吾輩は部下に恵まれているのである!
駄菓子屋のババァが暑さで倒れたらしい。
店は暇な孫娘に任されたとの噂を聞き、早速駆けつけた。
「あら、なーにアナタ達?・・あ、おばぁちゃんが言ってたっけな?時々猫が遊びに来るとかって。」
失敬な!
遊ぶとは何事か!?
これでも我輩一生懸命仕事として頑張っておるのだぞ!
まぁ、確かにニャー吉やニャン吉などと一緒にいれば、そう思うのが自然かも。
このままでは舐められると思い、今日の仕事は部下である他の二匹に任せる。
我輩と言えば・・・今回は仕事ではなく、孫娘に洗礼の嫌がらせをしてやろう。
「ニャ~ン?」
先ずは”からだスリスリ毛まみれ攻撃”を!
どうだ!これで貴様の着衣は我輩色に染まったぞ?
「おぉ、なーに猫ちゃん?お前は懐っこいな。」
図々しくも我輩の背中を撫でる孫娘。
触るな馬鹿者がっ!
ならば次はこうだっ!
キサマ如きに連続コンボは非常にシャクだが・・・
「グルグル・・ニャン?」
得意の足モミモミ攻撃だ!
これで貴様はチェックメイト!
「うおっ!ほんとにお前はカワイイな!?ちょっと待ってな。」
店の奥にある自宅へ入って行った孫娘。
なにか取りにでも行ったのだろうか?
ニャー吉はその隙にポチポチマシーンのスイッチへ連続猫パンチ!
これは広辞苑ぐらいの四角い箱で、その下部には黄色いでっぱりがあるのだ。
それを一度押すと色のついた丸い飴玉の様な物が下の口からコロコロっと。
彼の素晴らしい仕事ぶりで一面がドットのポップアートみたいに彩られる。
ニャン吉の担当はトレジャーボックスの攻略である。
これはパソコンデスク天板程ある大きさの箱に複数の小窓がついているヤツ。
窓はミシン目で塞がれておりおり、前足で力いっぱい押すと簡単に破れるのだ。
ビリッと抜けた時の達成感といったら、なんと快感なことか!
彼は効率よく破る為に箱の上で連続猫ジャンプを繰り返す。
ものの数分でコンプリート!
我輩、今日は仕事をしないつもりだったが、二匹に触発され休日返上!
嫌がらせから仕事へシフトする。
それは当然カチャカチャマシーンから諭吉を・・・
― 数分後 ―
「はーいお待たせ!・・って、あれ?どこ行った猫ちゃん??せっかくツナ缶開けて来たのに・・・ってか何よこの有様はっ!?」
その日、駄菓子屋の孫娘はプリプリしながら後片付けに勤しんでいたそうな。




