第三話 少女モリィ
第三話 少女モリィ
リリスは森の中を駆け抜ける。
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木々の間を縫うように走る。
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悲鳴はすぐ近くだった。
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「間に合って!」
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開けた場所へ飛び出す。
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そこには。
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一人の少女が尻もちをついていた。
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栗色の髪。
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年は十歳くらい。
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腰に薬草を入れる籠を抱えたまま震えている。
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少女の前では。
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グルルルル……。
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二匹の狼が牙を剥いていた。
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ウルフ
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Lv5
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ウルフ
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Lv5
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「やめなさい!」
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リリスが飛び出す。
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二匹のウルフが一斉に振り向いた。
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標的が変わる。
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ガルルッ!!
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一匹が飛び掛かる。
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リリスは素早く身体をひねる。
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かわす。
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そして。
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ザシュッ!
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一撃で首元を斬り裂いた。
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もう一匹が横から飛び込む。
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「はぁっ!」
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ザンッ!
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こちらも一撃。
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二匹のウルフはその場へ倒れた。
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ウルフ討伐×2
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経験値+500
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AP+500
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SP+500
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銀貨+2枚
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レベルアップ
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Lv2
↓
Lv4
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AP+200
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SP+200
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ドロップ
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ウルフの牙×2
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ウルフの毛皮×2
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木宝箱×2
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死体
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インベントリへ収納
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「ふぅ……」
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リリスは鉄の剣を鞘へ戻した。
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少女が立ち上がる。
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「ありがとうございます!」
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「助けていただいて……!」
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何度も頭を下げる。
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リリスは優しく微笑んだ。
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「無事で良かった」
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「私はリリス」
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「あなたは?」
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少女は胸に手を当てる。
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「モリィです!」
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「近くのボード村に住んでいます」
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「薬草を採りに来たら、ウルフに見つかってしまって……」
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今にも泣き出しそうな表情だった。
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「もう大丈夫」
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「村まで送るよ」
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モリィの顔がぱっと明るくなる。
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「はい!」
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「ありがとうございます!」
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二人は森の中を歩き始めた。
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途中。
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リリスは道端に生えている薬草を見つける。
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「少しだけ採ってもいい?」
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モリィは笑顔で頷いた。
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「もちろんです!」
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「この辺りは薬草がたくさん生えるんですよ」
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リリスは嬉しそうに薬草を摘み、インベントリへ収納する。
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「やっぱり素材集めは楽しいなぁ」
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その様子を見て。
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モリィはくすりと笑った。
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「リリスさんって、変わった人ですね」
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「そうかな?」
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「はい!」
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「普通は薬草より先に村へ帰ろうって言います」
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二人は笑い合う。
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やがて。
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森を抜けると。
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木の柵に囲まれた小さな村が見えてきた。
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「見えてきました!」
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「あれが始まりの村――ボード村です!」
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第四話へ続く
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