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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
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第二部 第164話 壊れる修正


白い世界が軋む。


深く。


静かに。


悲鳴を上げていた。


“修正”。


法則。


秩序。


全部。


士郎を押し潰そうとしている。


だが。


崩れていた。


黒い靄。


違う。


重い。


士郎の周囲。


空間そのものが。


沈んでいる。


白。


距離。


景色。


全部。


僅かに。


“落ちる”。


士郎が低く息を吐く。


目が細い。


「しつけぇな」


短い。


踏み込む。


その瞬間。


——轟音。


拳より先。


重力が落ちた。


白い世界。


空間。


修正。


全部。


押し潰される。


悲鳴。


違う。


世界そのものが。


軋む。


士郎が拳を振る。


一直線。


重力を纏った一撃。


“修正”へ。


轟音。


砕ける。


白い世界。


陥没。


歪む。


沈む。


『修正異常』


短い。


『法則圧壊』


『維持不能』


外側。


白い人型。


全部。


止まる。


腕。


足。


動かない。


感情のない声だけが響く。


『修正停止』


短い。


『再構築開始』


白い空間。


初めて。


“ズレる”。


上と下。


距離。


音。


時間。


全部。


狂い始める。


笑うものの顔色が消えた。


『……あー』


短い。


『本当に壊した』


セレナの目が細い。


静かな声。


「士郎」


少し間。


「壊しすぎです」


短い。


「外界そのものがズレ始めています」


士郎が鼻を鳴らす。


低く。


「知らねぇな」


少し間。


重力が。


空間を軋ませる。


「弱えんだから仕方ねぇだろ」


翔の煙が細く揺れる。


右手。


少しだけ上がる。


静かな声。


「……いや」


少し間。


白い世界を見る。


「まだ終わってない」


短い。


「奥だ」


士郎が目だけ向ける。


低く。


「残ってんのか」


翔が短く言う。


「多分」


少し間。


静かな声。


「まだ殺せる」


士郎が少し笑う。


低く。


「そうか」


拳を鳴らす。


重力が。


白い世界を沈ませる。


短い。


「なら終わらせる」

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