439話 超巨大亀
アルは上空からエルフの里があったとされる場所を観察していた。
エルフの里の跡地には大きな穴が開いていた、北方向へ足跡と思われる小さな穴が無数にあいている。
アル「巨大生物の上にエルフの里があったという事か信じられないな。」
今アルが見ている光景は、数十キロのも及ぶ巨大な穴であった。数十キロの穴が巨大生物とすればそれは伝説にも出てこない生物である。
想像もできないままアル達は足跡を追っていく。
その頃亀の上では
族長「どうするか。」
重鎮1「亀の上であれば、安心ではないのか。」
族長「何を言っているんだ。」
重鎮1「いや、亀の上も快適と思ってのー。」
重鎮2「多少不便であるが暮らせないことは無いだろうよ。」
族長「お前ら本当に何も考えていないのだな、いいか亀の上で暮らすにはこの森ですべて賄う事が出来る事が条件だ。亀が寝ている間でも森ですべて賄う事はできなかったんだ。暮らせるわけないだろうがぁ。」
重鎮3「うっ、そうなるとどうなるのだ。」
族長「はぁー、いいかいずれ我らは飢えて死ぬ。」
重鎮1「そ、それは不味いではないか、脱出するぞ。」
族長「だからここに集まってどうするのかを考えているのだろうが。」
重鎮「脱出する方法は族長に任せる。」
族長「儂のも脱出する方法など分からん。亀から飛び降りても踏み潰されるだけだろうし、亀が寝るまで待っていたら数十年、数百年はかかるかもしれないどうしたらよいのか分からん。だから皆で集まって考えているんのだ。意見を言えー。」
重鎮達「「「「・・・・・・・」」」」
超巨大亀は、呑気に移動していた。
途中で餌として木々をバリバリと食べながらゆっくりと歩いている。さすがに夜は休憩しているが、完全に寝ているようでには見えない。長い冬眠から目覚めたばかりなのだろうか、いまだ意識がハッキリしていないようである。
超巨大亀は、雑食の様で木々と一緒に動物も食べている。
騎士「アル様、あれではないでしょうか。」
アル「大きいな。森が移動しているぞ。」
騎士「あれに攻撃するのですか・・・」
アル「する訳ないだろう。あんな巨大な生物どうにもできないだろう。」
騎士「えっ、攻撃しないのですか。」
アル「あんな巨大な生物にファイヤーボール、やアイスランスが効くと思うか。森にファイヤボールを撃ち込んでどうするんだ。」
そう巨大亀であるが表面は森である。森の下が本体となっているのであった。
騎士「・・・・・・」
アル「まずは森(亀)に降りるぞ。」
その頃亀の上のエルフの里では、パニックとなっていた。超巨大亀の上という現実離れした状況より、ドラゴンが群れを組んで飛んでいる事の方が自分たちにとって現実的であり、リアル恐怖となっていた。
ドラゴンも大きいが超巨大変えと比べると羽虫のような物だろう。そして超巨大亀にとって人など微生物のような物なのかもしれない。亀は人の事等全く気にした様子もなく。食事中も一緒に飲み込んでいた。
族長「亀にドラゴンだと、エルフは滅びるのか。」
重鎮1「そんなこと言っている暇はない。族長何とかしろー。」
族長「儂は族長を辞める。どうする事も出来ん勝手にしろ。」
重鎮2「何言っているんだ。族長がエルフの長だろうー。」
そんな言い争いをしているエルフの幹部たちであったがキューが「あのドラゴンは仲間ですよー。」
族長「キュー、どういう事だ。」
キュー「小人さん、説明をお願いします。」
小人「えーーーーっとですね。あのドラゴンたちは拠点の人たちが乗る乗り物です。」
族長「そんな訳あるかーー、ドドラゴンだぞ。ドラゴン、最強の強者であるドラゴンを人が馬のように操っているのか。」
小人「そうですよ。あれ便利なんですよ。ドラゴンをしまえるんですよ。私も初めて見た時に感度しましたよ。びっりでした。」
族長「・・・・信じられん。」
上空
騎士「アル様、下でパニックになっているようです。このまま降下しますか。」
アル「するしかないだろう。踏みつぶさないように気をつけてな。」
アル達は、エルフの里の外へと降りる。
エルフたちはドラゴンが気になるが、怖くて近づく事も出来ない。
アル達もそんなエルフたちの気持ちは十分に理解している。
ドラゴンを仕舞いアル達は徒歩でエルフの里へと向かっていく。
小人「アル様、いらっしゃいませーーーー。」
アル「おーーー、小人の商人か、生きていてよかった。」
キュー「は、初めまして行き倒れのキューです。」←二つ名、本人は自慢している
アル「あーーー、拠点で行き倒れていたという者か、移住の手助けに来たぞ。」
キュー「えーーー、本当ですか。助かります。亀の上からじゃ移住できませんからね。アハハハハ。」
アルはエルフはこいつのような考えの者が多いのかと小人に目線を送るが、小人は小さく横に首を振っていた。
キューは、エルフにしては大変珍しく社交的である。少し抜けている事もあるが、それはご愛敬となっている。エルフの者達もキューに対して運だけのものとは思っているが口には出さない。
そうこのキューはもの凄く強運の持ち主とされている。
生まれた時から強運であった。
生まれて直ぐの事であるが母の乳が出ないという事態でも丁度旅人が現れキューに乳を提供されたとか、又ある時は道に迷ってしまったが偶然に盗賊が残したと思われるお宝を発見したとか、又ある時は魔物襲われるが丁度その魔物の天敵が現れ救わるとか色々な伝説がこのキューにはあるのだ。それはもう最強運と言っていいほどだった。
キュー「族長、移住の応援が来ましたーーーー。」
族長「た、助かったー。」
この時エルフ全員が思った。キュー強運は最強だ。
だが誰もキューを族長に押す者はいない。それはキューがほんの少しだけ抜けているからであった。もしキューが族長となればエルフ自体(本人は助かるだろうと思っている)が滅んでしまうかもしれないと全員が思っていると同時に万一キューが族長となれば繁栄するのではないかと思っている者が二人だけ居る。それはキューの両親たちであった。だが口に出すことはできない。
アル「族長と移住について話をしたい。」
族長「では屋敷に来行きましょう。」
アル「お前たちは、森を調査してくれ。」
騎士「「「「「はっ。」」」」」




