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プロローグ
「...判決を言い渡す」
静寂に包まれた裁判所の大法廷。白く光る柱には装飾が施され、石で造られた机の前には裁判官と裁判員たちが座っている。被告人は目を閉じながら、裁判長の言葉を待った。
「今回の事件は、情状酌量の余地がある。しかし尊い生命が失われたのも事実。よって」
裁判長はここで眼鏡を整えると、口を開いた。
「被告人を異銀河送致刑に処す」
大法廷には再び沈黙が流れた。被告人は唇を噛み、涙を必死に堪えた。何故、私が。私がしたことは正しいことだったはずなのに...
「...はい」
うなだれる被告人に、裁判長は刑罰に関する説明を滔々と行う。
「今回あなたが向かう場所は、この星からおよそ3億LD離れた星だ。Kreado-5dと云う」
被告人の表情は変わらない。そんな星の名など聞いたことも無かった。しかもそんな離れた距離なんて、光速で向かっても数億年かかる。
「遥か遠く、銀河団の外れだ。そこであなたの罪を償うが良い」
裁判長はそこまで告げると、ハンマーを鳴らして法服の裾をなびかせた。
「これで、閉廷とする」
裁判長が法廷から去り、それに裁判官や裁判員も続く。検察官も出て行き、弁護士は考え込んでいた。
この星において異銀河送致刑は、死刑に値する刑罰だった。




