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ー0004ー

 シャルルのイタズラがバレていないような笑顔を記憶喪失の男は見詰めて見ているだけでシーンと部屋に充満したように聞こえた気がしてシャルルは堪らず椅子に座ると咳払いをしてから説明を始める。


「そうだよな何も知らないんだよな」 


 この部屋には2人しか居ないが誰かに聞かれないように小声になるとポケットからもう1つのカードを出す。


「コレが俺の身分証明も出来るカードだ。

正式名称を傭兵級登録証ハンターカードって言う。

でだ、ここからがとっておきなんだよ!

いいか、じゃじゃーん!!」


 シャルルが見せるカードは窓から射す光に反射してキラキラとして見えた。


「ん?」


「反応が相変わらず薄いのな。

いいか、これは俺のハンターカード!

で、お前が持ってるハンターカードな。

見て分かったか?」


 渡されたカードにはシャルル・シェイドと記されており色やランクがシャルルが見せている物とは異なっていた。



「実はこの街に着くまでに作っちゃってて、この街で発行した奴とは別のが余っててさ。

内緒だけど使えな!

でも俺が言った事、内緒だから!

それに今はまだ、一緒に居る時に出すなよ!絶対捕まるから!!」


「分かった。

でもそれだと使えないよ」


「ふふ〜ん

そこはまぁ〜このシャルル様に任せとけよ!

抜かりはないさ!」


「分かった。」


「〜ったく、そこは煽てるか褒める所だろが!」


「ん?

分かった。」


「じゃ、行くぞ!

俺も別の用事が有るしな!!」


「分かった」


 ぐぅぅ〜〜

お腹がなり、シャルルが悪いと足を止める。


「そっか、腹減ってんのか!

俺はもう食っちまったし。

食材も残ってないんだよな〜」


「??」


 自分の中から鳴る音に彼は体を触ったりして服を捲ったりしてシャルルの話どころで無く聞いていなかった。


「あ、非常食ってか携帯用にギルドで買ったエネルギーバーが有ったはずだ。

ちょっと待ってろ!!

ほら!」


「………マズい」


 恐る恐るクチにした、一言はそれだった。

パサパサとしてボロボロと崩れて落ちる。

味も砂のようで申し訳無い程度にホンの少しフルーツのような風味が感じられるだけ。



「ま、栄養摂取をサッと済ませるためだけって奴だからな。

食事の時短目的に作られてるからなのか大量生産だからなのか知らないが味は二の次なんだよ!

って続きはギルドで、だな!」


 残さず食べる様子には少し笑うと、もっと旨い物を食わせてやりたいと思うシャルルがいた。


 自然溢れる土の道を抜けると人工物の家や舗装せいびされた道に出る。

それから更に歩くと街壁じょうへき、近くに他の建物より大きな建物の前でシャルルは止まる。


「どうだ?

でっかいだろ!」


「うん……大きい?」


 シャルルはハンターギルドの建物を見て言った言葉だったが男は街壁を見て出た感想だった。

シャルルに先導させて入ったハンターギルドは酒場が併設され賑やかに大男達等が飲み交わしていた。

それを見たシャルルが朝からよくやるこったと零して受付に向かう。

眺めていた彼は遅れてシャルルに着いて行った。


「メロディちゃん!昨日ぶり〜♪」


「シャルルさん!?」


「そうシャルルさんです!」


「今日はどうしたんです?

てっきりハンターギルドに来るのは辞めるのかと」


「いやいや騎士に成れたとしてもメロディちゃんに会いに─────」


 親しげに話し出して雑談に入る2人、そんな2人に近づく影があった。


「よぉ〜シャルじゃあ〜〜ないか!」


「けっ!シャルルだ、つってんだろが!

このダボ!」


「なんだと!」


「何回言ってると思ってんだマリオ!

魚の脳ミソサイズだから証拠にも無く俺を見つける度にチョッカイ掛けに来やがって。

それとも見た目どおりブタの方がお好みかな?」


「なんだとぉ!?」


「さっきからなんだと〜しか言ってないぜ!」


「てめぇ〜〜

お前らやっちまっえ!!」


「ワンパターンな奴らめ」


 あっという間に全員を伸したシャルルは木剣をズボンのベルトループに仕舞う。


「マリオ・トリオ、安心しろよな峰打ちだぜ!」


「シャルルさん、毎回言ってますけど木剣に峰も何も関係有りませんよ〜」


「でっへへ!」


「兄貴、しっかりしてくだせぃ。

覚えてろよーーーーー!」


「お前らが覚えて学習しやがれや!!」


「あはは〜それでソチラの方は?」


 毎回の光景おやくそくに呆れるメロディはシャルルの後ろでボーっとしている1人の男性を見つける。


「あ〜そうそう!

同郷でして、こっちに来たってんで世話をね」


「えっと、どうも?」


「んで相談なんだけどいいかな〜」


「また面倒事ですかぁ?

まぁいつもお世話になってるので出来るだけ協力はしますけど〜」


「助かるよメロディちゃわん!

それで実はこいつのカード、昔に俺と一緒に登録したんですけど間違われて俺の名前で登録されててそれを俺に言わずにずっと使ってたみたいで名前の所を直してほしいんスけど出来ますか?」


「まぁ表記修正位なら簡単に出来ますけどぉ?」


「良かった。

助かったよメロディちゃん!」


「そんなに褒めても何も出ませんよ。

手間って程でも無いですからチャチャとやっちゃいましょう。

それで貴方の、お名前は?」


「名前、あっそれは」


 しどろもどろになるシャルルと、あっけらかんとする記憶喪失の男。

彼は平坦に告げる。


「ナイトです」


「はぁナイトぉぉ!?

ちょっとゴメンねメロディちゃん、ちょっとこっち来い!」


「ナイトって何だよ、どこから出てきたんだよ!」


「ん…………だって名前が “ないと・・・” って」


「えっ!?

言ったか?

言ったか!そう言う意味で言ったんじゃ、まぁ言っちまったもんは仕方無いか。

こっほん、お待たせしました!きらーん!

メロディちゃん!

そうです、コイツはナイトです!にひ!」


「そっ、そうですか。

ならそれで登録しちゃいますね。

下の名前、家名はどうしますか?」


「あっそれは……コイツ、家出してるんで大丈夫なんだよな、なっ!」


「うん?」


「はい、分かりました。

では5分ほど御待ち下さいね。」


 受付嬢メロディは家名を明かしたく無い、使えない。

更には偽名を使う者等を沢山見てきた事から深くは言及や追求をしなかった。

発行に受付が代わり2人は受付近くの席に座る。

シャルルはナイトの朝食を注文して待つことにした。


===ハンターギルド===


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