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317、ルゼルの街の店舗(8/4)

「クレイありがとう」


「いえ、これくらいならいつでも言ってください」


「うん、んじゃ買った家の方からまた繋ぐから、そっちも固定のゲートよろしくね!」


「はい、ここで待っていますね」


昨日は冒険者ギルドを出て、そのままルゼルの街に買ったばかりの家にゲートを開いて箱庭に帰ってきた。

一緒に着いてきた黒猫は、皆に紹介すると可愛い可愛いと撫で回されていた。

子供が沢山いるから、その子達に怪我をさせないようにと釘をさしていたが、ちゃんと言ったことは伝わっていたようで、マーヴィンに髭を引っ張られ「に"ゃ"ぁ"」と、すごい声を出していたが、ちゃんと暴れたり引っ掻いたりするのは我慢してくれたようで誰にも怪我をさせることは無かった。

マーヴィンはまだ1歳なので仕方ないのかもしれないが、あの凄い声には驚いた。マーヴィンを抱っこしていたレティシアは「ごめんなさい!ごめんなさい!」と言いながらかなり焦った様子で髭を握りしめたマーヴィンの手を開かそうと必死だった。それから猫はマーヴィンの近くに行く時はかなり警戒しているようだった。

かなり警戒していたので、近づかなくなるかと思っていたが、そんな事は無く、暫くするとまたマーヴィンに近寄りほっぺや手足をしっぽでこちょこちょとくすぐったりとかなり構っていた。実は子供好きなのだろうか?

冒険者ギルドでは屈強な男相手に大立ち回りをしていたが、とても優しくていい子のようだった。

名前は無いの?と子供達に聞かれたが、猫の言葉は分からない。従魔という訳でもない、知り合ったばかりの猫だ、勝手に名前をつけるのも……とクレイに通訳できないか聞いたら、「名は無いから好きなように呼ぶと良い」と言っていたそうだ。

呼び名は私がつけていいと言われたので、真っ黒な毛がツヤツヤで綺麗なので、黒い宝石から名前をもらって『オニキス』と呼ぶことになった。

本人にも聞いてみて貰ったが、「人間、なかなか良い名では無いか!」と言っていたらしい。人間って、いやまぁそうなんだけど……名乗ってなかったなと、リオだよと自己紹介しておいた。

そのまま私の真似をして皆自己紹介しながらオニキスを触りまくっていたようだ。


街で拾って……ゴホンッいや、保護してきた男の人の方は昨日は目を覚まさなかった。ドニが血を流しすぎたせいじゃないか?と言っていた。

手足まで生やせる回復魔法なら、血の量も増えそうなものだが……何で未だに目が覚めないのかは謎だ。

魔法も万能ではないということかな?

朝食を食べ終わったこの時間でも男の人はまだ目が覚めていなかった。無理に起こすのも気が引けるので、手が空いている人に見ていて貰うようお願いしてきた。


リオとクレイはルゼルの街のゲートを繋ぎ治しに来ているところだ。

宿にクレイの固定ゲートを置きっぱなしにしていたので、まずリオがゲートを通り宿に行く。宿に繋いでくれていたゲートをクレイに解除してもらう。それから宿を解約して昨日買った家に行く。そして、そこから箱庭に戻り、クレイにそこに新しく固定ゲートを繋ぎ直してもらおうとしている所だ。


宿を解約して新しい家に行き、ゲートを開いてクレイを呼んだ。


「なかなか広い家ですね」


「うん、元は宿だったんだって」


「それで部屋の数も多いのですね!でも、なかなか狭い部屋ですね」


「うん、1人で寝るだけなら、ベッドがあれば十分なんじゃない?」


最近気づいたのだが、この世界の人は背の高い人が多い。冒険者は特に背も高くガタイも良い人が多い。2mくらい余裕で超えているような人が珍しくないようだ。

その為、宿のベッドはかなり大きい。小さいと足がはみ出すからだろう。


この宿に残ったままになっている家具も、ベッドはかなり大きかった。

来たついでに、家具は全部変えるだろうとマジックリングに回収しておいた。


建物の中の物をしまっているとジオとサンちゃんが「どんな感じだ?」とやってきた。

この後、2人からは用事を頼まれているので、様子を見に来たのだろう。


「おお!なかなか良い物件じゃん!」


「そうだな、使いやすそうな間取りだな」


「うん、前は宿だったんだって」


「へぇ、ええじゃん!あとは俺がやっとくけ」


「あ、それなんだけど、他の店舗とちょっと変えて欲しいところがあって」


「ん?売るもの同じじゃないん?」


「んー、同じでいいんだけど、錬金術使える子達が香水作りにハマってるじゃん?あれも売ってみるのはどうかな?と思って」


「ああ!」

「いいかもな!」


「あれ、売ってみる気はないか聞いてみてくれない?」


「まだ聞いてないん?」


「うん」


「香水は売れそうだよな!」


「そうじゃね!了解!聞いとくわ」


「ありがとう」


「ほんじゃコレな」


設計図が描かれた紙を数枚渡された。

ジオから頼まれていたのはこの設計図の建設だ。


「うん……多くない?」


「それでもノアと相談して数搾ったんよ」


「そうなんだ……」


「んじゃ、よろしくな!」


「俺も少しジオの方手伝ってから行くから、先に建設の方しといて」


「うん、わかった」


サンちゃんにも違う事を頼まれていたが、渡された設計図の建設が先で良いようだ。


新しい店舗は、何処をどのような作りにするのかを今から考えてくれるのだろう。

セルジュの街のフリーオンもジオが見てくれて、棚やテーブル椅子などを設計してくれていた。

サイズをきっちり測りながら配置も考えてくれるので無駄なスペースが出来たりしない、かなり使いやすい仕上がりになっているようだ。

今回も期待大だ。


ここは2人に任せて、リオはクレイと箱庭の中に移動する。

箱庭の中に入ると、フエ達や疾風の牙がクレイを待っていた。

どうやら今日もアヒンの街の近くに出来ていた海底ダンジョンに遊びに行くようだ。

リオはケルピーが出る18階までしか一緒に行っていないが、その後も従魔達や疾風の牙の人達とどんどん進んでいるようだ。

かなり深いダンジョンのようで、今は55階層まで到達しているらしい。

21階からはハンマークラブという巨大なハサミのカニの魔物が、26階からはブルースネークという水魔法を使ってくる蛇の魔物が、31階からはグランガチというワニの姿に鋭利な魚のような鱗がある魔物が、36階からクラーケンという赤いイカのようなタコのような魔物が、41階からはスキュラという上半身が人間の女で下半身がタコのような魔物が、46階からは水虎(スイコ)という虎の上半身に魚の下半身がついたような魔物が、50階からはブルーワイバーンという水魔術も扱う龍の亜種が出てきているようだ。

どこも5階層ずつメインで出てくる魔物の種類が変わっており、5階層の内、後になるに連れ違う魔物も混ざって出てくるようだ。

今はブルーワイバーンが出てくる最後と思われる55階層で出てきたキングブルーワイバーンに苦戦していて進めていないそうだ。

普通のワイバーンの時も、ワイバーンが空を飛びながら遠距離攻撃をしてくるのでかなり戦いにくかったようだが、キングブルーワイバーンはワイバーンよりも大きな身体なのにスピードはワイバーンより速く力も強い。皮膚の強度もワイバーンの比ではないほど固く使う魔術の威力も高いそうだ。

なかなか進めず、少し戻ってレベルを上げて再チャレンジをしてと、何度もトライしているが未だに苦戦しているようだ。

いいなぁダンジョン楽しそうだ、私も行きたい……

疾風の牙の3人は毎回ぐったりして帰ってきているようだが、レベルは迅雷の光や蒼の翼のメンバーより飛び抜けて上がっているようだ。

「マジか!このレベルからそんなに一気に上がるもんなのか?!」と先日サンちゃんにステータスを見てもらっていた時に皆に驚かれていた。

レベルは低いうちは上がりやすいが、50を超えると少し上がりにくくなって、100を超えるとさらに上がりにくくなって150を超えると相当魔物を倒さないと上がらないという感じで、上がれば上がるほど次のレベルに上がるのは時間がかかるようだ。

疾風の牙の3人はリオのレベルもかなり追い抜いていた。海底ダンジョン探索が落ち着いたら、Aランクに上がるためのランクアップ試験を受けてみると言っていた。


そういう訳で、クレイ達はダンジョンに繋がるゲートを抜けてダンジョンに行ってしまったので、リオは頼まれていた建設をする為に移動する。

リオが建てるように頼まれていたのは、お花見の屋台だ。

桜の木が並んでいる近くに作っておいてと言われていたのだ。

今日も箱庭の中はポカポカと温かい、春らしい陽気で気持ちいい。

最近は暑っつい中、あちこちで建物を建てまくっていたので、花が咲き乱れる箱庭の中をのんびり歩くのも久しぶりだ。

花のいい香りがする中を深呼吸したり伸びをしながら、久しぶりの休日を満喫するかのようなゆったりした気持ちで桜の木が生えている所へ向かっていくのだった。

サン:ここの店舗は部屋の拡張はしないのか?

ジオ:するする!あの飲食スペース広げたいよね

サン:店作る度に、キャパが大きくなってないか?

ジオ:気のせいよ

サン:そう……か?

ジオ:大丈夫大丈夫!昨日もう働いてくれる人見つけたって言っとったじゃん!

サン:いや、それは畑の収穫を手伝ってくれる子供だろ?

ジオ:それならまたリオが人増やすじゃろ?

サン:でも、ボーリング場作ったばっかりで、あっちにも人いるだろ?

ジオ:あ、そういえば、ボーリング場今日から?

サン:そうみたいだな

ジオ:手伝いに行かんで大丈夫なん?

サン:無理そうだったら呼びに来るって言ってたぞ?

ジオ:そっかそっか!ゲート通れば一瞬じゃもんね!

サン:そうだな!本当に便利だよな

ジオ:だよな!リオに日本に住んでた時みたいに便利にしてって言われたけど、今の方が便利な気もするわ

サン:……それはジオが箱庭に引きこもってるからじゃないか?

ジオ:うっ、いや、そんな事ないけ

サン:そうか?街から街までが遠くて車が欲しいとか、電子レンジが欲しいとか電気が無いからとか結構あれが不便これが不便ってよく言ってるぞ?

ジオ:そ、そうか?そうかー、早く何とかなるとええね

サン:他人事だな

ジオ:……そうよ!他人事よ!

サン:何開き直ってんだよ

ジオ:ええんよ俺は!

サン:何がだ?

ジオ:もぉー、サンちゃん!

サン:ん?

ジオ:ツッコミが凶器なみなんよ

サン:ジオが適当なこと言い過ぎなだけだろ?

ジオ:………………(汗)



いつも読んで下さりありがとうございます!


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