正解
愛依には、彼氏がいる。
それに、もうすぐ同棲するのだろう。
彼氏と順調であろう愛依は、大学生になった今でも、バレンタインに義理とかいたチョコをオレにくれる。
だから、オレはいつもお返しに本命ってかいたチョコを返していたんだけど、それはもうやめておこう。
愛依が困るだけだ。
だからオレは、普通に市販チョコを返した。
郵送で。
もう、このまま疎遠になっていくのだろう。
来年も、もしクリスマスを過ごそうって言われたら、きちんとお断りしよう。
そう決めた。
だって、彼氏さんにも悪いからな。
幼馴染ごっこは、終了だ。
でも、愛依からのクリスマスのお誘いは、来なかった。
まぁ、さすがに…そうか。
その日のオレは、バイトだった。
お店には、たくさんのカップルが来店してて、とても楽しそうだった。
バイトが終わり、愛依は今ごろ彼氏と楽しく過ごしているのかなって少し落ち込んだ。
ずっとオレの隣で笑っててほしかったな。
…
まぁ、でも…こればかりは仕方ないか。
気を取り直して、半額ケーキを買って家に向かっていた。
「宏樹‼︎」
?
いま、愛依の声がした?
…わけないか。
だって、愛依は今ごろ彼氏とデートしてるんだろうからな。
「宏樹‼︎宏樹…」
⁉︎
「愛依⁉︎どうしたんだよ⁉︎」
振り返ると、愛依が涙を流してたっていた。
「クリスマス…一緒に過ごしたくて。でも…でも…言えなくて…そのケーキって…大きいよね」
「あ、ケーキ…ね。うん…てか、彼氏はどうした?」
「彼氏なんかいないよ?いたことないし」
…
「えっ…そうなんだ?」
「うん。」
…
これは…どうしたらいいんだろう。
とりあえず、愛依の涙を拭いた。
「なんで泣いてんだよ」
「だって…宏樹が…宏樹に彼女ができちゃったかもしれないって思って…」
「愛依はさ、オレのこと好きなの?」
「それは…」
「じゃあ、なんで泣くの?」
「だって…好きを通り越して愛してるんだもん‼︎」
え…
「えっ⁉︎なら、なんでずっとオレの好きを受け取らなかったの?」
…
「だって…こわくて…。わたしに飽きちゃったら、別の人のところにいっちゃうんじゃないかって。それにどんどんとしをとるの。だから、だから…ずっと幼馴染やっていれば、宏樹のとなりは…いつもわたしって思ってたのに…なのに宏樹は、わたしをやっぱり捨てたじゃない‼︎」
「捨てるわけないだろ。」
「じゃあ…なんでバレンタインのお返しが本命じゃなくなったの?」
「あれは、愛依に彼氏ができたんじゃないかってね…。同棲とか彼氏とかって題名の本読んでるのみちゃって」
「え?あー…あれは、なんか暇だったから古本屋さんで、目つぶって手にとったやつ買って読んでただけなの。」
…
「え、そうなんだ…」
「うん。」
…
「じゃあさ、オレたち遠距離になるけど付き合おう。いつでもあいにいくから」
…
「え、ムリ」
⁉︎
なんだって⁈
「オレのこと、愛してるんだよね?」
「うん、だからムリ」
⁇
「え…どういうこと⁉︎」
「愛してるからこそ…なの」
…
え…
どういうことだ?
もしかして…
家族愛的な愛してるなんじゃ…
「それって…家族愛?」
「ううん。一人の男性として好き。はち切れるくらい愛してるの。」
…
えっ⁈
「オレも愛してる」
「うん…うんっ」
愛依がまたポロポロ涙を流した。
「愛依、オレ…愛依をずっとずっと愛し続けた。これからもそれは、かわらない。卒業したら、結婚しよう」
…
「え、結婚…?してくれるの?」
「もちろん。もちろんだよ。大学卒業したら籍入れよう。」
「はい、よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
…
付き合おうじゃなくて、結婚しようが正解だったとは。
「愛依、愛してるよ」
「わたしも」
「愛依ー、大好きだよ。やっと愛依を抱きしめられる」
「うん、なんなら事故チューもできるね」
「そこは、もう事故じゃないだろ」
「ふふ、そっか。ファーストキスだね?宏樹もファーストキス?」
「あたりまえじゃん」
「そっか、よかった。」
チュ〜♡
クリスマスに、婚約とファーストキスが同時にやってきた♡
おしまい♡




