第二十八話 オーガキング
第二十八話 オーガキング
リリスとバンガは森の奥へ駆ける。
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途中。
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折れた大木。
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踏み砕かれた岩。
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巨大な足跡。
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「今までの魔物とは比べものにならない……」
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バンガが険しい表情で呟く。
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その時。
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ズシン。
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ズシン。
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重い足音が森中へ響いた。
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木々を押し倒しながら。
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一体の巨人が姿を現す。
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オーガキング
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Lv50
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身長は五メートルを超える。
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全身は岩のような筋肉に覆われ。
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巨大な棍棒を片手で軽々と担いでいた。
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鋭い牙。
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真っ赤な瞳。
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圧倒的な威圧感が周囲を支配する。
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「これが……オーガキング!」
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バンガは弓を構える。
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「援護する!」
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「お願いします!」
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リリスはアースタートルの大戦槌を両手で握る。
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オーガキングが咆哮した。
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「ゴアアアアアアッ!!」
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次の瞬間。
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巨大な棍棒が振り下ろされる。
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ドゴォォォォン!!
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地面が大きく砕けた。
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リリスは横へ跳び、間一髪で回避する。
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「速い……!」
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見た目以上の俊敏さだった。
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バンガの矢が放たれる。
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ヒュン!
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だが。
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オーガキングは腕で軽く弾き飛ばした。
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「やっぱり普通の攻撃じゃ駄目か……」
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リリスは深く息を吸う。
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この一か月。
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毎日振り続けた大戦槌。
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そして。
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戦槌術Lv5で習得した新たな戦技。
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戦技
震撃
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「戦技――」
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「震撃!!」
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ドォォン!!
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大戦槌が地面を叩く。
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激しい衝撃波が地面を走り。
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オーガキングの足元を揺らした。
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「ゴァッ!?」
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体勢が崩れる。
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「今だ!」
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リリスは一気に踏み込んだ。
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大戦槌を頭上高く振り上げる。
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全身全霊の一撃。
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ズドォォォォン!!
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戦槌がオーガキングの胸へ直撃した。
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凄まじい衝撃。
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巨体が大きく吹き飛ぶ。
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しかし。
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オーガキングは片膝をついただけだった。
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「まだ立つの!?」
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これまでの強敵とは格が違う。
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オーガキングはゆっくりと立ち上がる。
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怒りに満ちた赤い瞳がリリスを見据えた。
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「ゴアアアアアアアッ!!」
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森中を震わせる咆哮。
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リリスは大戦槌を握り直す。
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「本当の勝負はここからだね!」
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第二十九話へ続く
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