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331、解体完了 (8/20)

あれからなんと15日経った今日、解体作業がやっと終わった。


手伝う必要など無いと思っていたスカイシャークの解体は、ずっと何かしらやることがあり、結局解体が終わった今日までずっと手伝う羽目になった。


「はぁ……やっと終わった……」


「うむ、これで終わりじゃの……」


「リオ、ゼン、おつかれさま……大丈夫か?」


ぐったりしているリオとゼンにドレイクが苦笑いで声をかけた。


「うん、でも、お腹空いたー」


「そうじゃのぉ」


ドレイクもゼンも、今日まで毎日解体の手伝いをしてくれたのだ。

え?オニキス?オニキスは、初日にスカイシャークの肉を受け取ると速攻1人で箱庭に帰って行った。

その日の夜にノアちゃんに聞いたのだが、帰るとすぐにノアちゃんを探し出してスカイシャークの肉を調理してもらって満足するまで食べていたようだ。

ノアちゃんに、何の肉持ってきたのかと思ってびっくりしたと言われた。

それはそうだろう……

魔法鞄(マジックバッグ)に入れて持たせたとはいえ、オニキスは人語は喋れないのだ。

なんとなく何が言いたいのかは態度なんかで分かるとはいえ、何の肉かまで説明するのは無理だ。

スカイシャークはサメに似た魔物だが、その肉は地球のサメの肉とは少し異なっており、臭みなどは全くない、とても美味しい牛肉とまぐろのトロを足したような味だった。旨みが濃く脂も甘くてとても美味しかった。融点が低く口に入れると文字通り蕩けていくような味わいだった。

浄化魔法をかけた後、ノアちゃんが刺身や握り寿司にもしてくれ生でも食べたが絶品だった。

肉はとても大量に手に入り美味しくて良かったのだが、解体の方は全然良くなかった。


2日目3日目と日が経つにつれ解体作業員もどんどん増え氷の部屋は3部屋に増やされ、3部屋で別れて作業をしていたのだが、皮が切れない骨が切れないとリオとゼンはあっちを手伝わされこっちを手伝わされ、休む暇もないほど働かされたのだ。

こんなに大変なら5匹も解体しないで1匹で良いと言ったのだが、その意見は通らなかった。


それが本日やっと終わったのだ。

今日も朝から始めて今は昼過ぎだ。


「おう!リオ、ゼン、ドレイク、ご苦労だったな!」


ゼバンが軽い調子で話しかけてきた。


「ご苦労……じゃないよ!」


「うむ、解体作業員ももう少し鍛えてみてはどうかのぉ?」


「ほんとそれね!こんなに手伝わされるなんて……」


「あ、アハハ……悪ぃな……」

リオとゼンの膨れ面を見てゼバンは乾いた笑いを漏らし、先程の軽い調子とは打って変わって、気まずそうに苦笑いだ。



解体の終わったスカイシャークを受け取ったら早く帰ろうかとリオとゼンが話し出すと、それを聞きに来たんだとゼバンが言い出した。


「素材や肉はどれどれこっちに貰えるんだ?」


「全部持って帰るよ?」


「……は?」


「全部……」


「ちょ、ちょっと待て!!」


「ん?」


「肉も凄い量だろ?」


「うん?」


「素材も、皮も骨も歯や魔石だって……」


「お肉は余裕で食べれるよ!ね?」


「そうじゃのぉ、リオの家は人数も多いし、従魔も多いからのぉ」


「多いったって……」


魔法腕輪(マジックリング)に入れておけば腐ることもないしのぉ」


「うん、そうだね」


「あ"ー!それがあったか……そ、素材は?」


「魔石はクレイが欲しいって言ってたし」


「骨は私も欲しいのぉ」


「え……」


「ゼンが使わない分はガンツ達が使いたいって言ってたよね」


「うむ、皮はノアがおろし器を作るとか言っておったのぉ?」


「うん、言ってた!」


「は?おろし器?!」


「鮫皮のおろし器でおろすと全然違うんだってー」


「おろし器ってなんだ?」


「わさびとか生姜とかすりおろす道具?」


「な、なにー??!そ、そんなもん作るのか??!」


「うん、ガンツ達に作って貰うように頼んでたよ?」


「Sランク級の魔物の皮だぞ?!」


「良くすれそうだよね」


「うむ、そうじゃのぉ」


「ハ、ハハ……おろし器……」


「おろし器に使った残りは売ってもいいけど?」


「え、それだけか?」


「ん?」


「あんな、あんなデカい魔物だったんだぞ!?」


「うん……?」


「使えない部位が無かったのに、こっちに渡してくれるのが皮だけだとぉ!!!??」


「あはははは」

「ふぉっふぉっふぉっ」

「ハハ……」


「笑い事じゃねぇ!」


爆笑するリオとゼンとは違い、ドレイクは苦笑いだったが、その後ゼバンにもっとこっちにも素材や肉をまわしてくれと説得されるのだった。




その話が終わると、持って帰る分を受け取り箱庭に帰る。

結局スカイシャーク1頭分の皮、骨、歯や肉を冒険者ギルド側が買い取ることになり話が着いた。魔石は全てこちらで受け取った。

1つくらい……と言われたが、魔石に関してはスパッと断った。


ということで、今日は魔石も受け取って来たのでそちらで実験だ。


そう、実験だ!


実は毎日スカイシャークの解体の手伝いに通っている間にクレイの、闇魔術の上位魔法である暗黒魔術のレベルが100まで上がり、新しい派生魔法が使えるようになったのだ。

新しく使えるようになった魔法は死霊魔術だ。


死霊魔術の中でもクレイが使えるようになったのは、魔石召喚魔術という黒の書という本に魔石を収めて登録することによって、魔石を媒介にして魔物を魔力で顕現させられる魔術のようだ。魔石を収めるページ数はクレイのレベルと連動しており、呼び出せる魔物の強さは魔石の強さ、つまり魔石の持ち主だった魔物の強さのようだ。

本は出そうと思えば魔力が具現化するように現れ、消そうと思えば魔力に還るように消えるのだそう。

死霊魔術なだけあって、顕現させられた魔物の姿は(スケルトン)だった。


死霊召喚魔術を使うのに必要なものが魔石なので、クレイはここ数日おやつの魔石を食べるのを我慢してせっせと魔石を集めている。


スカイシャークのような強い魔物の魔石はまだ黒の書に入れられていないので、入れるとあの巨大なサイズでスカイシャークの(スケルトン)が現れるのか、強さも同じくらいなのかなどを確認したかったのだ。


本当はスカイシャークは5匹いたので、一緒に倒した他の従魔達と分ける予定だったのだが、クレイが死霊魔術を使えるようになったのでその魔石は譲って貰えることになったそうだ。

魔石を譲って貰う代わりになにやら他の事を手伝っているのだとか言っていた。

詳しくは聞いていないが、従魔達の間で何か取引があったのだろう。


という事で、最近は本の全ページに魔石を入れたいのだと、おやつに食べる予定だった魔石まで本に収めて登録していっている。

久しぶりに聞いたクレイのレベルは500を軽く超えて、587まで上がっておりかなり驚いた。

いつの間にか私の倍近くだ。

つまり、死霊の書に登録できる魔石の数も587個だ。

スケルトンの魔物を587体も操れるって……悪意ある人が使ったらかなりの脅威だ……クレイで良かった。


その魔物の強さはどの程度の魔物まで操れるのかの実験をしたいのだと、魔石を受け取ったら早く戻ってきて欲しいと頼まれていたのだ。


強い魔物にもダンジョン攻略を手伝って貰えるなら行き詰まっている階層も先へ進めそうだと言っていた。


そう、あの海底ダンジョンなのだが、まだ最終階層まで行けていないそうなのだ。

以前聞いたのが55階層。こちらもかなり苦戦していたが、今は2階層進んで57階層。

シーサーペントがワラワラ出てきて以前の比では無いほどかなり苦戦しているそうだ。

一体でも強いシーサーペントがワラワラ……怖っ……


そういう訳で、攻略する人手も欲しいのだとか。

かなり深いダンジョンだ。一体何階層まであるのだろうか……?


私も解体の手伝い終わったしダンジョン行こうかな?

あ、行くならもちろんもっと浅い階層からがいいよねー!シーサーペントがワラワラとか怖すぎだもんね!



ゼバン:ふぅ、なんとか一体分はスカイシャークの素材を譲ってもらえて良かったぜ……

全部持っていかれてたら、マスターに何を言われることやら……ブルブル

それにしても……あの量の肉をすぐに食べ切るとか言ってたが、どんだけ人が増えてんだ……?

……いいなぁ、高級肉も食べ放題か……俺の事も養ってくれねぇかな?なんてな……





いつも読んでくださりありがとうございます。




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