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プロローグ 夢

私は夢を見ている。あの日の夢。


「申し訳ございません!」

床にはいつくばる私。

その私に剣を振り上げた主人の手をあの人はそっと押さえた。


「大丈夫ですよ、服が汚れただけですから。」

そう言うとハイランド帝国最高軍事責任者、銀狼将軍ライア・ハイラル様は、そういうと私を立たせてくれた。


暖かくそしてどこか寂しげなそのエメラルド色の瞳に、私の呼吸は止まりそうになった。

立ちすくむ私の首には、呪われた首枷。

そう、奴隷としての首枷。



「クラン様!」

私ははっとした。現実の世界へと引き戻された私の耳に、降りしきる雨の音が流れ込んでくる。

「どうかなさいましたか?」

私の親友であり側近でもあるサームが心配気にこちらを見ている。

「ううん、なんでもないわ。」

私はサームに微笑で答えるとゆっくりと立ち上がり、天幕の隅にある鏡の前に立った。

「・・・・・・・・・」

長い金髪を無造作に後ろで束ね、ほっそりとした身体に甲冑をまとった少女が鏡の向こうにいる。


そう、これが私。

ローディス教国において精強で知られる「奴隷部隊」の長。

奴隷将軍クラン・ロックハート・・・

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