魔法少女協会
何か5000文字は多いらしいとばっちゃが言ってたので、今回から少し文字減らしてみるぜ!
シリアスはそんなに続かないと思うので安心して欲しいでござる
東京都内、某所。
私、天道周と私とバディを組んでいる稲葉涼音の二人は、魔法少女協会本部で協会長に驚く事を聞かされる。
「す、すみません。もう一度、聞かせてください……」
酷く動揺して声が震える。
隣にいる涼音ちゃん、スーちゃんは驚きのあまり固まってしまっている。
協会長がふむ、と口を開く。
「驚くのも無理は無い」
「もう一度言うが、君たち二人が遭遇したと言う無所属の魔法少女。彼女がココ最近現れ始めた人型の魔物でる可能性が高い」
「そこで、実際に彼女と遭遇した二人に所感を聞きたい。君たちはどう思った、彼女は魔物だとおもうかね?」
私はあの魔法少女は魔物では無いと思うが、動揺していて咄嗟に声が出ない。
ほんの数秒。私が答えられずにいると、隣りにいるスーちゃんが口を開き、ハッキリと答えた。
「あたしは、彼女は魔物ではないと思います!」
「ふむ、その根拠は?」
「あたしは直接会話したし、刃を交えたからわかるんです」
「彼女は理性の無い獣じゃない。自分の意志を持った人間です」
スーちゃんは真剣な眼差しを会長に向け、大鎌の魔法少女が魔物なんかじゃ無いと言い切った。
こういう動揺していても自分の意見をハッキリ言える所はスーちゃんの尊敬する所だ。
私も何か言わないと……
「わ、私も……彼女は魔物ではないと思います!」
「私は少ししか話てませんが、彼女はずっと理性的で、こちらに刃を向ける事を出来るだけ避けようとしていました」
そう、あの子はずっと戦うよりも帰りたがっていた。
私達の意見を聞いた会長はふむ、と頷き再び話し始めた。
「なるほど、二人の意見はよく分かった」
「ありがとう、参考になった。しかし注意はしておいて欲しい、彼女が魔物である可能性はゼロではないのだから」
「はい!」
「……はい」
会長の言葉に二人で返事をして。ふと、疑問が一つ浮かんできた。
「そういえば、一つ聞いてもいいですか?」
「む、何かな?」
「どうして、彼女が人型の魔物だという可能性が生まれたのですか?」
「む、言っていなかったか」
「簡単な事だ。魔物は人間界の生物と異界からの魔力が混じった存在なのは知っているだろう」
「ええ、勿論」
「例の魔法少女の残留魔力から、人間のものと妖精の魔力両方が混じった状態で検出された」
それは……!
「その話本当ですか!?」
思わず、といった感じでスーちゃんが身を乗り出し叫ぶ。
それに対し会長は驚いた様子も無く答えてくれた。
「うむ、本当だとも。その事もあって、今協会内は少しピリピリしていてね」
「可能ならば次に彼女と遭遇した場合は協会の施設で検査を受けるようお願いして欲しい」
もし彼女に敵対の意思があるのならば、無力化し捕獲して欲しい。話しは以上だ。
そう締めくくり、会長は私達に退室を促す。
「分かりました、善処します」
「一応、やってみます」
失礼します、とスーちゃんと共に会長の部屋を後にする。
廊下を歩いていると頭の中を先程の情報がぐるぐると回っていく。
あの子が人型の魔物……?いや、そんな事は無い、この目で見て、直接話して彼女は人間だと確信している。
「ねえ、アマ子は信じる?あの魔法少女が人型の魔物だって話」
スーちゃんがちらりと私を見て声をかける、その表情はまだほんの少しだけ困惑が残っていた。
「わからない。でも私は彼女は人間だって信じたい」
「……あたしも。アイツは人間だと思う」
それに、とスーちゃんは言葉を続け
「あれだけ長モノの技術がしっかりしてる奴が、魔物なんてありえないっての!」
でしょ?
あたしが剣術で魔物に負けるワケないし!とスーちゃんは勝気に微笑み、私に語りかける。
すると、ずっと黙っていた私の契約妖精である、八咫烏のヤタさんが徐ろに口を開いた。
「1つ、人間と妖精の魔力が混ざった存在に心当たりがある」
んぇ!?
「ヤタさん、それホント!?」
何で直ぐに言ってくれないの!?
「本当だとも」
「妖精にはとある奥の手がある、恐らくそれを使っているのだろう」
奥の手?
「何それ、あたしも初めて聞くわよそれ?」
スーちゃんも知らないらしい、いったい何なんだろう
「うむ。その名を吸合と言ってな、簡単に言うと二人の妖精が融合し強力な一体の妖精となる、我らの奥義だ」
二人が融合して一人に、そんな魔法があるなんて……あれ、でも会長は妖精と人間の魔力が混ざってたって言ってたような?
同じ事をスーちゃんも考えたらしく、ヤタさんに質問していた。
「それって妖精同士で使うものなんでしょ、会長は人間と妖精の魔力が検出されたって言ってたわよ?」
「そう急かすな、勿論それは分かっている」
「この魔法はな、実は対象は妖精でなくても良いのだ」
「それってつまり……」
「人間が相手でも、吸合は使える。その場合人間側の負担はとてつもなく大きいがな」
「ふーん、負担って?」
スーちゃんは腕を頭の後ろに回して軽い口調で問う。
「そう確率は高く無いが、乱用すると最悪元の二人に戻れなくなるのだ」
体力的な負担かと思ったら、かなりリスクの大きい魔法だった。
それじゃああの子って今かなり危ないんじゃ……
「うわ、結構ヤバい魔法なんだ……」
「左様、故になるべく早く保護するのが1番だろうな」
あの子の為にも、頑張って説得しないと。
そういえば……
「何で、妖精と居るのに契約しないんだろ?」
「確かに、その奥の手?とやらが使えてるなら、妖精が見えてる筈なのにね」
スーちゃんと二人、首を傾げる。
妖精が見えてるなら、確実に契約出来るだけの能力はある筈なのに、どうして契約しないんだろ?
「恐らく、妖精側の問題だろうな」
妖精側の、問題?
「契約の魔法を使えない未熟者と、共に居るのやもしれん」
「え、契約が使えない妖精なんて居るの?」
スーちゃんがポカンとした顔でヤタさんに問いかける。そんな私も実はかなり驚いている、妖精はみんな契約が使えるものだと思っていた。
「契約はあれで高等技術だ、人間界に来ているのはそれを修めた優秀な妖精のみの筈なのだが、一体誰が……」
そう言って、ヤタさんは俯き考え込んでしまった。
契約がそんなに難しい魔法だなんて知らなかったな。
それに、妖精界に残ってる妖精も居るんだね。
そうして、スーちゃんと少し雑談しながらエントランスまで戻ってきた時、辺りにけたたましいサイレンの音が鳴り響いた。
魔物が出たんだ!
「アマ子、急いで出撃するよ!」
先程までのリラックスして顔から一転して、スーちゃんの顔は戦士のそれになっていた。
「うん、行こう!」
場所は近い、急いで行けば被害はかなり減らせる!
ポケットから手のひらサイズの銅鏡を取り出し、真ん中の丸い部分に触れる。
スーちゃんは無手で居合の構えを取る。
そして私とスーちゃんは、戦う為の魔法の言葉を唱えた。
「日は昇る!
「剣は此処に、我が名は剣閃!」
私とスーちゃんの姿が変わる。普段着から、魔法少女の衣装へと。
私は髪が黒髪から白く変わり、前髪がひと房だけ赤く染まる。服装は紅白の巫女風衣装へと変化し、手に持っていた銅鏡がバスケットボール位の大きさに変わる。
最後に目を開くと、その瞳は普段の黒い瞳から見る角度によっては虹色にも見える不思議な色へと輝く。
「日輪の魔法少女アマテラス!頑張ります!」
スーちゃんは髪の色が海を思わせる深い青色へと染まり、服装は髪と同じく海色の着物風衣装へと変化する。
目を開くとそこには稲穂を思わせる黄金の瞳が輝き、最後に左手を軽く振ると青と金に彩られた美しい装飾の施された太刀が現れる。
「剣閃の魔法少女スサノオ!推して参る!」
変身が完了し、スーちゃんと二人急いで街中を駆ける。
すると本部から少し離れた公園に大きな魔力反応があった。
公園に到着すると、既に他の魔法少女が戦っていたらしく、大きな砂煙が上がっていて状況がよく分からない。
砂煙が晴れると、そこに1人分の人影と、魔力の塵が舞っていた。
この短時間でもう倒したのかな?
なんて、この時は気楽に考えていた。
ようやく煙が完全に晴れて、人影の正体が分かった。
それは、あの大鎌の魔法少女だった。
「魔法少女アマテラスです、助力は必要ですか?」
私は声をかけるまで、彼女の様子には気がつかなかった。
「…………」
「ちょっと、何とか言ったらどうなの?」
「……っ!」
スーちゃんが声をかけるとこちらに気づいようだが、彼女は答えない。
どうしたんだろうかと、彼女の顔を見ると。
そこには。頬に魔力の塵が舞う血液が付着した、酷く動揺した表情を浮かべた彼女の顔があった……
用語紹介
魔法少女協会
100年前に魔物が現れた際、同時期に覚醒した魔法少女が引退後に作り上げた魔法少女の支援組織。
その影響力は大きく、子飼いの病院や研究所等を多数持っている。
ランク制度を作り上げたのもこの組織。
こう言うのは書いといた方がいいらしいので
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