表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
376/458

第二部 第151話 来たもの


白い空間が裂ける。


轟音。


静かな世界。


初めて。


壊れる音がした。


“何か”が来た。


見えない。


違う。


見えたくない。


なのに。


いた。


巨大な“目”。


その奥。


歪んだ影。


笑っているような。


泣いているような。


定まらない。


世界そのものが軋む。


笑う者が。


初めて叫ぶ。


『下がれ!!』


士郎は動く。


踏み込む。


速い。


考えない。


拳。


一直線。


低く。


「鬱陶しい」


轟音。


次の瞬間。


——消える。


士郎の拳。


腕。


肩。


半身。


存在が。


一瞬。


“抜けた”。


翔の目が細くなる。


短く。


「士郎」


戻る。


士郎の身体。


だが。


踏み込みが止まる。


低く。


「……チッ」


拳を見る。


握る。


感触はある。


だが。


違う。


殴っていない。


届いていない。


笑う者が後ろへ下がる。


珍しく。


顔色が悪い。


『ダメだ』


短い。


『近付くほど欠ける』


セレナの声。


静か。


だが速い。


「翔」


少し間。


「士郎を止めて」


短い。


「今は戦えません」


士郎が鼻を鳴らす。


低く。


「知るか」


短い。


もう一歩。


踏む。


その瞬間。


空間が。


大きく。


“欠けた”。


白。


光。


音。


全部。


落ちる。


士郎の姿が。


首から下。


消えた。


沈黙。


次の瞬間。


戻る。


士郎が舌打ちする。


「胸糞悪ぃな」


翔の煙が細く揺れる。


闇を見る。


観る。


違う。


殺し屋の目。


動き。


距離。


癖。


侵蝕。


欠ける速度。


小さい声。


「……時間差か」


セレナの目が動く。


翔は短く言う。


「殺せなくても」


少し間。


“それ”を見る。


「動きはある」


低い声。


「逃がすな」


白い空間が。


また。


深く軋んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ