吾輩は鼻炎になったのかもである!
「ハッブニャンッ!」
鼻がぶっ壊れた。
クシャミラッシュで鼻水が滝の様に。
花粉症?
まさかな。
御子息でさえ克服したようなのに、我輩がそんな愚民どもと同じになるなど……
ありえないわ!
そうだ、なるわけがないわ!
これはきっと体毛喪失による副作用的ななにかに違いない。
だから一時なモノのはず。
少しだけ辛いがこんなのでは仕事を休む理由にはならない。
休むのは臓物が飛び出た、或は足を紛失、若しくは美也殿に捕まった時だけだ!
それに比べて鼻水がボーボーなど、取るに足らぬ!
そんな訳でいざ出勤!
……ハッブニャンッ!
本日もルート営業に出発。
起点である三河家を出発、玄関から一歩踏み出すと……
{チカッ}
ニャッ!?
目に何かはいってきおった!
イタタタ……くない?
レレレ?
あ!
なんか痒いような……
{チカチカチカッ}
ニギャアァァァァァァッ!
痒い痒い痒い痒いかゆ――――――――い!
なんだこれは!?
アレ?
しかも擦るとと~っても気持ちイイ……
あかん!
目を擦るのがヤメラレナイトマラナイ!
アフニャ~ン!
―― ニャゴローはいつになくおかしな行動を。
―― それを目の前にあるバイク屋の主人が見逃すはずなかった。
「おい、ニャゴロー! お前どうしたんだ!?」
グヌヌ、ゴミ虫か?
今はキサマに構っておる場合ではないわ!
それにしても気持ちイイ~っ!
「目に何か入ったのか? ちょっとこっちへこい! 目を洗浄して治してやる」
ゴミ虫は我輩を抱きかかえ、大至急バイク屋裏の畑へ。
そこでとある鉢植えに入ったほんのり黄みがかる植木の前へとしゃがみ込んだ。
「なあニャゴローよ、これは〝コニファー〟と言ってな、どんな病気でも直す魔法の粉を振りまいてくれるんだよ。ささ、目を大きく見開いて見てみな」
魔法の粉?
そんな眉唾な話……
だが現状が辛すぎる。
ダメで元々試してみる価値はあるかもな。
このままでは呼吸もままならないし。
我輩はゴミ虫の言うがまま目を見開いた。
すると次の瞬間!
「ほらニャゴローよく見るんだ! この木から降り注ぐ魔法の粉を!」
ゴミ虫は植木を大きく左右に振り始めた!
直後、黄色い煙幕が大量に発生!
「うわーっはっは! 連続するクシャミで流れる鼻水と涙がきっとニャゴロ―の体内から悪霊を追い出してくれるだろうよ! 愉快愉快あーゆかいっ!」
ニャゴローはこの後脱水症状で坂の病院へ直行となった。
補足:ニャゴローは実際花粉症と違う。実はこの時、体毛喪失の弊害で過敏症となっていた。塵や埃、そして花粉などにも過剰に反応、いわゆる花粉症の症状が現れたのであった。因みにコニファー自体、スギ科とは限らない。




