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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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吾輩は水が嫌いである!


 今日は雨である。

 我輩雨はチョー苦手だ。


 じとじとべとべと特に夏はうっとおしい。

 それでも仕事をサボる訳にもいかず、意を決して外回りを決行する。


 よく”猫が顔を洗うと次の日は雨”と言われるのだが、あれは嘘である。

 単に前足の肉球に残るタレやソースなど、食事の時についたものを舐めているだけだ。

 しかも唾でベタベタになった前足を顔の周りに生えている毛で拭っているのだ。


 嘘だと思うなら猫達の顔を嗅いでみればいい。

 尤も、天邪鬼な我輩の仲間達は、その時人間の鼻に噛みつくだろう。


 しかし今日の雨はいつにも増して激しい。

 神々の怒りか、天空でゴロゴロ鳴り響く。


 濡れてしまったせいか、我輩のお腹もゴロゴロ様子がおかしい。

 飼い猫という立場上、その辺りの野良猫同様どこでも用を足す訳にもいかない。


 最小限のプライドを保つ為、なんとかバイク屋裏の日本庭園風砂利場へ。

 辿り着くや否や肛門全開大爆発を決め込む。危機一髪であった。

 ここは最近一番気が落ち着く我輩専用トイレなのだ。


 下痢便でお尻が汚れてしまった我輩は、近くにあった”軍手”なるものに肛門を擦りつける。

 いつも汚れている物だから我輩のお尻を拭いても問題ないだろう。


 今回の雨は我輩の体調をも狂わせると、早々家へ帰る事に。

 幸いまだ近所なので体調不良でもなんとか帰る事が出来た。


 しかしベチャベチャのまま家へ上がれば母上の落雷は必至。

 ご子息のお気に入りスニーカーの前で体全体を震わせて水気を飛ばす。

 更に半身中へねじ込み、靴の内側へ全身隈なく擦りつける。


 寒さもあってか、この時失禁してしまったが、我輩の可愛さに免じて許してもらう事にしよう。


 

 今日は中途半端な仕事を悔やむ我輩であった。

 

 

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