第十五話:努力をするための努力
今回、鍛冶屋物の小説を書く上でとくにやりたかったネタを出しました。
前作では出す場所ありませんでしたのでw
朝食後は元気を取り戻したアスカの鍛冶屋としての修行の時間だ。
村の拡張工事だけでなくネット販売もはじめた俺の店には今、武器やアクセサリーの注文が殺到してるからな。
アスカの作ったものもすでに商品として出しているがそれでもまだ生産が追いつかないんだ。
「師匠のためならエンヤコラー!」
ガキィンガキィン
「弟子のためならエンヤコラー!」
バキグチャドゲキャキィン
「だー!
師匠みたいな音が出せない!
それさえできれば師匠に近づけるんだけどな」
「修行を積むんだな。
俺はいずれはお前にこの店を継いでもらいたいと思っているのだ」
「そこまで期待されちゃあがんばるっきゃねーな!
よし師匠、師匠亡きあとはあたしがこの店をしっかりと守っていくぜ!」
「俺が死ぬのはまだ先だっつーの!」
ちなみにチウちゃんにはマジックアイテムの作成を頼んである。
魔法に近い能力を付与した武器は作れるんだが、相変わらず俺は魔法はからっきしだからな。
「よっし出来た!
豆腐を10万丁使って作った豆腐ゲタだ。
アスカの方はどうだ?」
「ダメだ師匠。
どうやっても出来ない。
豆腐が崩れちまう!」
「最初はそんなもんだ。
だがいつの日かお前にも作れるようになるだろう。」
今回アスカに作らせてるのは豆腐下駄だ。
俺も初めて挑戦してみたが、こいつは作るのが難しかったな。
いくら才能があるアスカでも50年くらいはかかるかもな………………
「師匠、出来たぜ!」
「はやっ!?
あれから50秒しか経ってねーぞ!!」
「気合い入れたら結構簡単だな。
師匠次の修行しようぜ!」
しかしこれはもう才能以上だな。
写輪眼でも持ってるのか?
「まぁ、そう焦るな。
あとそのゲタは金属じゃないから熱で溶けないうえに、ダイヤモンドよりも堅く、重いから修行にもなる。
それを履いてさらに修行に励め」
「了解だ師匠!」
俺の作ったゲタは売り物にしよう。
チウちゃんは肉体的には弱いから履けないだろうし、俺はそもそもこんな重いゲタ履く気ねえからな。
だいたい鉄ゲタ(豆腐ゲタ)履いてもそこまで強くなるとは思えないんだよ。
むしろ動きが鈍くなって足腰を痛める気がするが、アスカなら大丈夫だろう。
なぜか根性だけは異常にあるし、俺の命令には従順だからな。そこが心配でもあるのだが。
????side
「くっくっくっく。
どうやらボクが出向く必要があるなんて今回のターゲットはずいぶんと強いみたいだね。
楽しみだよ。
僕が本気を出せる相手かも知れないなんて」
シブヤ村に向かって走り続ける一人の男。
その容姿は腰まで伸ばした長髪、そして眼に宿るのは狂気。
そう!ボクこそ最強の殺し屋ナガマキ・コンボウだ!
今回こんな田舎に出向いたのは『黄金の大地を探そう会』の連中に天才刀鍛冶のマンジ・カブラという男を組織の武器作り班に入れるために拉致するよう言われたからだ。
かなり強いらしいからボクの心を満たしてくれる強さを持っているのだろう。楽しみだ。
「さぁ、もうすぐ着くから待っていてくれよカブラくん♪
ひゃーっはっはっはっはっはっは!」
カブラside
「何やら俺を狙ってこちらに向かってくる気配がするな」
「なにぃ!?
師匠を狙うなんてそんな不埒者がいるのか!?」
「クスクス♪
カブラ、安心して。
そんなゲスは僕が殺してあげるから。
だからカブラは僕の事だけを考えてればいいの♪
敵は殺してあげるし、カブラを一生愛しつくしてあげるから」
はい、ここはスルーしましょう。
「まぁ、そんなに気にする必要はないさ。
二人とものんびりしていてくれ」
俺らはいま縁側で三時のおやつとしてスイカを食べていたところだ。
まったくおやつの時間に襲撃仕掛けてくるなんて無粋な奴だな。
それと知らなかったがアスカはスイカの種飛ばしがかなり上手いんだよ。
だから俺は『勝負しようぜ!』って流れに持ち込んで師匠らしくコテンパンにしてやろうと思ったんだが……勝てねぇ……
チクショウ!アスカってば万能すぎだろう!
こんなことなら邪神に『スイカの種を遠くに飛ばす才能』ももらっておけばよかった!!
……そしてチウちゃんはなぜか俺が飛ばした種を拾い集めている。
一体何に使うんだ?
私は「努力バリアー」を見て努力マンが好きになりましたww
そして新キャラのナガマキ・コンボウは前作で出せなかったキャラで特に大好きなキャラをモデルにしました。