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その9 辰子 / その10 西方より来たるもの
日本一水深の深い湖、田沢湖。世界でも十七番目の深さである。伝承によると、ほとりの村に辰子という娘がいた。辰子が永遠の美貌を願って湖の水を飲んだところ、たちまち龍の姿に成り果て、以来湖の中で暮らしているという。かつて、某大学の研究チームが田沢湖の調査のために水中カメラを沈めた。最深部にあたる水底で、銀色に光るふたつの目のようなものが、確かに映っていたという。
なお、更に南に行った十和田湖も日本第三位の水深である。秋田県の底は深い。
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なまはげは来訪神と呼ばれる。海の向こうからやってくる稀人であり、地元に福をもたらすものだと。正月に来訪し、子供たちを散々脅かして去っていく。わんぱくな子供たちが少しでも言うことを聞くようになれば、確かに福がもたらされたと言えるかもしれない。
ところで、来訪神信仰は秋田以外にもたくさんあって、遠くはヨーロッパ、本邦でも日本海側の地域によく見られる。神は選ばれし地にのみ、西からやってくるのだろうか。
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