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初恋の相手は前世の自分  作者: 無為自然
第一章:新たな人生の始まり
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第十七話「襲撃者Ⅰ」



「…………王子?」

 

 あのカルマが……? 



「カルマが…………王子?」


「シーナちゃん?カルマ王子と知り合いなの?」


「う、うん……、ほら……この前言ったでしょ。森で同じくらいの年の男の子に助けてもらったって」


「そうなの?」


「はいそうです……。彼女とは二週間ほど前、森で会いました」



「それより……本当にカルマって王子だったの……?」


「……うん。黙っててごめん。それにあのときはお忍びで平民の恰好してたし、言っても信じてもらえないと思ったから……」


「そう……だったんだ。でも……こんなに早く再会できるなんて思わなかった」

 

「僕もまた会えてうれしいよ……」

 

 ……ん?なんだかカルマの顔がちょっと赤い……?また風邪なのだろうか?



「でも……、すぐに君だと気付けなかったよ……。あの……その……、そのドレス似合ってて……前会った時よりもずっときれいでかわいくて……、………………。」




 顔が熱い。


 どうして……?もう言われ慣れてきたと思ったのに……、カルマに言われるなんかとても恥ずかしい……。

  


「あら……シーナちゃん顔真っ赤っかよ……ふふっ」


「ううぅーーーー」


 はずかしいよ……。



 …………はっ!

 

 僕はなんで男の子にかわいいと言われ赤くなってるんだっ。これじゃまるで心まで女の子になったみたいじゃないか……。僕は…………。


「ふふっ……、私はお客様の相手をしなければならないから向こう行ってくるから。じゃあ後はお二人で」


「あっ……」

 待ってお母様ぁぁーー。この状態で二人だけにしないでっ。お願いだから……。




「「……………………」」



「シーナっ」

「カルマっ」


「そっちからいいよ」

「先にいいよ」



「やっぱ……なんでもない。……そっちは?」


「なんでもない……」



「「…………………………」」



 気まずい。

 だれかっ、どうかこの状況をなんとかしt「お姉ちゃぁぁっん」て……。


 タタタタッ……、だきっ。



「エリスっ!」

 ちょうどいいところに……。だけど……抱く力が強すぎて苦しいです。


「シーナ……?いや、違う……君は?」


「ああ……、わたしの妹のエリスです」

 

「だから似てたのか……、ということは双子?」


「違うよ……。わたしの方が年上よ」

 ……なんか悔しいな。三つ下の妹と双子と思われるのは……。


「そうなのか。でもよく似ているからてっきり双子かと……」


「この人……だれ?」

 エリスは僕と親しくしていたカルマが気にいらないのかにらんでいる。


「カルマだよ……、カルマ王子」


「えっ……王子!?」


「そうだけど……」


「でもどうしてここに……?」


「ああ……。父上と君のお父上は古くからの友人で、父上はこのパーティに来たがってたけど、さすがに王宮を不在にするわけにはいかなくて、代わりに僕が来たというわけさ」


「そうだったんだ……いくらソフィネット家が名門と言えどもただの誕生日パーティに王子が来るとは思わなくて……」

 ……と僕。



「ちょっとお聞きしたいことがあるのですけど……よろしいですか?」

 何だろう?そんなに畏まって……、ぷるぷる震えて緊張してるみたいだし……。 



「エリスちゃんだっけ?うん、……それで、……何?」




「……お姉ちゃんと……その……どういう関係ですか?まさかその……こっ……こっ……」


「こ?」

 こ……、こ……、好敵手……?違うな……、じゃあ何だ? 




「恋人なんですかっ?」  



「「なっ……!?」」


 ガシャンッ。 パリンッ。


 肘を机にぶつけてしまいくつか皿が落ちてしまう。


「なっ……何言ってるの……?エリス?」


「だってお姉ちゃんとカルマ王子なんかものすごく仲が良いように見えたから……。なんかとても楽しそうに話していたし……、それでどうなんですか……?」


「ちっ違うよ、友達だよ。そうだよね……カルマ?」


「あ……う、うん……。友達だよ、友達」

 カルマは肯定してくれるがなんかひどく残念そう……。……何で?


「そうなの?」


「うん、カルマとはただの友達だよ」

 グサッ。


 ん……?なんか突き刺さるような音がきこえたような……、まあいっか。



「よかった……。カルマ王子、渡しませんから……。お姉ちゃんはわたしのなんだからっ」


 ぎゅうぅぅぅぅーーーー。


 痛いっ、痛いよっ。いつものことだけど今回のはきつい……。でも悪気があるわけじゃないしむしろ好意があってだし……。



「エリスちゃん、そうはいかないよ」 


「渡しません」

 

 ばちばちばちっ。

 

 

 二人ともどうしたんだ?先ほどまでと程度が全然違うような……。

 

「そんなに見つめあって……もしかして二人って結構仲が「「よくない(です)っ」」いい……?」


「そう……?なら……仲良くするのよ」 



 ばちばちばちばちっ。


「お姉ちゃんはわたしのものです」

「いや、僕が……」

 

「二人とも息ぴったしじゃん。やっぱり仲がよ「「よくないよっ」」……」




 自覚が足りないのか、気付かない鈍感なシーナであった。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 


 一方その頃、貴族たちがパーティで賑わっている最中(さなか)、屋敷の外に黒いローブを着て内部を探っている人物がいた。



「のんきなもんだな……貴族ってやつは。まあそれもいい。私の目的を果たしやすくなる」


 顔はローブで隠れて目以外はわからないが、その声から若い女性だということわかる。

 その女の手には鋭利なナイフ、腕にはブレスレットがはまっていた。


  当然女はパーティに招かれた貴族ではなく、それを襲おうと企む賊か何かなのだろう。



「………………仇を……復讐を……」

 


 そしてその女は助走もせず難なく二階(……)のベランダに跳躍した。







 僕はお父様へのプレゼントを取りに行くため、エリスは運ぶのを手伝うと言うので一緒に厨房まで来ていた。


「おいしそう。お姉ちゃん、食べてみていい?」


「だめよ。また今度作ってあげるから」

 ここにあるのはお父様へあげる分しかない。というかお母様が余った分を皆食べてしまったというのがあるが……。


「え~~」


「今度何でも作ってあげるから」


「ほんと……?約束だよ」


「うん、わかってる。だから早くワゴンに乗せて運ぼう?」

 さすがにタルトとクッキーを手で運ぶのは十歳の少女には少々無理があるので、料理運搬用のワゴンに乗せて運ぶつもりだ。タルトは張り切り過ぎて結構大きくなってしまったし……。



 タルトは魔法で冷風で冷やしてあるし、後はお父様の所まで運ぶだけだったのだが……、



「これを運べばいいの?おねえちゃ……うっ!?……うぐっ」

 


「エリスっ!」

 異変を感じエリスの方を見ると、そこには鋭利なナイフを突き付けられたエリスとローブを着た人物。

 顔はフードで隠れてわからない。


「動くなっ!動いたら殺す」

 

「くっ……」

 

「ひさしぶりですね、シーナ様」

 その襲撃者の声にはどこか聞きおぼえがあるような気がする。

 

 

 いつ?どこで?

        

 声から判断して若い女性だとわかる。が……、数々の戦闘で培ってきた直観がこの女はただ者ではないと告げている。


 ……とてつもなくいやな感じがする……。



「エリスを離せっ!それとお前は誰だっ!」

  

「ふふっ、ふふふっ。わかりませんか……?なら……これでどうですか?」

 女は顔を隠していたフードを取り、そしてその顔が露わになる。



「おっお前はっ!」

 

 


 その顔はあのとき、この世界に来たとき、目覚めて間もない僕に突然ナイフを突き付け襲いかかってきたあの女のものだった。




 

最中って、「さいちゅう」、「さなか」、「もなか」とどのように読んでも意味は同じなんですね……。


でも「もなか」と読むとどうしても、餡子の入った和菓子しか思い浮かばないですよね……。

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