第13話 ウルゼ王子
俺達が来てからも全く態度を変えようとしないウルゼ王子は、少し時間が経ってからようやくお菓子を近くの台に置き、口元を着ている服の袖で拭き取って多少綺麗にしてから、その口を開き出しました。
「お~!! よくぞ来てくれた、スカイリブ国の・・・ えっと・・・」
「『スワーム・キグナス』でございます。」
スワームはウルゼ王子の無礼な態度を見ながらも、国交のために律儀に頭を下げた。そんな彼女を見てウルゼ王子はその汚い顔をにんまりとする。
「おお、お前が僕の妻になるのか! いいねいいね、かわいいじゃないか!!」
「は、はぁ・・・」
完全にウルゼ王子の目はスワームの顔と体を見ている。明らかに見た目が目的なのだろう。どうにも俺は虫の居所が悪くなったが、国のためには致し方ないとグッとこらえた。すると彼はますます調子に乗り出す。
「それで、君が僕の妻になる代わりに、君の国にウィントライ国の軍力が欲しいんだよね。」
突拍子も無いことをいきなり言われたことで、あくまで国交と誤魔化していたスワームはピクリと少しの動揺を見せた。それは俺以外の全員が同様だ。それを確認したウルゼ王子は、自分側が優位であることを楽しんでいるように見えた。
それを自分から証明するかのごとく、彼は続いてこんなことを言い出したのだ。
「う~ん、弱いな~・・・ 」
「弱い? と申しますと?」
「割に合わないなぁ~・・・ これだけじゃあ~・・・ね。」
スワームは、これ以上に無茶な要求が来ることに驚きます。
「他にも・・・ 何かが必要と?」
そう、ここでコイツはスワームとの結婚だけに飽き足らず、追加の要求をしてきた。その先に言われるのは、それこそスカイリブ国の国税を大幅に引き上げても無理があるような多額の報酬を要求することになる。
そう、俺の書いた小説の物語上ではなっている。なので俺は、ウルゼ王子がそのシーンのことをそっくりそのままで言ってくるものであろうと予想し、それに対して既に内心怒っていた自分の感情を身構えた。すると、次の瞬間にウルゼ王子がした行動は・・・
「・・・よし! こうしよう。君。」
ウルゼ王子は、その太い指をある人物に向かって向けてきた。しかし距離が離れていたため皆誰のことを指しているのか分からなかったためにそわそわと困惑した。当然流れが変わったことで俺の方も疑問が頭に浮かぶ。
「君だよ君。護衛の一人の女騎士君。」
どうやら彼が指を差していたのはハプルだったようだ。彼女がそれに目をパチパチさせていると、ウルゼ王子はこう彼女に言い放った。
「君、そこの王女と共に僕の嫁になれ。それなら支援を考えてやる。」
「・ ・ ・ ハッ!!!?」
それを聞いたハプルは、驚きのあまりに敬語も忘れて叫んでしまった。
キンズ「おっと、もう私の出番ですか・・・ オッホン・・・ 皆さん、よろしければ『ブックマーク』と『評価』をよろしくお願いしますね。」
イグル「ここまで来ると普通すぎて物足りねえな・・・」
『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!




