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最弱の荷物持ちは謎のスキル【証券口座】で成り上がる〜配当だけで伝説級の武器もスキルも手に入る〜  作者: k-ing


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135/140

135.スキル【ドレイン】

 気を抜いていたのは間違いない。ただ俺は伊達に長いことアドルと過ごしていたわけではない。


「それはこっちのセリフだ。そのまま倒れてたら良かったものを……」


 俺はアドルの性格なら再び向かってくることを知っていた。


「この時を待っていた」


 力が抜けるなか俺は匠の短剣をアドルに刺した。


「ぐはっ!?」


 俺はロンとニアのところへ向かう時にやつの見えないところで匠の短剣をアイテムボックスから取り出していた。


「俺の能力値を返してもらうからな」


 ドレイン剣の発光が弱まると同時に俺の脳内にはあの言葉が聞こえてきた。


「スキル【共鳴吸収】が発動されました」


「えっ? どういうことだ?」


 アドルはすぐに自分の体の違和感を感じたのだろう。


「ドレイン剣の能力を使えるのはお前だけじゃないんだよ?」


 俺はスライムと戦った時に吸収が人に対して使えることを知っている。現にスライムは王都の人の能力値を奪っていたのだ。


 あの時その奪った能力値を俺が共鳴吸収することでできたのだ。


 だから今回もスキルが発動することを確信していた。


 アドルは自分が勝ったと思った時にしか気を抜かないからな。


「おい、やめろ!」


「俺が悪いやつみたいなことを言うなよ」


 俺はただ奪っていった能力値を返してもらうだけだ。


「スキル【ドレイン】を吸収しました」


 返して……思ったよりも俺はアドルの能力値を奪っていたようだ。短剣を抜くと俺は大きく後方に下がった。


「流石に剣が刺さると痛いな」


 急いで回復魔法をかけて止血するとすぐに傷は塞がった。能力値が上がった影響もあるのか痛みはあるが命に問題はなかった。


 アドルは剣を何回か振っていた。だがいつもの違うことに本人は気づいたようだ。


「おい、どういうことだ。俺のドレイン剣が……」


《失われた剣》

レア度 ★★★

説明 魔王が使っていた剣と言われているがその力は既に失っている。元々はスキル【ドレイン】が込められていた。今はただの剣。

持ち主 アドル


 鑑定をするとドレイン剣はただの剣になっていた。


「お兄ちゃん大丈夫?」


 二人は心配になって俺の元へ駆け寄ってきた。ニアは俺の服を捲ると傷口を確認していた。


「あのー……ニアさん?」


「なに?」


「流石にそこまで捲らなくても――」


 ニアは俺と目が合うと顔を赤く染めていた。


「お兄ちゃんのえっち!!」


 なぜか俺がニアに顔面を叩かれることになった。ただニアが俺の乳首が見えるところまで捲ったのだ。


「にいちゃも言わなきゃいいのに」


「だっていきなり捲られるとびっくりするだろうが!」


 俺の頬の痛みはアドルに刺された傷口より痛かった。


「おのれ……ウォーレンのくせに――」


「アドルもうやめたほうが――」


「うるさい! これは俺とこいつの戦いなんだ」


 振り返るとアドルは血が出ている脇腹を抑えながら俺の元へ近づいてきていた。必死にアテナが止めようとするがそれでもアドルは振り払って俺のところへ向かっていた。


「アドル!」


「もうやめて!」


 遅れてマリベルとシャルロがアドルの元へ駆けつけた。見た目はどこから見てもアドルより悪く、顔は青白く全身震えていた。


 ニアを見ると彼女はそっぽ向いていた。どうやら彼女がやったのは間違いないようだ。


 三人に止められてもまだアドルは闘志を燃やしていた。

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