吾輩は新大陸に立つのである。①
この街へ来て既に二日目。
小織殿は仕事でコンベンションセンターがどうのと日々忙しそう。
到着したその日に意味不明の言葉で宿泊場の受付と小織殿がなにやらやり取り。
それによって彼女のいないときはフロントとやらを我が根城に交渉成立。
彼女も我輩に負けないほどのネゴシエーターと見える。
その駆け引きの見事な事。
いや、言葉は分からないんだけれども・・・。
因みにウンコとオシッコを絶対ここでするなと言われた。
(ような気がする)
それにしても素晴らしいなこのホテルは。
フロントとやらの頭上にはガラスの花が咲き誇っている。
しかも少し歩けば妖精のいる花の国が作られているし。
それも建物内にだ!
これだけでも三河家が何軒も建つほどの広さだぞ?
メリケンの土地余りは化け物か!
「ヘ・・ヘ・・ヘッブニャン!」
「ブレスユー!」
ここへ来て何度目か分からないクシャミ。
毎回毎回する度におかしな言葉を掛けてくる人間ども。
小織殿と同じ言葉をしゃべれや!
あっ!
鼻血がでた!
またか!
くしゃみをすると結構な確率で出血。
もしかしておかしな病気にかかった?
注:極度の乾燥によるものです
着ぐるみを着ているせいか、人々にはよくされている我輩。
ちょくちょく食べ物も頂く。
金髪の丸太たちがくれるものは決まって乾燥した肉らしきモノ。
これまた硬くて食べにくいのだが・・・美味い!
このままここで一生を過ごすもアリかなとさえ思う。
だからといって嫌な事がない訳では無い。
まず、建物内の至る所で鉄のクジラ発着施設のくっさい臭いがする!
正確には施設内の店で売られている様々な小瓶の中身とよく似た臭いだ!
小織殿はコケコッコチャンネルを5番に合わせてとかなんとか言ってたな。
とにかく我輩はこの臭いが苦手だ!
それにおっさんたちが咥えているのはなんだ?
もしかして乾燥したウンコか?
タバコの様に火をつけて吐き出した煙のこれまたくっさい事!
本当にウンコではないのか?
見た目も臭いもまんまソレではないか!
後、チカチカマシン。
これは華やかで嫌いでは無いのだが・・・
触ると結構な確率でビリリッと電気が走るのだ!
着ぐるみで分からないけど、全身の総毛起っているぞ!
敷地にしてもだ!
広すぎて毎回迷子となるわ!
デカすぎるっつーの!
それにしてもあり得ない人数がいるな。
今日は普通の日だと思ったが・・・。
まあいい。
なんとかこの建物は攻略した。
明日は少し近所をうろつくことにするか。
土地に慣れたのか、少しだけ仕事師の顔を覗かせる我輩であった。




