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あなたの常識がくつがえる「学芸員古沸妖の妄想宇宙論」  作者: 赤木 爽人
6.人はなぜ生きるか?
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愛[1]

 ──そこで考えたいのが「愛」はたった一つでも存在でき、全ての生き物が持っている唯一の心であるという事です。

 「喜怒哀楽」全ての感情を照らし合わせてみるとわかる、実はこの作業こそが一番時間がかかったのですが、自分の持つ感情の全てをどういうものか考えたのです。

 そして得た結論は「愛」以外の感情は他人もしくは自分の肉体か行為、物質だってそうですが、ある対象がないと成立しない心なんです。

 しかし「愛」だけは違う、愛は愛がある事で単独でも慈しむ事ができる表現なんです。自分の心、つまり、命の大元を愛せる、それこそが「自己愛」

 そして「愛」は生き物全てにある。

 木々や草花は二酸化炭素を元に酸素を無償で提供してくれる。これだって究極の「利他愛」ですよね。動物も「愛」があるからこそ子孫を増やせる。

 小動物は命をかけて肉食獣に食べられる、これだって「犠牲的な愛」です。

 だから人間以外の動物は無駄な殺しはしない、「愛」の意味を本能でわかっているから…。

 生活様式も種族も姿形も、全く違う、全ての生物が共通に持っているのは「愛」しかないんです。これがどうしてこの宇宙で一番大切なものでないと言えましょう。

 すると人間が人間として存在する意味が見えてくる、複雑な思考ができるという事はどうやったら、生きとし生きるもの全てが、愛を高める事が出来るのかを考える事ができるという、地球上では唯一の生き物であるという事ですな。という事はそれこそが人間に課せられた根本的な宿命でしょう。

 じゃないと人間だけが高度な知能を持っているという必然性が生じない。

 高度な知能、それは決して破壊に使われてはいけない。地球を破壊するという事は、魂の学びの場が無くなり、それ以上誰も成長できない事につながる。すなわち、破壊する為に知能が必要という必然性が生じていない。

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