第12話 王子へ面会に・・・
城に着いた俺達は、馬車に乗っていた二人を降ろし、スワームの周りを囲うようにして彼女の周りを見張りながら長く大きな階段を上っていった。
しかし俺個人は、どちらかというと周りからの襲撃よりもウィントライ国の兵士がさっきのようなことになったりしないかを警戒していた。しかしここでの俺の心配は空振りに終わり、どうにか無事に本丸へと入ることが出来た。
中に入った俺達は、ウィントライ王家との会合の為に長旅用の服から紳士服。メインであるスワームは用意されていたドレスに着替えに行った。紳士服に着替えた俺は、集合場所にいち早く到着してしまい、そわそわしていると、複数人の護衛を連れ、着替えを終えた彼女と対面した。
「・ ・ ・」
そのあまりに綺麗な姿に、俺は言葉を失ってしまい、スワームは着慣れない服装だったからか、どこかよそよそしくしてこう聞いてきた。
「に、似合う・・・ かな?」
「お、おう・・・ スゲえよ・・・」
「何? その気の抜けたような返事。」
俺達が気軽に話していると、護衛の一人がわざとらしく咳をしてそれを止めてきた。俺と彼女がそれにムスッとしていると、その護衛はこう話した。
「ここは隣国です、友達間のことは余所でやってください。姫様も、言葉遣いは慎重に。」
「・ ・ ・ ハイ、分かりました。」
納得のいかない様子ながら、スワームはそう言って身を立てた。そこに、ハプルも装備を取った姿で合流し、広間で準備を済ませて待っているらしいこの国の王子に会いに行くことになった。
俺は既に気乗りしていない。もしその王子の性格が『星の勇者と光姫』と同じなのならば、ここから先のことはスワームには経験して欲しくなかった苦い思い出になるだろうからだ。
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しかし物語は俺が今更動こうがどうとなることも無く進んでいってしまい、とうとう扉の前までやって来てしまった。城の使用人がそれを開けると、広々とした部屋の奥に目につきやすく派手な赤色の大きな椅子に鎮座しているウィントライ国の王子、『ウルゼ・ウィントライ』がいた。
その場では小さくしか見えなかったが、近付いてみれば彼の姿が段々と見えてきた。嫌なことはバッチリ当たってしまい、俺の描いていた姿のそのままだった。
王子と言っているが、この男は既に四十を越えている。しかも体形はかなり太っており、別国の王家との対談でありながら、その手にはお菓子を持って、口元は油でべたつき、終いには礼儀も全くないような、見て腹の立つ座り方をしていた。
「ようこそ、ウィントライ国へ。」
「お初にお目にかかります、ウルゼ王子。」
俺達はスワームが頭を下げるのを合図に膝をついて頭を下げた。
これから起こることに俺の知らないことがあることを、この時の俺はまだ知らなかった・・・
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イグル「何かこういうの言い慣れてんな、コイツ・・・」
『魔王子フレンド~私と異世界の赤鬼さん~』もよろしくお願いします!!




