魂の状態、状態の魂
読んでくれて本当にありがとう!この小説はまだまだ試行錯誤だけど、楽しんでもらえたら嬉しいです〜。
更新が遅れちゃってごめんね……ちょっと体調崩してて、元気も気力もなくて、しかもくしゃみしすぎて鼻がヒリヒリしてるの
食べ終わったあと――というより、胃が文句を言わない程度にスープを無理やり飲み込んだあと――私は部屋に一人残された。
この静けさは、どこか奇妙だった。
外からは足音や、司祭たちの小さな話し声、遠くからの歌声が聞こえてくる。
でも、この部屋の中には…私だけ。
私と、今の“新しい私”。
「もう、見て見ぬふりはできないよね…」
そんな独り言と共に、ここ数日で身につけた癖で、私はステータス画面を開いた。
青白い長方形が空中に浮かび上がる。
まるでSF映画のホログラムのようで、いつ見てもその存在に神経がくすぐられる。
まったくのゲーム気分…だけど、ポーズボタンなんてない。
【人物ステータス】
名前:イサベル・デ・ヘスス・アバロス・サンティアゴ
種族:人間(?)
年齢:16歳(若返り)
職業:カードの使い手
レベル:3(レベルアップ!)
称号:「子守り」「介護者」「目的なし」「未知の神の祝福」
体力:12
筋力:8
防御力:8
魔力:15
マナ:20
知性:12
幸運:10
【パッシブスキル(常時効果)】
・魔法耐性:1
・空腹耐性:4
・痛み耐性:4(レベルアップ!)
・出血耐性:1(新習得!)
・マナ回復速度:2
【アクティブスキル(使用可能スキル)】
・料理:2
・限界突破:1
・マナ操作:1
・剣術スキル ― ラテン鉈:3(レベルアップ!)
【ユニークスキル(固有能力)】
・異世界のカード
・組み合わせ
・スキル封印中 ❗
私は、その最後の項目をじっと見つめた。
封印中のスキル。
まるで目に見えない鍵で閉ざされたかのように。
選択もできず、説明もない。
誰かが封じたのか、それとも…私が何かをしないと解放されないのか。
「…あれが“未知の神”と関係あるのかも?」
眉をひそめた。確かめる手段なんて、今はない。
でも、“ユニーク”という言葉が、頭に響き続ける。
ギルドにいた他の新人冒険者たちにも、こんなスキルを持ってる人はいなかった。
私にはそれが――三つもある。まあ、正確には二つと半分だけど。
深呼吸する。
ステータスは、少なくとも体力系は平均以下。
でも、魔力・マナ・知性は驚くほど高い。魔法一つ使えないくせに。
幸運10は、まあまあかな? 小銭を拾いやすいとか、カードの組み合わせが成功しやすいとか? たぶん両方。
それから、耐性系。
空腹耐性:4。…なるほど、一日ほとんど食べなくても何とかなる理由はこれか。
痛み耐性:4。たしかに、あの時、腕に鉈が刺さってても戦えたもんな…。
鉈…。
私の唯一の武器。安物で、少し錆びてて、それでも“私の”もの。
そしてこの世界は、それすらスキルとして認識してくれる:
ラテン鉈 ― レベル3
思わず笑ってしまった。
まるでゲームの奥義技みたい。
「メキシコのおばあちゃんスペシャル!鉈レベル3!」
…また、脱線した。
私は指で魔法画面をスライドして、称号を確認する。
「子守り」と「介護者」
それは、かつての私――この混乱、この転生よりも前の人生の証。
子供たちや年配の人たちの世話をしていた、あの頃のこと。
まさかそれすらも、このシステムが評価してるなんて。
「目的なし」
…これは、刺さった。
嘘じゃないからこそ。
あまりに正直で、だからこそ痛かった。
まるでシステムにこう言われているようだった:
「君には可能性がある。でも、何をしたいのかまだ分かってないんだね」
そして…一番気になっている称号。
「未知の神の祝福」
説明なし。効果もなし。
ただ、その名前だけが記されている。
良いものとは思えない。
でも、悪いものでもなさそう。
ただ…不安だった。
まるで、誰かが――いや、「何か」が、どこかで見ていて、こう言っているような感覚:
「まだ、その時じゃない」
私はもう一度ベッドに身を横たえた。
画面は私の隣で、静かに浮かんでいた。
目を閉じても、思考だけは止まらない。
私はこれ、どうすればいいの?
またゴブリンを倒し続ける?
それとも――答えを探すべき?
この世界は、あまりにも広く感じた。
秘密に満ちていて、未だに掴めないルールだらけ。
でも…初めてだった。恐怖以外の感情を感じたのは。
それは――好奇心だった。




