17章 焦る気持ち
クラウディは全力で走っていた。
向かう場所は聖地。
(まさかアリア帝国の人間がくるなんて・・・。レオンのことも心配だし、急いで長老に報告しなければ!)
聖地がにつくと急いで長老の家に向かい、入る。
いきなり入ったので長老は、なにがあった?というような目でこちらを見ている。
なのですぐに息と整えて報告する。
「長老、大変です!黄昏とアリア帝国が不穏な動きをしています。レオンもアリア帝国に拉致されました。」
しかしクラウディの報告に、長老は納得したような顔をする。
「黄昏にアリア帝国か、予想よりも行動が早かったな。」
「それは・・・どういう意味ですか?」
「黄昏もアリア帝国もトップが変わってから急に力を蓄えだしたからな。近いうちに行動にでると思っていたよ。」
「そうなんですか・・・。」
「幸いなことにロッキーにナナが戻ってきている。今聖地にいる戦力でも十分戦えるだろう。」
“聖地”の戦闘員は人数こそ黄昏やアリア帝国などに劣るが1人1人が一騎当千と呼ばれるほどの実力者である。
そのうちの何人かは任務に出かけているが、現在は全体の6割の戦力が集結している。
「そういう訳だからクラウディ、落ち着いて一旦休め。もちろん戦闘の準備は整えた後で、だがな。」
「わかりました。」
長老の話を聞いて落ち着いたのかクラウディはそう返事をし、自分の家に向かう。