光の下、オークの影 (3)
エリザベスがもう一体のオークを倒したことで、残りは三体だけとなった。中には立ち上がろうとしたり、よろよろと歩こうとする者もいた。豚のような悲鳴を上げながら、苦しげに動いていたが、エリザベスにはそれを気にしている余裕はなかった。
彼女は一撃を避けながら接近し、もはや技術など関係なく、ただ力任せに攻撃を始めた。
マチェーテをまるで斧のように扱い、振り下ろすたびに傷は深くなり、やがて一体、また一体と倒れていった。
「はぁ…はぁっ…はぁ…」
残るは「勇者」と戦っている一体のみだった。召喚された男は余裕で回避しながら、まるで闘牛士のように何度も相手をからかっていた。オークは怒りに任せて石の斧を振るったが、床に叩きつけたことで斧は粉々に砕けた。それでもあきらめず、柄だけを振り回していた。
エリザベスはその姿を見て、自然と笑みがこぼれた。召喚体の頼もしさに、ようやく少しだけ息を整えることができた。
そのとき、「勇者」は再びポンチョを広げてオークの顔を覆った。チャンスを逃さず、彼女は全力で背後からマチェーテを突き刺した。それはちょうど心臓の位置を貫いた。
「…はぁっ……や、やった……」
その瞬間までこみ上げていた感情は、まるで冷水を浴びたかのように、すっと引いていった。わずかに残る力で、彼女はその場に崩れ落ちるように座り込んだ。
体力も、精神も限界だった。
その間にも、召喚体である「勇者」は動きを止めることなく、冷静にオークの死体を解体し始めていた。彼女が食べられるようにと、肉を取り分けているようだった。
自分のカードに生命があるのか、魂があるのか。それは彼女にも分からない。
だが、それでも――
その存在は彼女のために動いていた。
エリザベスは目を閉じた。そして、疲労に負けるように、深い眠りへと落ちていった。
この章まで読んでいただき、本当にありがとうございます!
正直、ここまで頭を絞ることになるとは思っていませんでした(笑)
でも、こうしてお時間を取っていただけたことに心から感謝しています。
こちらはもう夜遅いですが、そちらではまだ夕方くらいでしょうか?
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