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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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吾輩は凶暴な生き物が嫌いである。


 病院のビーグル犬がフットボールのような鼻になった。

 我輩は知っている。

 あれは『マムシ』に噛まれたのだと。


 まあ、医者の犬だから大丈夫だろう。

 低い確率とはいえ、死に至るのだから。


 それはさて置き、我輩は今、公園の清掃をしている。

 いつものメンバーも一緒に。


 それにしてもゴミを無秩序に放置していく輩の多い事。

 間違って猫達が食べたり、或は引っかかって怪我でもしたらどうするのだ?

 全く人間という者は・・・ブツブツ。


 あ!

 木の上に紙の袋が!


 いきなりの大物発見!

 先ずはニャー吉清掃兵に命令!

 行ってこいと!


 流石はこの界隈を縄張りとする彼だ。

 公園の木登りなんてお手のもの。

 サササっと上って大きな松ぼっくり柄の紙袋を・・・松ぼっくり柄?


 {ブウウウウウウウウウウウ!!!!!}


 バカかキサマは! 

 それは『殺し屋蜂』の巣だぞ!?

 大至急退避だっ!


 咄嗟の判断で一斉に近くの草むらへと飛び込む他の猫達!

 彼等が茂みの陰から見たものは、木から作り物のように落ちて行くニャー吉が。

 その全身には黄色と黒の蜂マントを纏いながら・・・・。


 息を殺してヤツラが静まるのを茂みの中で待つ我輩達。

 しかし・・・


 「ニギャッ!」


 なんだ! 

 どうした!?


 最後方で伏せていたニャン吉が鳴き声と共に突如飛び上がった!

 大声を出すなバカ者めが! 

 殺し屋蜂に気付かれるでは・・・・あ。


 原因を確かめるべく、後ろを向いた猫達の目に映った物。

 それは倒れて痙攣しているニャン吉の上でとぐろを巻くマムシ君。

 舌を出してシャーッだって。

 ヤツこそ本当の二枚舌だな。

 ニャッハッハッハ!


 いや、そんな事を言っている場合ではないぞ!

 間違いない!

 病院のビーグル犬を襲ったやつだ!

 ヤツの腫れた顔はこれの警告だったのか!?


 撤収!

 あんなのに勝ち目はないぞ!

 ニャン吉の姿を見たか?

 半分御臨終ではないか!?


 前方には組織的に追い込みをかけてくる黄色と黒の入れ墨をした殺し屋蜂。

 そして後方には秋の味覚収穫には必ずついて回る危険物の暴君マムシ。

 前門の虎後門の狼ではないか!


 となれば逃げ道はサイドのみ。

 問題はどちらへ逃げるかだが・・・・

 

 しかし右利きの我輩。

 無意識のうちに蹴り足が強い右とは反対の左へ。


 こっちだ!

 ・・・あ!


 {ガブッ!}


 我輩達は知らないうちに新井君の巣へと導かれていた。

 奇しくもタイミング悪く、一家全員が揃っていたらしい。

 当然その後は・・・



 この日、公園ではアライグマが川で何かを洗う微笑ましい光景が目撃された。

 どうやら家族だったらしく、数匹が同じような行動を。

 彼等は毛が生えて全体的に赤く染まった雑巾の様な物を洗っていたそうな。


 

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