表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
378/464

第二部 第153話 殺したもの


白い空間が静まる。


軋み。


欠け。


侵蝕。


全部。


消えていた。


静かだった。


あまりにも。


静かすぎた。


士郎が拳を開く。


閉じる。


身体を見る。


消えていた腕。


肩。


胸。


全部。


戻っている。


低く息を吐く。


「……終わったか」


短い。


「鬱陶しかったな」


翔は動かない。


煙だけが細く揺れる。


右手を見る。


沈黙。


少し間。


短く。


「……殺した」


小さい声。


事実だけ。


笑う者が固まっていた。


完全に。


笑っていない。


口が少し開いている。


小さく。


『……いや』


少し間。


『ちょっと待って』


短い。


『待って』


士郎が目だけ向ける。


「何だ」


笑う者の目が。


初めて本気で揺れていた。


『死んだ』


短い。


『本当に』


少し間。


『死んだ』


セレナが黙っている。


静かな瞳。


なのに。


揺れていた。


小さい声。


「あり得ません……」


少し間。


翔を見る。


「観測外者を」


短い。


「殺した?」


翔は煙を吐く。


少し黙る。


静かな声。


「知らん」


右手を見る。


短く。


「繋がった」


少し間。


「殺した」


事実だけ。


士郎が鼻を鳴らす。


低く。


「なら終わりだな」


短い。


「次行くか」


笑う者が。


初めて強く否定した。


『終わらない!!』


白い空間が揺れる。


沈黙。


笑う者の顔から。


完全に笑みが消えている。


小さい声。


『死んだのは問題じゃない』


少し間。


『殺せたのが問題』


セレナの目が。


翔へ向く。


静かな声。


だが。


少しだけ重い。


「翔」


少し間。


「今」


短い。


「何に繋がりましたか」


白い空間が。


静かに止まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ