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420話 グレイと小人のハーフ

アル「順調だな。」

騎士「はい。拠点内では、酒造りと農作物、畜産でかなり豊かになっています。」

アル「近隣の争いも激減しているからな、酒のおかげだな。アハハハ。」

騎士「酒で争いが減るとは思いもしませんでした。」

アル「俺もそうだ。まさかだよな。」


カイン「アルいるかー。」

アル「どうしたのですかカイン兄。」

カイン「おっアル。相談があるんだがいいか。この前俺が此処から南に2日いったところに小さな集落があったんだ。そこにグレイ族がいた。」

アル「えっ、グレイ族ですか。」

カイン「ああそうだ。あのグレイ族だ。そのグレイ族は、数百年前に置き去りにされてしまったようだ。」

アル「よく生きていましたね。」

カイン「それがな、小人族と一緒に今は暮らしているんだが、小人族とグレイ族のハーフが集落を仕切っていた。」

アル「まさかと思いますが、かなりの戦闘狂なのでは?」

カイン「アルは言い感してるな。俺に勝負を挑んできたぞ。まぁコテンパンにやってやっあけどな。」

アル「グレイ族と小人族ですか、体格的には可能でしょうが、よく小人族が受け入れましたね。」

カイン「あー、それはなグレイ族の技術があったからみたいだな。」

アル「その集落はかなり発展しているという事ですか。」

カイン「ああ、この星じゃ一番かもな。」

アル「行ってみましょう。」

カイン「だよな。」



アルとカインは、グレイ族と、小人族の集落へと向かった。

その集落は、アルが想像していた物とは少し違っていた。この星で小人族は弱者であり、戦えない者となっている。だが小人族とグレイ族(戦闘狂)が合わさる事でかなり優秀な種族となっていた。体格的にはグレイ族が少し大きくなった程度だが、グレイ族の技術力によって飛躍的に戦闘能力が上がっていた。


置き去りにされてと言われているグレイ族の者達は、話を聞いていくと自分たちの意志で残っていたようで、要は小人族と恋仲になり残ったようだ。

その為に必要な器具や便利な物を大量に持ち込んでいたことでこの集落が発展しているという。小人族の集落は基本隠されている為に近隣の種族に発見される事もなく、今迄兵に暮らしていたという。

それでもグレイハーフの戦闘狂の血が騒ぐのか時頼り、狩と置い名目で戦いを楽しんでいるという。

(獲物は近隣種族であった)


そんなグレイ族とハーフたちは、パワースーツで身を固めている。



アル「おーー、本当にグレイ族だな。」

グレイ1「貴方ば我が種族の保護をして頂いているアルフォード殿ですか。お初にお目にかかります。私はこの集落を治めているグレイドです。」

アル「グレイド殿ですか。アルフォードです宜しく。」

カイン「こいついい奴なんだよ。アハハハハ」

グレイド「カイン殿、又戦いましょう。」

カイン「グレイドがもう少し強く成ったらな。」


この集落は、グレイドによって統治されている。グレイドはグレイ族でありハーフではないが、グレイ族の技術力によって高齢だがいまだ若い体を維持している。

アルは、何歳なのかと気になったが結局聞く事が出来なかった。何故か聞いてはいけない事に思えたからだ。

グレイドは自慢の集落をアル達に案内した。この集落の殆んどがハーフであり純粋なグレイ族もいるが、ハーフ6割、小人2割、グレイ族2割の割合となっている。

グレイ族は、この星に残った時に小人族の伴侶たちと小人族の集落を出てこの地にやってきたという。小人の集落ではやはり当時揉めてしまったためであり、伴侶を危険に巻き込まない為だと説明していた。


アル「じゃぁ、この集落は小人族というより、ハーフの集落という事なのか。」

グレイド「そうです。小人族とは別の種族と言ってよいでしょう。」


アルは、ある事に気付いた。白オークと中人のハーフたちの事であった。別種族と混ざる事によって優秀な種族が生まれるのでは思ったのだ。

そこでアルは、グレイドに他にもハーフとなった種族はいるのかと質問をしていく。するとグレイドは、得意げに答えていく。


グレイド「そうですな。私の知っているハーフでは、タイガー種とミノタウロスにハーフが居ましたが、タイガーとミノタウロスに殺されてしまいました。危険と判断したようです。」

アル「強者となっていたのですか。」

グレイド「はい。タイガー種より大柄でミノタウロスより狂暴(強者)となり、両種族は危機と判断したのでしょう。ハーフを殺した後はお互い接触をしないようになってしまいました。」

アル「もしかして、他の種族が争いを止めない理由もその辺にあるんでしょうか。」

グレイド「それは分かりませんが、この影星の種族は自分たちの種族を守る為に戦っていると考えるしかありません。ハーフたちは皆かなり優秀です。既存の種族より優秀であることは間違いないでしょう。」

アル「いいとこ取りの種族が誕生するという事か、既存の種族は脅威に感じるだろうな。」

グレイド「そうです。育って始めて気づき殺してしまうのでしょう。伝承も何も残っていませんが、今迄、同じような事が何度も起きているのでしょうね。」


そうこの星では極端にハーフ種が少ない。戦闘狂という事もあるが、強者となったハーフたちは、別種族とされ多くの者が同種に殺されていた。それも両種族からだ。

その為にハーフが一般的ではなく。各種族は同種の者と結婚し子を産むという暗黙の決まりとなっている。

文化がまだ花開いていないこの星では、きちんとした決まり事も無ければ法律も存在しない。その為に種族の考えが優先されている。


アル「当時は小人族も殺そうとしたのでしょうか。」

グレイド「流石に小人族にそれ程の力はありません。我らグレイと争うような馬鹿は小人族にはいませんでしたが、揉める原因になると思い小人族の集落を出たのです。」

アル「もしかして今発情期ですか。」

グレイド「アハハハハ、やはり分かりますか。もうすぐ終わります。」


アルはこのグレイドの言葉に警戒をする。グレイ族は発情期には大人しいが、それが終わるとかなり危険な種族となる事を知っているからだ。

この集落は一見平和だがかなりのハーフが存在している。そしてグレイ族よりも戦闘能力がかなり高くなっている。グレイ族もパワースーツを着用すれば強者と言える。それがパワースーツなしでも十分に戦えるのが今のハーフたちであると感じていた。


アル「発情期が終われば、戦闘に移るのでしょうね。」

グレイド「はい移りますよ。長い発情期が終わり、やっと戦う気持ちが芽生えてきている所です。出来ましたらアルフォード達とは協力関係でいたいものです。」

アル「こちらとして故郷のグレイ族と良い関係ですから争いたくはありませんね。」


二人は、黙って握手をしたが、両者の目は笑っていなかった。



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