第153話「 作戦 レイアside」
零鶴とオーラが氷紫電に苦戦しながらなんとかその場に抑え続けている中、レイア達はどうすればいいのかを考え、それを実行しようとしていた。
「これなら行けそうだな」
「ええ、紫電の意識さえ戻すことが出来ればあの暴走は止まるでしょう」
「ならば、先陣は私が務めさせていただきます。お二方は戦われているお二人に説明し、出来次第援護をお願いいたします」
「分かったわ鈴。気を付けてね」
「無論にございます」
鈴は抱えていた秋乃を船に戻し、何かを伝えると紫電へと向かっていく。
「お二人共お下がりください! 此処からは私が受け持ちます!」
「メイドさん!? 一人じゃ無茶だよ!?」
「作戦があります! その為に双鶴様より説明を受けてきてくださいませ!」
「作戦? 分かったわ! すぐに戻ってこられるようにするから無茶しちゃだめだよ!」
「心得ておりますとも」
鈴に後を任せ零鶴とオーラはその場を離脱し、双鶴達がいる所まで急いで移動した。
「お待たせ双鶴兄! それで? 作戦があるって聞いたんだけど、それってどんなものなの?」
「ああ。零鶴、オーラよく聞け。まずだな‥‥」
「私は先に行って準備しておきますね」
「む、そうだな。よろしく頼む」
「では」
レイアも作戦を実行するためにとある位置に移動を開始する。
そして双鶴より作戦を伝えられた零鶴達も移動を開始して配置についた。
「さて、最初から躓いてくれるなよ。この作戦は最初から最後まで重要なんだからな」
双鶴は氷紫電と至近距離で刃を交えている鈴を見ながらそうぼやく。
そして自身がどんどん凍り付いていくことも躊躇わず接近戦を仕掛け続ける鈴。
次々凍てついて使えなくなっていくナイフを投げ捨てながら距離を開けることなく近接を仕掛け、氷紫電の目をくぎ付けにし続ける鈴。
猛攻を搔い潜り、鈴のナイフは遂に氷紫電を捉えた。
「‥‥‥‥!!」
(入った‥‥けど! まだ足りない!)
「紫電様。 戻ってきてください…。その為ならば私は命を燃やして‥燃え尽きてしまっても構わない!!」
そう鈴は真っ直ぐに氷紫電を見据え覚悟を口にする。
「こんな氷如きでこの私は止められない!!」
「だから貴方の全力を見せてみなさい! それを私達で受け止めてあげるから‥‥だから!」
氷紫電から斬撃が飛んでくる。
それを鈴は両手のナイフで弾くと今の自分で出せる最高速で氷紫電に迫る。
「そんな力に飲み込まれずに‥‥必ず戻ってきて‥。」
鈴のナイフは氷紫電の身体に吸い込まれるように刺さろうとしていた。




