βアンドロイド??
【βアンドロイド発生】
ACS出動要請、
現場に急行せよ
ASS出動準備、
最悪を考慮してTYPEGビークルの準備、待機せよ
おいおい、いきなりTYPEGビークル準備かよ、
「ワタシは行けないや、ごめん」
『あったりめーだろ! バカか!』
「前のアイツ……ハッキングどころかネットワークにも接続されてなかった……」
「まるで自分の意思で暴走してるみたいに」
『な訳ねーだろ!』
俺はまゆみの頭をコツく。
『まゆみは今は何も心配すんな! 俺様がサクッと行って倒してくるからよ!』
「うん」
『早く治せよ! じゃ俺は準備しに戻るわ! じゃあなー』
「バイバイ!!」
・
・
・
俺は病室のドアを開ける。
「コーイチ!!!!!」
『どした?』
「またキューバサンド買って来て」
『ドーナツみたいなケーキも一緒に買ってくるから待ってろ!!』
俺は車に乗り、ガレージへと向かわせる。
ピーピーピーピー
【前回アンドロイド処理研究結果】
タイミングいいなー。
【損傷が酷く、原因の特定には至らなかったが、重要なことが二つ明らかになった。注意して聞いてくれ。これは口外厳禁だ。箝口令が敷かれている。取り扱いには十分注意してくれ】
なんだ?
そんな重要な案件か?
【前回ターゲット=Y。
Yの装甲は三重に強化されていた。三体のアンドロイドを合体させたと言った方がいいだろう。
どういう理屈かは分からないが、三層構造だ。
同じような個体ならTYPE-Gまでは必要ないとの研究室の見解だ。ただし、現場判断を最優先する。
あと一つ。
Yはネットワークに繋がっていなかった。
つまりハッキングは不可能。繰り返す。ACSによるハッキングは不可能だ。
今後、ACS、ASSの指揮はAWAが行うものとする。
そして、ハッキング不可能のアンドロイドを超危険分子とみなし、今後はβアンドロイドと呼ぶこととする】
なるほどなー。
だから今回、ACSとASSに同時に通知が来たわけか。
ACSが到着したら、ハッキング出来るかどうかなんて一瞬で分かるもんな。
どうやってんだかは知らねーけど。
それにしても三層構造ってなんだよ、オムツかよ。
ただ、あのとき見たアイツはまるで融合してた。
シューーン
ガレージに着く。
よし、
まーたZちゃんの出番だよー。
ドゥルルルーーーーン!!!
一応TYPE-Gの弾薬は持っていかないとな。
で、三層? 五層? だっけ?
つーか、前のアイツも多分あそこまでやらなくても良かったんだろきっと。
アキラとユウイチさんビビってたからなー笑
あとで言ってやろっと!
俺はTYPE-G弾薬を込めた銃と、TYPE-A、TYPE-Cの弾薬を込めた銃、それぞれをリュックに入れた。
(多分Aじゃ、無理だろうな……)
そしてセブンスターに火を着けた。
【ACS現場到着確認
ASSはこれから送る座標に集合し待機】
はいよー。
行きますか。
ブワォーーーン!
ブワォーーーン!!!
今日もZに乗れるとはな、嬉しいような悲しいような……
ブワォーーーン!!
ブロロローン、ブロロロローー!
ドゥルルルーーーーン!!!
俺、ユウイチさん、アキラ。
それぞれ三人が思い思いの化石を操り、集合場所へ集まる。
『おいーーーっす!』
おう!
まただなー。
カキンッ
シュボッ
俺はセブンスターを咥える。
『今回はどうなりますかねー』
さぁな、うちらまで回ってくるか?
ACSちゃんに頑張ってもらいましょ!
『弾、何にした? 俺AとG』
お前、Aはいらねーんじゃね?
『だってBとGにしたら重いでしょ、俺はバイクだし!』
だから、車にしろって言ってんだよ!
バカかお前は!
フゥゥ〜
煙を深く吸い込み、吐きながら答える。
『そこが浪漫なんじゃねーか!』
カッコつけるなバカ!
浪漫で死ぬぞ、いや、死ね!
ガッ、ガッ、ガッーー
他愛無い会話を無線が遮った。
【ターゲット、ハッキング完了、回収班要請】
それと同時にアラートが鳴る。
ピーピー
スマホの画面が光る。
【ACSは回収班到着まで待機せよ。ASSは解散】
なーんだ、終わりかー。
だな。
『Zに乗れたからいいや! まぁうちらなんて出動しない方がいいに決まってるんだから!』
まぁ、そうだな。
コーイチ! 次は車で来いよ!
お前確かバカみたいな車あっただろ?
『ダッジのことっすか?』
そうそう、それだ! あれメンテしてるのか?
『当たり前っすよ』
じゃ次はあれで来い!
『えぇーー、あれに傷つけたく無いんすよねー。
昔の映画のワイルドスピードって知ってます?』
知らねーわ!!
しらねー。
『だから、あの良さが分からねーんだな、あれはその映画の主人公の』
ピーピー
またアラート音が一斉になる。
【ASS解散せよ】
『怒られてますね?』
そりゃそうだ、こんな車だバイクだが集まってくっちゃべってたら何処で何言われるか分からん。
ユウイチさんのケンメリが一番ダメでしょ。
バカ言うな! コーイチのZだろ。
『いやいや、ランクル目立ちすぎでしょー』
ピーピー
【早く散れ】
はいよー。
はーーい。
『しょうがないっすねー』
ブゥワワワーーワーーーン!!!
ブロロローン、ブロロロローー!
ドゥルルルーーーーン!!!
(こりゃうるせーわ笑)
じゃなー。
『またーー』
じゃっ!
(しょうがねーなー)
帰ってダッジのメンテするかー。
動くかなーあれ……
ドゥルン、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ……
俺はガレージにZを止めてバーの方に回る。
軽く飲んでからダッジメンテするかなー
それにしても……
最近のアンドロイドはどうなってやがる。
あまりにも多すぎだろ……
まゆみの頭痛も気になる。
プシュッ!!!
コロナを開けてライムを飲み口から入れる。
飲み口を親指で押さえて瓶を逆さまにする。
この飲み方っていつから変わってないんだろうな。
瓶を戻した時にコロナが溢れて慌てて口で押さえる。
(多分50年前の人たちもこんな感じだったんだろうな笑)
カウンターに腰掛けてセブンスターに火を着ける。
キィッーーーーーーン!!
(なんだこれ、)
痛みは十秒程で治った。
落ち着いてセブンスターを吸い込む。
(なんだ?)
コロナで喉を潤す。
単なる頭痛か、まゆみも言ってたし風邪か?
セブンスターをもみ消してコロナを持ちながらガレージへ向かう。
キュイン、キュイン、キュイン。
あちゃーー。
ダメだ、エンジン掛からねーや。
バッテリーかプラグか、キャブだったらメンドクセーなー。
キャブ調整キリがねーんだよな。
一つずつ潰していくしかないか
一旦バッテリーを積み替えてセルを回す。
キュイン、キュイン、キュイン、
うーん、変わらねーな。
じゃあプラグか。
工具箱からプラグレンチを引っ張り出して交換する。
頼む、これで掛かってくれ。
キャブはやりたくねー。
キュイン、
キュイン、
キュイン、
キュルン
ブォンッ!
かかった……
良かったーー。
ブォンッ!!
ズドドドドドドドッ……
V8の重い鼓動が、ガレージの床まで揺らす。
Zの高い唸りとは違う。
腹に直接響いてくる、低くて太い音。
うーん、これは少し走らなきゃ調子が分からねーよな、
(あっ、、、コロナ……)
まだ、半分残ってる。
平気だろ。
どうせ、緊急時には乗らなきゃならねーし。
なんかあったら職権濫用だ。
ヴォンッ、ヴォンッ!
ズドドドドドドドドドッ!!
ヴォォォォォンッ!!!
ドロロロロロロローーーン!!!
やっば、
久しぶり乗ったけどこんな早かったか、なんだこれ!
こりゃドミニクもやめられなくなるわ笑。




