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たえずゆく あすかのかわの よどみなば
題知らず
たえずゆく あすかのかわの よどみなば 心あるとや 人のおもはむ
(恋歌四720)
この歌、ある人のいはく、なかとみのあづま人がうた也。
※なかとみのあづま人:中臣東人。万葉集の歌人。一首入集。本人の歌か、真偽は不明。
(途切れることもなく流れる飛鳥川の流れが滞った場合のように)私の通いが滞ったとしたら、世間の人は、何か問題が起きた、と思うのでしょうか。
世間の人というよりは、相手の女性の反応を気にしての歌。
毎日通って来るのに、今日は来ないとなったならば、「浮気心」を疑われてしまう、そんな言い訳と解した。
現代の女性ならば、毎日通って来られたら、「重い」と敬遠する、と思う。




