吾輩は動くものに弱いのである。
夏になると我輩の仕事に支障をきたす事が多くなる。
虫が増えるからだ。
以前もお話ししたと思うが、水辺でトンボを追う。
水没。
他にも、蛾を叩く。
アレルギー発症。
チクチクの芋虫を前足でエイッ!
肉球が倍以上に。
黄金色に輝くカナブンに向かってジャンプ!
下痢便のシャワー。
蜘蛛の臭いを嗅いでみる。
鼻の頭を噛まれてパンパンに。
ミンミン煩いヤツの下へそっと。
放尿プレイ。
草むらで昼寝。
吸血鬼達の猛攻。
駄菓子屋でハエを追撃。
ハエ取り紙ならぬ猫取り紙の罠。
美也殿へのプレゼント用にブラックサファイア狩り。
ホイホイハウスへスムースイン!
そして最も重要な虫は黄色と黒の腹を持つアイツである。
奴等は針なる武器を持っている。
しかしそれを乗り越えた時、手に入る蜜がなんとも美味い!
土の中や穴の開いた木、そして軒下や屋根裏など、様々な場所で繁殖する。
つまり巣をつくるのだ。
どんな形であれ、必ず蜜を集めている。
発見次第収穫、そして仲間への売買対象となる。
特に森林公園やキャンプにおける山などは蜜の楽園。
我輩の間借りしている三河家の近所にある公園なども穴場である。
などと言っていたら早速ヤツを発見する。
追っかけて行けば必ずそこに巣があるはず。
見失わぬよう注意しながら追いかけると・・・
あった!
やはり公園内に大きなものを作っていた。
この大きな松ぼっくりの様な巣の中には一体どれほどの蜜が詰まっているのか。
ガマンも限界、そっと前足で押すと・・・
{ブウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッ!!!!!!}
勘違いしたんだな。
結構高く飛んでいたから大きさを見誤ったんだな。
仲間内でも絶対に近づくなと言われてたっけな?
都合のいい事に我輩は白と黒のツートンカラー。
彼等は黒い物目がけて攻撃すると言われている。
ダメ!スズメバチ絶対ダメッ!!
この後アナフィラキシーショックで痙攣している猫が公園で発見されたそうな。
スズメバチいい仕事してますねぇ。




