ばすにゃんの章
前作ではバーストでしたが、知名度の問題によってバステト表記に変えました。そしてバスにゃんのファンやめます
「むふふ……猫ミミの子って……ふひ……いいよね……こォピョォ」
「そのむふふとかふひとかそんな奇妙な言葉が無ければ割と同意できたかも知れないのになんでお前はそうも微妙にズレてるんだよ……」
いつも(略)……今日はたまたま比較的ノーマルかつ、普通の話題をチョイスしてみた……特に理由のない気まぐれで猫ミミをチョイスしてみた。さて、普通にしようかアブノーマルにしようか……よしっ……
「やっぱり時代は猫ミミロリを越えて、猫ミミロリBBA貧乳だよね! でもって褐色ならもっと良いよね! 最高だよね!」
「黙れロリコン! お前にその見た目ロリの年増貧乳に振り回される悲しみが、分かるかよ!」
比較的普通だったのに、凄い過剰に反発された……何があっちゃんをここまで駆り立てたんだろうか?
「あっちゃんがロリババアをオーバーに拒絶する熟女好きなんて失望しました。叔母さんを紹介します」
「誰が熟女好きだ! 僕は至ってノーマル」
「あーちゃんが熟女好きなんて失望しました、トーマスさんとみくにゃんのファンやめます」
「カームさんは黙ってて! ……僕はノーマルだ、なんか知らんけどウチに2人ほど(見た目は)幼い子が居候してるけど至ってノーマルだからな……いいな?」
「アッハイ、やっぱりロリコンですね」
「…………おい」
「…………(無言の土下座)」
流石にいじりすぎたし、仕方ないね……最初は加減分からずに半ギレさせて周りに落ち着かせてもらっていたから、だいたいそろそろキレるぞというラインが分かってきた気がする。
「ところで、大きい方と小さい方、どっちが好きなの?」
「……念のため聞くけど、何がだ?」
「それはもちろん……身長?」
「お前日本海に沈めてやろうか?」
ただの空気を和らげるためのジョークで海に沈められちゃったらたまらないね……
「流石にジョークだよジョーク! 本当はね……胸だよあっちゃん」
「はぁ?」
「だから、おっぱいが大きい子と小さい子と男の娘ではどれが好きなのかなって」
「一つ明らかにおかしい選択肢があったよな? というかお前に容赦なくツッコミいれてる時点で最後の選択肢に関しては察しろ、あと……いや、僕的にはどっちでもいいんだが」
「えーつまんないよーそんな選択はー」
「……男の娘以外なら……まあ、どっちも同じぐらい好き……かな?」
「あっちゃんのロリコンマザコン~!」
「なんだよその変態のハイブリッドは……というか両立するのか、その2つ?」
「ロリに母性を見いだして何が悪いのさ! 何が悪いのさ!」
「全部だ全部! 何をどうしたら年端もいかない少女に母性を見いだせるんだよ! そんな奴いるわけねぇだろ!」
あっちゃんに言い切られちゃった。まあ、ぼくとしては納得出来るような言葉じゃないし、少しカチーンっと来たから反論するしかないじゃない!
「それだからぬしは駄目なのじゃ……ってあれ、今なんかぼくの口調おかしくなかったかな?」
「…………ちょっと大事な用事を思い出した……いってくる」
「……逝ってらっしゃい……ちゃんと生きて帰ってきてよね?」
「ああ……頑張る」
そういって、昼休みの半ばに教室を出るあっちゃんの後ろ姿は、死ぬ覚悟を決めた戦士の雰囲気を醸し出していた……
ちなみにその後のあっちゃんはというと、昼休みが終わっても、5限目が終わっても、6限目が終わっても、帰ってくることはなかった。……きっとあっちゃんはお星様になったんだよ……西の空に光り輝く明けの明星に……
まあ、授業中にこっそりとメールで生存確認はしたんだけどね。家の用事で早退したことにしておいてほしいっていうお願いだったから多分居候の子が何かあったんだろうとは思うんだけど……まあ、大変だね……色々と……
なんだかんだ用事があって、今日はツァトゥグァさんが来れないようだ……まあぼくはどっちでもいいけどね。ただ美少女(邪神)が来るかも知れないと言うだけで十分だ。
とりあえず現状確認フェイズを終了して、行動フェイズだ。
……旧図書室の目の前にダンボールに入れられた黒い猫がいた……しかも、何故かは分からないが高貴なフィールを感じる。
高貴な心を忘れてはいけないと戒めるためにわざわざぼくの目の前に来てくれたのだろうか、この子猫は……まあ、今のところは置いていくけど。苦渋の選択をして今のところは置いて行かざるを得ないけど。
「にゃ~」
「あ、あとで拾ってあげるから!」
ヤバい……悲しそうな声で心が揺れ動いたんですけど……ズキューンって撃ち抜かれたんですけど……猫ミミどころかもう猫そのものでもいいや(暴論)
「っていうことがあったんですよ……」
「……あまりワタクシに近寄らないで欲しいんですの、変態ケモナー・ユウさん」
「……その扱いはあんまりじゃないですか?」
そんなにぼくの事が苦手なんだったら、ツァトゥグァさんがいないと分かった時点で帰ってもいいのに、と思う。心の片隅どころか異次元で。でも正直、そんな理由で帰られたら、悲しくて涙が止まらない。
「そういえば、イホウンデーさんが来たときに居ました?」
「…………見ていませんの」
「へー、そうですかー……じゃな何で少し黙ったんですか?」
「……そもそも、見られてはマズいので外から図書室に直接来ましたの」
「アッハイ、道理で鹿角の美少女の噂が流れないと思ったらそういう」
「角はあなた達が切ってしまったんですのよ! 万が一誰かにバレてもただ謎の美少女がいたという噂話でおしまいですの!」
というか自分で言っておきながら美少女の所を直さないとは……まあ、ぼくが先に鹿角の美少女って言ったし、美少女なのは事実だしね。
「まあまあ、狼に噛まれたと思って我慢してくださいな」
「ワタクシに謝るんですの! 今ならワタクシも許して差し上げますの!」
「はいはい謝ればいいんですよね、月鹿さん」
「誰が月鹿ですの!」
「じゃあ月島さんですか?」
「そっちじゃありませんの! そもそもワタクシは鹿では」
「じゃあトナカイさんですか」
「だから! ワタクシは鹿の女神ですの! 断じて鹿でもトナカイでもありませんの!」
「トナカイも、イホウンデーさんも、ぼくにとってはゴミ……じゃない、まったく同じなんですけど」
「今何を言い掛けましたの!? 今! 何を! 言い掛けましたの!」
「ご……ゴーズで^^?」
助走をつけて思いきりグーで殴られた……ともあれイホウンデーさん、高貴な心とボチヤミトラゴゴーズとかを忘れてはいけないですよ?
「女神たるワタクシをゴミ呼ばわりしかけるとは、あなたは何様のつもりですの?」
「あなたの未来の夫のつもりです。もしくは未来のハーレム王のつもりです」
「あなたなんて未来から来た誰かに歴史改変ついでに抹消されればいいんですの」
酷い言われようだ……というか一般人のぼくに影響が及ぶ歴史改変がされるとしたらイホウンデーさんはどうなるんだろうか? 鹿といえば剥製だけど……想像しただけで精神的に死にそうになった……やっぱりリョナは駄目だね、正気度が無くなるよ。
「そういえば、ツァトゥグァさんが切った角は」
「……持って行かれましたの」
「…………もしイホウンデーさんが持っていたら欲しかったのに……残念です」
「持っていてもあげませんのよ?」
「くっ……」
「…………何に使うつもりでしたの?」
「……………………女の子に逆に○○されるっていいですよね」
言った直後にイホウンデーさんが動いた……僕に対して予想内の……拳! 残念、ぼくの冒険はここで終わってしまった。メェプル(笑)
特に理由しかない暴力によって気絶してしまっていたらしい……頭も全身もボロボロだった。心はすっかり歪んでしまっていた。心は元から歪んでしまっていたけど。
「次に破廉恥な事を言ったら暗黒界ン・カイの奥に連れて行きますの!」
「ン・カイって?」
「蜘蛛の邪神やらがいるそれはそれは恐ろしい所ですの」
蜘蛛の邪神がいるんですか!?(興奮による過呼吸を起こしながら)
「分かりました! それはそうとイホウンデーさん……揉ませて下さい!」
「本当にアトラク=ナクアに向けて送りつけますのよ!」
やっぱりさっきのは脅しで言ったようだった……まあ、次はないと考えていいだろう。つまり、ラスト1回に行動すれば……
「にゃ~お」
猫の扉越しの声によって我に返った……ぼくはしょうきにもどった
「……扉開けたいんですけど、開けたら猫にぶつかりますよね?」
「まあ……頭を使いなさい」
この二律背反な難題にはいくらイホウンデーさんでもお手上げみたいだ。
……このまま放置しようにも、帰らないといけなくなるから扉を開けざるを得なくなる……
と、そんなアンチノミーをどうしようか考えていると、扉が向こう側に開いた……
こちら側ではぼくもイホウンデーさんも扉に手をかけるはずがないから向こう側に誰かがいるらしい……
「跪くのにゃ、旧き女神とただの人間よ」
扉の向こう側にいたのは猫ミミ幼女だった……猫ミミで尻尾もついていて、ぺたんこで、褐色肌なロリだった……しかも尊大な喋り方というストライクゾーンど真ん中、野球ゲーのピッチャーのストライクゾーンに入るパターンの暴投でもここまで見事にど真ん中には入らないと思うくらいのど真ん中……
ちなみにぼくは別にロリコンとか熟女好きとかの性癖は持っているが特に年齢にこだわりはない。可愛くて興奮できればそれで良かったりする。ぼくの場合はストライクゾーンというより守備位置と言った方が近いかも知れない。広いし、ほとんどの性癖をカバーしてるし。
……イホウンデーさんが腹立たしそうに猫ミミ幼女をにらみつけている……だから高貴な心を忘れちゃいけないのに……まあ、にらみつけているということはいい感情を持っていないみたいなので、ぼくがこの尊大かつ平坦な猫ミミ幼女をどうにかしても黙認してくれると思う。例えぼくがこの子を持ち帰ろうとも、イホウンデーさんは落ち着いてツァトゥグァさんに連絡をすると思う。ぼくが誘拐犯になった、と。
というか少し待ってほしい……このね子は最初になんて言った? 『旧き女神と人間』……なんでこの子はんほ……イホウンデーさんの事が女神だって分かったんだ? 答えは簡単、きっとこの子も神様だから?
「あた……我が名はバステト……そこの地方のドマイナーな鹿女神よりも遥かに有名な神様にゃ……神様だ」
言い直し可愛い……あれ、ところでこの子、バステトって名乗らなかった?
「……エジプトの神様のバステトが関西弁を喋るなんて君には失望しました、セトさんとこの社員やめます」
「なんでにゃ! KC関係にゃいにゃろ! それにあた…………我はエジプトだけの神ではない……!」
今更取り繕おうなんて、バスにゃんには失望しました、持ち帰ってお風呂に入れます。
「はん、極東の島国の一地方の言葉遣いに毒されるなんて、所詮は旧神のバステトさんですの!」
旧神を無駄に強調させて、イホウンデーさんが静かに半ギレ状態になった……一応関西の人達にはぼくが変わりに謝罪します。大阪弁をバカにするような発言をイホウンデーさんがしてしまい、申し訳ございませんでした。許して下さい! イホウンデーさんの代わりにぼくが何かしますから! そういえばこれ阪神関係ないや……
「なんやてヘラジカ! あんたはクリスマスにあたいらみたいええ子んとこにサンタを運んどればええんにゃ!」
「あんたなんか失望してファンやめられればいいんですの!」
この状態……どうやってなだめようかな……
「……関西弁の特徴でおまんがな」
「アンタなんか道頓堀に沈んでいればいいのにゃ!(直球)」
「じゃあ一緒に沈みましょうよ」
「「覇」?(威圧)あたいと? お断りだにゃ!」
うーんこのクソネ……ウザネコ……ウザいけど可愛いから許すって領域超えてるね……流血レベルのリョナは嫌いだけどさ……軽めのSMくらいは普通に許容範囲だから問題ないんだよね。
「じゃあ阪神が優勝したら1人で沈んでいて下さいね」
「にゃら今年優勝するからあたいは今年こそ飛び込むのにゃ!」
「はいはい、今年こそ優勝するといいですね、4―33くらい点差をつけて」
「な阪関無(なんでにゃ! 阪神関係にゃいにゃろ!)」
「ところがどっこい、だがしかしまるで全然、今の話は阪神関係あるんですよね~」
だって今阪神優勝の話してるんだし~
「ぐぬ……アンタにゃんか目にゴミが入って打球をモロに喰らえばええんにゃ!」
「とうとう猛虎弁を修正する事さえ諦めましたか……」
「猛虎弁ちゃうし関西弁やし! 本当はアンタらに構っとる暇なんかあらへんのや! あたいははよ前見た変な水属性の邪神探さなあかんのや!」
「急に関西弁増し増し仕様にしましたね……無茶してます?」
「しとらへんわ!」
「せやかて工藤!」
「だれが工藤や!」
「Vやねん!」
「あたいは絶対許さへんわ! あんなフラグおっ立てた挙げ句逃げた奴らは許さへんわ!」
やっぱりあの悲劇は許されないようだ……案の定、WBCの時も一度負けフラグをやらかしたらしいし
「それはそうと、33―4ってなんか分からないですけど綺麗な並びですよね」
「死ににゃ!(有言の引っかき)」
予想外の首筋……当たった時のことは……想像したくないね、niceなboatなエンディングになりそうだし……
まあ、ぼくへのツッコミに夢中で後ろにイホウンデーさんが近寄っていたのに気付かないバステトに勝ち目はなかったんだけどね
……ま、まあ、イホウンデーさんが裏切った時に備えて少し下がるんだけどね
「くたばりなさい! アホネコ!」
イホウンデーさんが後ろからバステトを蹴り飛ばした……ぼくの方に向かって。
「にゃ!?」
「あいえ?」
対面状態で口論をしていたわけで、それでイホウンデーさんがぼくに向かって蹴り飛ばしたらぼくとバステトの顔がぶつかる可能性があるわけで……
まあ、結論から率直に言えばぶつかりました、額と、あと時間差で唇とほっぺたがズギューンと当たりました。ラッキースケベも期待してたけどこういう直球のもいいですね(興奮)
「にゃ……」
いやー良かったーこの子が気絶してて――自称エジプト神のバステトがぼくの頬にズギューンとキスしちゃってるじゃないですか
とりあえず柔らかい唇の感触は堪能させてもらったので、ちょっと位置を下の方にズラさせてもらう。これ以上このままだったら色々とあぶない気がしたからね。絵面的に
「あ……」
「あ?」
「アナタという人は! 少なくとも見た目は年端もいかない幼女に……不潔ですの!」
「ちょっと待ってくださいよ、イホウンデーさんが蹴った結果偶然ぼくとバステトが」
「じゃあそのバステトの位置はなんですの」
「あ……ここここれは違うんですよ! たたたたまたまズラしたらこんなバスにゃんのネビュラホールにぼくのダークランスをシュートしてるような姿勢に」
「惨たらしく死になさい」
「えっ……酷くない?」
死ねよりも数段酷いんですけど……あと本当にたまたまなんですけど……猫ミミをペロペロくんかくんかはすはすしたかったからこの位置なんですけど……まあ、言ったら本当に惨たらしく死にかねないから本当の気持ちは秘密だ。
「……はぁ……こんな変態と一緒にいられませんの、ワタクシは住処に戻りますの」
「それ死亡フラグですよ」
「うるさいですの! ワタクシをひとりにしてほしいんですの!」
イホウンデーさんは、そう言って、怒りながら部屋を出て行ってしまった……実際鬼おこだった。
……さて、他に誰もいないワケだし、思う存分猫ミミ幼女をペロれる……
「ロリコンは消毒です」
ことはなかった
急に ツァトゥグァさんが 来たので ウザネコを膝の上に載せたままの状態だった。
「ちちち~ん(笑)……じゃない、違うんですよ! これはただ」
「関西に送り返しましょう」
「え?」
「バステトと何があったのかは分かりませんが、それがあなたのためです」
「アッハイ、どうやって」
「知り合いに早く飛ぶ邪神がいるので、その人に任せましょう」
「分かりました……頑張れよ、ネコ……」
「はにゃぁぁ!? お断りだにゃ! あたいはまだやることが」
「クトゥグァさんに頼んで焼いてもらいますよ?」
「にゃ~、あたい早く大坂に帰りたいにゃ~」
手の平クルーが早いねこのネコ……まあ、ちゃんと帰ってくれるなら問題ないけどね。
「ユウさんはあとでお説教です」
ですよね~
なにはともあれ、バステトのファン辞めてセトさんとこの社員になります