「その時まで内緒」
“狩りのため”
つまり私の、エルフとしての”ココ”での誕生は仕組まれたコトだと言うの?
一体どうして?
いや、どうやって?
それにしてはアデルが産まれてから三千年もの間、エルフ等復活の兆し等無かった筈。そもそも滅ぼされたのなら、どうやったって復活等しない。
前世の様に遺伝子操作等して某映画の様に恐竜が復活等と言った事をエルフに出来るわけが無いし、この世界は恐らくそこまで科学が発達していない筈。
それどころか”科学”そのものが無いのでは無いかと思っている。
ドラゴンやゴブリンにオーク、それに獣人に人間なのに何らかの品で猫に姿を変えているアガーテ。それと元は魔物だと言う下半身が蜘蛛のアデル。
どう考えても魔法と言ったモノがあるファンタジーの世界だろう。
それにしても、エルフを復活ってさ。
三千年は幾ら何でも間が空き過ぎていないだろうか。
あ、三千と一年か。
「君は…『復活させられた』のか」
ジトッとした目は粘膜を帯び、私の身体を上から下へと…
ああ、違う。
睨め付けるようだけど、先程とは違い額の目が見開いている。
恐らくその第三の目で見ているのだろう。
「多分違うと思う」
「確証は」
「そうね、アデルが名付けられてからの三千年と言う年月かしら」
「相手はワケわからない存在だぞ」
「幾ら何でも三千と一年は長すぎでしょ?」
「偶然か」
「さぁ?でも必然だったりしてね。何せ滅ぼした相手ってのは『狩りのため』なんて上から目線で言った相手でしょ。『狂ってる』か『頭湧いてる』人じゃないの?」
「…ぷ」
緊張感があったアデルの顔が緩んだと思ったら、急に吹き出した。
あははははっ!なんて大笑いしだしてるヨ。
急に何だ、笑い上戸か?
ちなみに私は前世だとお酒が入るとずっと上機嫌で笑っていましたがナニカ?
そして上司が何故か仏頂面して擽って来るから面倒だった。なおその上司は女性ですので、わいせつ問題は特にありません。私のが問題あったしな……
何をしたかって?胸を揉んだぐらいです。
後は上着のボタン外したりとかぐらいかな。
これって女性あるあるだよねぇ?って、職場の身内だけだろうか…
いやでも学生時代あったし。女子校だから特殊だったのか?
どうなんだろう!?
…って、ソウイウ場合じゃなかった。
アデルが先程とは違って、何だか面白そうな顔をしているのはなんだろうね?
そしてヴァルヘルム、飽きたのか。目完全に閉じてって寝てない?口の恥から涎が足れてるんだけど。距離とっとこう。今側に寄ったら危険だ。
「うん、やっぱレーベルはレーベルだな。うん、いい。凄くいい」
何がいいんだよ。
服のボタン外すのが良いのか?
って口には出して無いけど。
そんな嬉しそうに微笑むな美人さん。下半身は蜘蛛だけど。
顔面偏差値が高すぎて、私今だにこの世界に来てから自分の顔見てないんだよね。一応水面でみるかな~とは思ったんだけど、何せほら、嫌になっちゃうぐらいの中性的な魅力沢山の美人さんがやたらと会いに来るからね。
イエーイ!ヒ・ク・ツになってマース。
だって私の配下達もやたら可愛い子とか、厳ついけど何処か男前なシユウとか、ミンなんて美人なんだゼ!しかも胸とかバーンッ!腰細!お尻バーン!って言う、男ならほっとかないナイススタイルだ。
ただ性格とか気が強いのとか、世話好きが高じて『皆のお母さん』みたいな位置に居るけど、恐らくこの状態がすぎればモテるだろうって思っている。
オークだけどね。
それに対してのワタクシ。
…言わないでくれる?突っ込まないでくれる?
くっ…
絶壁だよ!?
た、たしょうは…あるかな~…多分。
ミンの横に並んでみると辛いです。
腰は細いんだけどね~って、何で前世とほぼ同じサイズなんだよぅうう!
神様のイケズ!この世界に産まれさせられてからアレだけど、神様じゃなくて『魔王』で産まれたのだから、『魔神王』とか『邪神』とかが私達ダンジョンの魔王の『神様』なのかも知れないけど。
「そう言えばアデル、この世界に『神様』とかっているの?」
「勿論居るぞ。とは言え、人族が祀っているのは俺は知らんけどな」
と言うことは。
「魔王と人とは違う神を崇拝しているってこと?」
「人族は知らないがな、俺達…私達魔王は居るのを知っているだけだ。とは言えこの世界でこの事を知っている『魔王』は限られているだろうがなぁ」
そう言ってアデルは上を見て。
口をゴニョゴニョと動かして、
「レーベルはまだ表示され無いだろう?」
「表示?」
「そのうちレベルが上がれば分かるかな。いや、当分先かな。それと、明日朝ちょっとアガーテ問い詰めるけど、見てるだけにしてて」
え?
問い詰めるって何をって聞きたかったけど、「その時まで内緒」と言われてしまった。




