恐怖!ハーレムな王様ゲーム
早いことにもう6月になってしまった。
雨の降り注ぐ日。
とある放課後の話だ。
これは俺が実際に体験した、心が凍えるほど怖いはな。
「和也ー!王様ゲームしよっ♡」
怖い話だ。
全く、こういう日は怪談話に限るというのに何が好きで王様ゲームなどしないといけないのだ。
しなければ退学にされそうだし、まあするのだが。
「いいですけど、どこでするんですか?こんな雨だし誰かの家だと時間かかりますよ?」
「ふっふっふ。こんな時のための生徒会室よ!」
「いや、仕事する場所でしょうが!」
「まあまあ、早く行こ!」
頭はいいのにな。
この学校の制度としては入試1位が副会長、会長を務めることになっている。
あ、俺来年副会長じゃん。
やりたくねぇぇーーー!
というより今は王様ゲームしないとな。
朱音さんの後を追った。
「メンバーはこのくらいでいいかな?」
朱音さんの集めたメンバーは、
俺、朱音さん、優希さん、可奈、真生。
だった。
どこで俺と真生の関係を知ったんだこの人。
これこそ怪談話になりそうだ。
「いいんじゃないですかね」
「それじゃあ始めましょう!Let'sスタート!」
レッツの発音めっちゃよかったな今。
まずは、優希さんが王様。
「え、えぇと……1番と2番が手を繋ぐでお願いしましゅ」
ギリギリ噛んだか。
惜しかった。
「1番は私!」
そう言って手を挙げたのは朱音さん。
2番は〜……。
「セカンドは私だ」
真生か。
手を繋いで、離して終わった。
なんだこのつまらないゲームは。
それから何度かしたものの俺にはこなかった。
そして、とうとう朱音さんが壊れた。
「1番が!3番に!壁ドン!キャー」
これが王様ゲームの本命なのかもしれない。
さ、1番と3番は誰だろうな。
「3番は私よー」
3番は可奈らしい。
あとは1番だが。
「私じゃないでしゅ」
「私……でもないぞ」
余るは……俺。
「えっ」
俺が可奈に壁ドン?
えっ。
「和也早くしてよ」
可奈はもう壁際でスタンバイしている。
するしかないのか。
ゆっくりと可奈の近くまで行き、
ドンッ。
勢いよく壁に手をついた。
「これでいいんです……よね?」
確認のために後ろを向くと。
朱音さんは涙目。
優希さんは真っ赤。
真生は呪文みたいなの唱えてる。
「み、みんな?」
「ずるいずるい!園木ばっかりずるい!」
ずるいって言っても指示したのは貴女でしょうに。
「私にも!和也私にもやって!」
「これ、王様ゲームですよ?指示は1回ですし」
「なら続けるもん!次!」
この人……子供か。
可愛いところあるんだな。
そして王様ゲームは続く続く。
出来れば途中でやめたかった。
俺が真生の胸を揉むだの。
優希さんが俺を押し倒すだの。
嫌なゲームだよ、本当に。
結局朱音さんは王様になれなかった。
「終了ですね、時間も時間ですし」
「嫌だ嫌だ!まだやるの!」
駄々を捏ねるという最後の技がでてきた。
しかし俺にそんな暇はない。
だから最後の最後。
言う事を1つ聞くことにした。
「1つだけなら、なんでもしますよ」
「本当に!?」
「えぇ、本当です」
「私のフィアンセに」
「却下です」
それは今できることじゃないから却下。
今できても却下するかもしれないが。
「うぅ、じゃあ。私も押し倒そう!」
「え」
俺の反応の前に走り出していた。
目の前が暗くなる。
柔らかい感触に包まれながら、なにも見えなくなる。
「ど、どうだ私のおっぱいは園木ほどじゃないかもしれんがなかなかだろう?」
胸と言ってください。
というか息ができない。
「んー!んんーん!」
苦しい。どいてくれ。
「バカ会長離れなさいよ!」
可奈がひきはがしてくれた。
ありがとう感謝する。
「それじゃあ私はなにをすれば……」
すればというかしたいのは貴女だ。
俺じゃないぞ。
「んー、まあ特にしなくていいんじゃないですかね」
「そんなぁ」
これ以上駄々を捏ねられるのはごめんだな。
俺は朱音さんの方へ向かい。
座り込んでいる朱音さんを抱きしめた。
「これくらいでいいですか?」
十分だったようだ。
ご機嫌で帰っていったものの、可奈の機嫌が悪くなった。
園木家
「なぁ、なんでそんなに怒ってるんだ?」
「怒ってなんかないわよ」
明らかに怒っている。
雰囲気が違うもん。
「俺なんか悪いことしたか?」
「別にー、アンタにはわからないわよ」
ホントだよ。
全くわからねぇわ。
そんな状況で美緒の帰宅。
「可奈ー!和也君ー!ただいま、王様ゲームしましょう!」
今日は王様ゲームの日ですか?
「今日、学校でしてきたんですよ」
「えー、それでもやりましょうよ!」
TVとかで王様ゲーム特集でもしたのか?
余計なことしやがって。
「やりますやります!」
可奈は乗り気だった。
仕方がないか。
初めの棒を引いたときに気づいてしまった。
3人だと、王様と1番2番しかいないことに。
しかも王様は美緒。
「1番と〜2番が〜性行為を〜」
「無理です」
断ったのは俺だけ。
可奈は股の部分を抑えてもじもじしている。
「じゃあキスでいいわよ?」
「それも……」
横を見ると可奈は唇を突き出している。
「今からリタイアは出来ま」
「出来ません」
「ですよね〜」
どうしたらいいか。
クビになるのは勘弁だしな。
するしかないのか。
ゆっくりと唇を重ね……ようとしたが、可奈が限界だったのか。
頬を叩かれた。
そしてどこかへ逃げた。
「今のって俺悪くないですよね」
「遅すぎるのよ和也君は。気付くのも」
気付くって何に?
良く分からないけども。
災難な1日だったと思う。
残り303日




