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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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吾輩は凍るスプレーが恐ろしいのである。


 最近ロクな目に合っていない我輩。

 車に轢かれたりボロ雑巾にされたり、時には強力な洗剤で洗われたりと。

 おかげでストレスによる全身まだらハゲになってしまった。


 こんな時はバイク屋ゴミ虫への八つ当たりに限る!

 早速近所にあるバイク屋へレッツゴー!


 珍しく黙々と仕事をするゴミ虫。

 どうやら我輩に気付いていないらしい。

 ここは一つ・・・


 「ウニャン?」


 腹を見せて”愛くるしい攻撃”を。

 しかし無視。


 「グルグル・・ニャン?」

 

 ならばと喉を鳴らしながら前足でモミモミ”かわいいなぁこの野郎攻撃”を。

 これにはゴミ虫もイチコロ・・・ムム?

 やはり無視。


 その顔には鬼気迫るものがある。

 もしかしてヘマでもやらかしたのか?


 我輩の技術でヘマの上塗りをさせるのはとても簡単。

 しかし仕事師のゴミ虫を見ていたら、何だか自分がとても恥ずかしく思えた。

 それに比べて今我輩が腹を立ててる事のなんと小さき事よ。

 八つ当たりなど以っての外!

 

 直向に仕事へ向かうコヤツには、暫く嫌がらせを控えようと思う。

 チチ娘や最強遺伝子を持つチチママが路頭に迷われても困るからな。


 しかし手ぶらで帰るのもアレなので、カチャカチャマシーンから諭吉を頂くとしよう。


 タンターンと軽快なジャンプで棚の上にあるマシーンへ。

 そしてカチャっと・・・カチャッと・・・アレ?


 機械の前で身動きが取れなくなってしまった。

 そこには変な粘着剤が塗られていて、足全てホールド。

 完全に罠へと嵌められた!


 「フッフッフ。どうだニャゴロー、トリモチの味は?」


 ゲゲ!

 ゴミ虫ではないかっ!

 キサマ大忙しのはずでは?


 「今回新規ピザ屋から大量の注文が入ってな。お前に邪魔されると困るのよ。」


 おのれゴミ虫!

 謀ったなっ!


 「おっとっと、そんなに暴れるなよ。おイタが過ぎるとほーら・・。」


 ゴミ虫はその手に大きなスプレー缶を持って、


 {プシュ―ッ!}

 「ニギャアァァァァァァ!!!!」


 目がっ目があぁぁぁぁぁあぁっ!

 いたたたたたたたたたたたたたっ!!

 凍る凍る冷たい冷たいつめたあぁぁぁぁいっ!


 「これはパーツクリーナーと言ってな、汚れを落とす薬品が入ってるんだ。汚れた心を持つお前にはピッタリな一品だろう?うん??」


 なんとサディスティックな!

 一撃でヤラずにジワジワいたぶる気なのか!?


 「そんな訳で、疲れてイライラが溜まったらお前に八つ当たりするから覚悟しとけよな。フフフ。」


 八つ当たりをしに行った我輩が逆に八つ当たりの的に。

 悪い事は考えるものではないなと教訓を得る日になった事を今更乍ら後悔した。


 

 その夜、ねちょねちょポロポロで帰宅した我輩は美也殿によって全身クレンザーで洗われたのだった。


 

 

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