表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
PR
196/218

吾輩は全て愛される世界になってほしいのである。①


 新しい部下が配属された。

 ラブラドールのゴン太くんである。



 先日の大脱走事件で犬達は全匹お縄となった。

 しかしその哀れさが人々の同情を引き、殆どがこの町で飼われる事となる。


 幸いなことに、狭い檻へ入れられまともな食事を与えられなかっただけの彼等。

 特に殴られるなどといった暴行の後は見受けられない。

 同じ虐待でも痛みを伴う行為は受けなかった模様。


 そのせいか、人間に対しても特に警戒心があるわけではなかったのだ。

 寧ろ人懐っこく、直ぐに飼い主が決まった。


 そしてこのゴン太くんは、盲導犬教育を受けていて大変賢い。

 残念ながら中途半端な訓練を積んでいたため、本物の盲導犬にはなれない。

 しかしながら頭の良さを買われ、商店街のマスコットとして飼われることに。

 それも放し飼いで。

 客寄せパンダとはまさに彼の為にある言葉だな。


 本来リード無しで犬を飼う事は禁止されている我が国。

 彼は特例で警察にもキチンと許可を受けている。

 尤も、その他のバカ犬は全て鎖に縛られたのだが……


 そして彼は今回の騒動を解決したのが我輩と勘違いしている。

 そのせいか、忠臣の如く従順で思い通りに動いてくれるのだ。

 非常に有難い。

 

 只、毎回顔を合わせるときに舐め回されるのは勘弁願いたい。

 ベチョベチョになるし、その……クッサイから。


 当初は商店街のアーケード下しか行動を許されなかったゴン太くん。

 町の協力もあり、公園に立派な犬小屋が建てられた。

 今ではすっかり癒し系キャラとしての地位を確立。

 毎日彼を探索する人間までいる始末。


 これは商店街だけではなく、町にすら様々な恩恵をもたらす事となる。

 彼のおかげで人々が表に出始めたのだ。

 

 いつもなら家から一歩も出てこない者まで巻き込んでの熱狂ぶり。

 となれば、彼の行動範囲内にある商店や自販機も人が集まり潤い始める。

 知らないうちに経済効果を町全体へともたらしていた。


 これには町会長をはじめ、商工会の会長も大喜び。

 きっといつか彼の銅像が建てられると思うな。


 まあ、愛されるのは悪いことではなかろう。

 きっとその事が我輩の仕事に役立つとおもうから。



 誰にでも愛されるゴン太くん。

 実は彼に反感を抱くものも少なからず存在。

 いつものバカ猫達である。


 ニャゴローの言う事は聞く癖に自分達には冷たく接する彼。

 時にはその牙を剥くことも。


 勿論それには理由がある。

 当然原因はバカ猫達に。

 結果、逆恨みをしているだけだった。


 ―― つづく ――

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=205125233&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ