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トラストルノ  作者: なさぎしょう
輪舞曲
91/296

リタイア2


2人は当初の予定通り、情報を盗ると、戻らずに外に向かうルートを探す。

名影からあらかじめ指示を受けていた。誰かが怪我をした場合は伏が対応する。伏が怪我をした場合のみ名影が対応をする。3名が重傷の場合は、1名のみで戦線離脱。

万が一それにより、3名死亡の場合も、全て責任は首席の名影にある…と。


「このゲームすごい完成度だね‼︎」


「まったくだよ…おかげでこっちは二度手間だけどな。」


「でも上手いことやれたね‼︎さすがレイくん。」


伏はアレイのことを様々な呼び方で呼ぶ。中でもお気に入りは"レイくん"らしい。正直名影と混じってややこしいので普通に読んで欲しいのだが…


「とりあえずはこいつら(・・・・)が先導してくれるし、上手くいきゃ守ってくれるはず。」





伏とアレイは首席から"SURVIV(サヴァイブ)"での動きを逐一見ておけ、という指示もきっちり守った。

結果、自分達がSOUP本部(ここ)から出るには、1つ、大きな障壁があることを知った。


殺人ドローンだ。


本来は警備警護用のドローンのはずなのだが、誰かがハッキングして操っているらしい。

その操っているのが、トラストルノの外に住む不特定多数の人間らしい。という非常に厄介な案件。

止む無く、伏が一機を人間業と思えないやり方でもって取り押えると、そいつを踏み台としてハッキング。相手にバレないように2機だけこちらの味方につけた。



本当は全てをハッキングしてしまう方がいいのはわかっている。しかしそれだと、相手にこちらの動きなどが読まれかねない。


「とにかく脱出しろ。」


名影からの指示はそれだけだ。指示に従ううちは責任の全てが名影にあることになる。責任の所在は万が一の時のためにもはっきりさせておくに限る。

逆に指示と違う行動による死傷は名影の責められるところではなくなる。



「でも、これだけの数を手玉にとるとかすごいよね…」


「あぁ…」


改めて相手のすごさを思い知る。今だって生きているのが不思議なくらいだ。その実彼ら3人は手を抜いていたのではないか?と思わなくもない。

擬似的な訓練だけで強いと勘違いしていた。


ブーッ…ブーブブーッ…ブーッ…


アレイの端末が震える。

かけてきたのは……


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