第73話
「今日は帰りたくありません」とアイアちゃん。
「帰れ」と俺。
「ひどっ!」
「というか泊めたいけど、寝る場所ないもん。
ベッドとソファしか寝る所ないし。
それにアイアちゃん、今となっては会社の社長なんだから、帰った方が良い布団で寝れると思うよ。
シャワーが向こうの世界にないって事が気になるなら使ってから帰れば良いからさ」と俺。
「じゃあ、テムさんが向こうの私のベッドで寝れば良いじゃないですか。
テムさんなら盗賊も家に引き入れるでしょう。
私は今夜この部屋で寝るって決めました。」とアイアちゃん。
「そんな無茶苦茶な・・・。」と俺。
「今夜、アイアちゃんとゆっくり話したいから、わがまま言うみたいだけど、私とアイアちゃんの二人にして欲しいさ。」とレダちゃん。
「・・・わかった。
じゃあ、明日の朝5:00に迎えに来るからね。
どうせ食べる物もないし、金もないし、向こうで食事するしかないから早めに向こうに行こうと思ってたし。」と俺。
二人にどんな意図があるかわからない。
でも早い段階で腹を割って話す機会が必要だと思っていた。
考えていたタイミングではないが、そのチャンスが来たのだ。
なぜかはわからないが、アイアちゃんはレダちゃんを敵対視している瞬間がある。
大事になる前に確執を取り除く良い機会だ。
俺は一人で異世界へ向かった。
あ、シャワー浴びてない。
まあいいか、明日組み手の後に湖で水浴びしよう。
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~アイア視点~
レダちゃんは何故わがままを言う私の味方をしたんだろう?。
それとも本当に何か私に言いたい事があるのかしら?。
後でレダちゃんが風呂から出たら聞いて見よう。
風呂場で叫び声が聞こえる。
「何っ!?。
何で止まらないの!?。
冷たいっ!。」
私も最初は毎日やったな。
私は服を脱ぎ風呂に入っていった。
「入るわよ」と私。
レダちゃんはシャワーと格闘している。
まるで大蛇に絡みつかれているようだ。
「コレは右に回すとシャワーから水がでるの。
それで左に回すと蛇口から水が出るの。
止めたい時はその中間にするのよ。
わかった?。」と私。
「何で!?。
意味不明さ!。
何で右に回すとシャワーが出るのさ?。」レダちゃんはパニックだ。
「そういう物だと覚えましょ。
私も最初、意味がわからなかったわ。
あと、このつまみを水色の方に捻ると水が冷たくなって、赤色の方に捻ると水が熱くなるわ。」と私。
「何でさ!?。」とレダちゃん。
「もう『何で』は禁止。
私達の世界の常識じゃわからないことだらけなのがこの世界なのよ。
わからないことがあったら私やテムさんに聞いてね。」と私
「じゃあ、早速質問させてもらうさ。
テムさんの事をどう思ってるのさ?。」とレダちゃん。
あぁ、この子は誤魔化す気がないんだ。
それに比べて私は小ずるい。
「私の気持ちはレダちゃんと同じよ。」と私。
「じゃあ、正々堂々勝負さ。」とレダちゃん。
「ところでレダちゃんって何歳?」
「16歳さ。」
「ウソ・・・同い年!?。」




