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境界線の向こう側  作者: 柚子
27/74

【27】

この世界にはウェンディ国、ファイア国、サンド国、シャイン国、ウォーター国、5つの国がある。

地図を見ると、真ん中にサンド国があり、東西南北に各国が挟んでいる形となる。


洋子は転移先をウェンディ国に定めて、シヴァと桜翠に導いて貰ったのだ。


今、洋子は左肩にシヴァを乗せて森の中にいる。


ちなみに、白いドレスと聖樹の杖は転移前に使用した部屋に返却してある。服装はいつもの薄手のコートにスニーカーだ。

以前は麦わら帽子だったが黒髪を隠すため、キャスケットタイプの帽子の内に束ねた髪を収めている。実はこの帽子は聖樹の蔓で編んだ冠であり、洋子の黒髪を無難な茶髪に見せている幻惑効果バツグンの代物だ。


《心地よい風ね。聖樹と似た気を感じるわ》

[当然だ。各国に聖樹が数本ずつあるんだ]

シヴァが穏やかに応えた。

[トイ達がこの国に入るのは少し後だろう?]

《えぇ。今の内に月影の隠れ家を掃除したいわ》


洋子は結界を抜けて封印を解いた。

一瞬、耳環がキラリと光を放った。


[洋子、シヴァ、いらっしゃい]

擬人化した桜翠だ。洋子は桜翠の胸の中に顔を埋めた。

《桜翠。本当にありがとう。此処を護ってくれて》

[バカね、洋子は。貴女以外の誰にも月影の物には触れさせないだけ]

桜翠は微笑みを浮かべたまま姿を消した。


扉を開けると、ダイニングキッチンがあった。右側にはトイレと風呂があり奥に繋がる扉の先は小さな寝室だった。左側には階段があり、階段の下は本棚になっている。

洋子は1階の掃除を終わらせると、階段をゆっくり登って行った。


すると、2階ではなく屋上になっていた。小さな花畑とベンチがある。

きっと月影は、天を眺め月や星を見ていたのだろう。ベンチに座って飽きるまで森を風を感じていたのだろう。


《ねぇ、シヴァ。各国に月影の隠れ家があるのよね?》

[いや。各国に繋がる扉を設置したのは此処だ。ヤツはウェンディ国が過ごしやすいと言っておったな]

《知らなかったもの。主食が米だなんて。月影が日本から渡ったならば納得できるわ》

[ふん。人族の味覚は面倒なものだな?]


洋子は結界の魔法陣を重ねて強化した。


1階に降りてお湯を沸かして紅茶を飲んでホッとひと息。以前アマテラスから貰った焼き菓子を食べた。


[洋子様。オズからの伝言がございます]

サンクチュアリーからの連絡を受けた。

《一度口に出したことに二言はないとは漢気ある言葉。さすがサンクチュアリーの主ね》

[はい。シャイン国随一と呼ばれる方でございます]

嬉しそうなサンクチュアリーへ労いの言葉をかけた。



ウェンディ国に来た翌日。

洋子は所属している“ギルド鳳凰の翼”のウェンディ国にある同系列の門を見上げていた。

同じマークが中央に飾られているので、間違いないだろうと門をくぐった。


シャイン国同様、ランク毎に依頼が掲示している。

森の中での薬草採取を選んで、受付に並んだ。


「初めまして。受付のラズベリーです。ヨーコ・サトー様に指名依頼が届いております」


△▽△▽△▽△▽△▽


指名依頼 ヨウコ・サトウ

依頼者名 カイル・ホワイ

依頼内容 ウェンディ国に在住する弟と接触して頂きたい


▽△▽△▽△▽△▽△


『ラズベリー、指名依頼の受注手続きをお願いします』

彼女はニッコリ笑って、

「かしこまりました」と洋子のギルドカードを受け取り処理をした。

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