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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』 第一章 『外界侵入編』
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第二部 第11話 災害

暗黒。



静寂。



“世界”は、 砕けていた。



巨大だった存在が。



星々ごと。



空間ごと。



重力に押し潰され。



黒い裂け目の中へ、 沈んでいく。



観測者達は、 動けなかった。



理解不能。



哀沢翔。



認識不能の死。



それだけでも異常だった。



だが。



西園寺士郎は違う。



隠さない。



誤魔化さない。



真正面から。



全部壊す。



それだけ。



観測者達が揺れる。



『管理者級崩壊』



『維持領域損失』



『被害計測不能』



『災害認定』


静寂。



士郎が、 崩壊する暗黒を見上げる。



獰猛な笑み。



心の底から、 楽しそうだった。



「弱ぇな」


静かな声。



「世界の外側ってのは、 こんなもんか?」



その瞬間。



暗黒全域が、 軋んだ。



いや。



怯えた。



観測領域そのものが。



“西園寺士郎”を拒絶していた。



空間が崩れる。



法則が割れる。



存在維持そのものが、 耐えられない。



翔が、 少しだけ笑う。



「壊しすぎだろ」



「住む場所なくなるぞ」



士郎は鼻で笑う。



「知るか」



「脆ぇ方が悪ぃ」


静寂。



その時。



観測者達が、 突然一斉に跪いた。



震えている。



恐怖。



初めて。



“士郎”へ向けた、本物の恐怖だった。



『災害指定』



『西園寺士郎』



『最優先排除対象』



『接触禁止』



『観測禁止』


静寂。



翔が吹き出す。



「ハッ」



「観測者が、観測禁止ってよ」



士郎も笑った。



獰猛に。



「意味分かんねぇな」



その時。



暗黒のさらに奥。



今までとは違う“何か”が、 ゆっくり目を開く。


静寂。



巨大ですらない。



気配が違う。



古い。



深い。



そして。



初めて。



士郎が。



ほんの少しだけ。



笑みを深くした。



「……いいな」


静かな声。



「今度は、 壊し甲斐ありそうだ」

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