には、
1枚のパンフレット。
参考書と問題集が積まれていく。
店には、
少しずつ行かなくなった。
行けないまま、
冬が過ぎていく。
それでも時々。
低い音と、
Zippoの乾いた音だけが、
ふいに耳の奥で鳴る。
春。
高校の合格通知を机に置いたまま、
久しぶりに店へ行った。
扉を開ける。
試奏スペースに、音はない。
赤いメッシュの店員は、いなかった。
コウタは少しだけ店内を見回す。
レジの横。
見慣れない色紙が一枚、飾られていた。
「辞めたよ」
レジ奥から、店長が言う。
「え」
「前から決めてたみたい」
店長はそう言ってから、
ふと思い出したように引き出しを開けた。
小さな銀色のZippo。
「これ、預かってた」
コウタは、目を瞬いた。
「……俺に?」
「“あの子、たぶんまた来るから”って」
店長は軽く笑う。
「使うかどうかは知らないけど、だって」
コウタは、Zippoを受け取る。
思っていたより、少し重い。
親指で、蓋を押し上げる。
キン。
乾いた音。
夕方の喫煙スペース。
赤い火。
低い声。
『ベースって、いいよ』
コウタは、何も言わずに蓋を閉じた。
何も言わず、
ピックをひとつだけ買う。
店を出る。
そのまま、馴染みの店に髪を切りに行った。
鏡に映った、自分の顔を見る。
適度に整った、黒い髪。
いつもと同じで、
と言いかけて少し考える。
「……少しだけ、赤くできますか」
「赤?」
美容師が、鏡越しに目を上げる。
手を止めて、聞き返した。
「赤……茶色にしてください」
「赤茶でいいの?」
「うん。赤茶がいい」
前を向く。
鏡の中の自分と、目が合った。
帰り道。
染まった髪を、少しだけ触る。
少しだけ、派手。
でも、主張しすぎない。
光が当たると、
赤く透ける。
「悪くないな」
そう言って、小さく笑った。
*
春休みは、思ったより早く過ぎた。
ベースを弾いて、
勉強して、
気づけば桜が咲いていた。
入学式の朝。
廊下の先から、
一際目立つ新入生が歩いてくる。
――金髪。
無意識に目で追った。
すれ違う直前、
自然と目が合う。
金髪の新入生は足を止めて、
人懐こそうに、にっと笑った。
「おはよ。これからよろしく!」
軽く声をかけられて、
コウタは少しだけ頷いた。
教室の席は、出席番号順に並んでいた。
後ろの席で、黒髪の男子が
使い込まれた楽器ケースを静かに壁へ立てかけた。
少しだけ振り返る。
「音楽、やるの?」
何気なく聞いた。
「うん」
それだけ。
その男子は、そのまま窓の外を見る。
会話は、広がらない。
少しだけ気まずい。
コウタは前を向き、黒板を見た。
チャイムが鳴り、ざわめきが落ち着く。
高校生活が始まる。
*
「決めた。これ、買います」
男の子は、黒いベースを差し出して、言った。
ツヤのある黒。
店の照明が、静かに滑る。
ベースを受け取り、小さく頷く。
「いいね」
「最初に選んだ一本は、大体当たり」
男の子は、少しだけ照れた顔をしてから、頷いた。
「……はい」
その声は、小さい。
でも、迷いはなかった。
「アンプ、持ってる?」
男の子は、首を横に振る。
コウタは棚の方を指さした。
「最初は小さいのでいいと思う。
家で鳴らすなら、このくらい」
箱をひとつ取り出して並べる。
「あと、シールド。
チューナーは……クリップ式でいいかな」
棚からいくつか取って、カウンターに置く。
男の子は、少し驚いた顔でそれを見ていた。
その様子を少しだけ見てから並べた箱を軽く整える。
ふと、思い出す。
赤いメッシュ。
目を細めて笑った顔。
コウタは軽く笑う。
「最初はそれだけあれば弾ける」
男の子は、小さく頷いた。
「それから、おまけ」
コウタはレジ横の小皿から、ピックを一枚取った。
男の子の手のひらに、そっと置く。
「最初は、なくしやすいから」
男の子は、少しだけ目を丸くしてから、
嬉しそうに笑った。
「……ありがとうございます」
黒いベースのケースが、男の子の背中に収まる。
扉が開き、店の外の空気が少しだけ流れ込んだ。
男の子は振り返って、小さく頭を下げる。
コウタは、片手を軽く上げて見送った。
低い音が、まだ店の奥に残っている気がした。
*
季節が、いくつか巡った。
コウタは、いつものように店の奥でベースを弾いていた。
「こんにちは」
試奏スペースに、
黒いケースを背負った学生が入ってくる。
手を止め、少しだけ笑う。
学生は、来るたびに質問をした。
弦の種類。
ケーブルの違い。
アンプの調整の仕方。
弾き方を教える。
アンプのつまみを少し回す。
鳴らし方を、少しだけ直す。
最初はただ低く響いていただけの音に、
輪郭ができる。
学生が、会釈をして帰っていく。
その姿を、見えなくなるまで目で追った。
*
その日の閉店後。
コウタは、レジ横に立つ店長に声をかけた。
「店長」
店長が顔を上げる。
「……決めました」
少しだけ間を置く。
「ここ、辞めようと思います」
店長はしばらく黙っていた。
それから、小さく笑う。
「そうか」
「……長い間、お世話になりました」
頭を下げると、
店長は、少しだけ困った顔をする。
「なあ」
「ひとつ、お願いがあるんだけど」
言いながら、レジの上の壁を指差した。
「Snow flakesのサイン、くれない?」
コウタは、目を瞬いた。
思わず、笑う。
「……はい」
店長も、少しだけ笑う。
それから、色紙を一枚取り出し、カウンターに置いた。
コウタはそれを受け取り、言った。
「これ」
「三人で、書いて来ます」
店長は、少しだけ目を細めた。
「楽しみにしてる」
小さく頷く。
壁には、
少し色褪せた色紙が一枚、飾られている。
それを、少しだけ目で追ってから、
店の扉を開けた。
外の空気が、静かに流れ込む。
低い音が、まだ耳の奥に残っていた。
Snow flakes本編の外で、
その途中にあった小さな時間を、少しだけ置いています。
多くを語らないコウタの、
手元に残るものの話です。




