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悪姫恋聖  作者: ねじるとやみ
第4部 真実
45/82

7.戦の後

「調子の方はどうだ?」


「申し訳ありません。

もう少ししたら起きられると思います」


空家のベッドにエリエは寝かされている。

相当無理をしたようで、回復の魔法も完全には効かず、

今の今まで意識を失っていたところだった。

リンリがこれまで横で看病していて、

アミアが見舞いに来たタイミングで目を覚ました。


「ゆっくり休んでていいんだよ」


「でも、まだ町が大変な状況では?」


「いや、大体片付いた。

見回りも強化しているから、しばらくは大丈夫だろう」


しかし、アミアは今後の事を懸念していた。


「このままじゃ駄目だよねえ」


口に出したのはリンリだった。


「そうだな、以前エリエが言った通りだと感じたよ。

この規模で毎回襲撃され、

かつ妖魔が出てくる事を考えたら、

町を維持するのは難しい。

食料だって安定して生産出来るわけじゃ無いしな」


今回の戦いで北の森の一部を破壊されたのも大きかった。

小型の獣や木の実、キノコなど、

町の食料の大半を担っていたが、

一部でも破壊されると影響が出る。


「今後の事について、

歩けるようになったら相談させて下さい。

あと、アミア様、すみません。

約束を破るような事をしてしまって」


「いや、あれで良かった。

もしエリエが候補生を守れると分かっているのに、

行動を起こさなかったのなら、

あたしは許せなかっただろう。

エリエの事も、自分自信も。

だから、あの子達を助けてくれてありがとう」


アミアは思った事を言って頭を下げた。


「そんな、頭を上げて下さい。

それにその分、

リンリさんを危険な目に合わせてしまいました。

本当にごめんなさい、リンリさん」


「いいよ、エリエちゃんの方が無理してたし。

私だってあれくらい出来ないとカッコ悪いよ」


「そうだな、リンリ、よく頑張ったな。

あと、あたしも様付けは外してくれ、エリエ。

町の奴らが何て言おうが、

あたしはあんたを信用する」


「私もだよ」


「そんな。

いえ、ありがとうございます。

よろしくお願いします、アミアさん、リンリさん」


エリエは今まで見た中で一番嬉しそうな顔をした。


「じゃあ、エリエはしばらく休んでいてくれ。

リンリ、候補生達に色々話さないといけないから、

付いてきてくれるか?」


「はい。

じゃあエリエちゃんまた後で」


「分かりました」


エリエは大人しくベッドに横になった。

家を出ると元王国騎士団の建物まで移動する。


「みんなはどう?」


歩きながらリンリが質問してきた。


「体調的には大丈夫だけど、

ディルイさんを失ったのが心に来てるみたいだ」


「そうだよね。

みんなのお姉さん、ていうか、

お母さん代わりみたいだったもんね」


候補生の子達がディルイを慕っていたのは知っていたが、

その影響はアミアが思っていた以上だった。

まだ子供な彼女らにとって、

ディルイは唯一頼れる大人だったのだろう。

以前には訓練を教えてくれた騎士もいただろうが、

もうその人達もいないのだ。

邪教団同様に男性との接触、

というより騎士団関係者以外との接触は、

厳密では無いが禁じられていたので、

彼女達にはもう馴染みのある大人はいない。


「アミアちゃんはあの子達をどうしたいの?」


リンリが鋭い所を突いてくる。

成り行きで訓練を行う事になり、

戦いでは彼女達を指揮したが、

別に彼女達の上官でも指導者でも無いのだ。


「そうだな。

せめて、普通に戦える位にはしてやりたい、

とは思ってる。

ずっと面倒を見るつもりは無いけどな」


邪教団で隊長をやってきたからか、

戦闘で指示する事自体は嫌いでは無かった。

でも、ずっと一緒に戦いたいとは思わない。

あんな小さな子達を死なせたく無かった。


「可愛いよね、みんな。

でも、ここで生きていくのは大変だよね」


リンリも多分愛着はあるんだろう。

そして彼女達と死がとても近いと感じている。



「今回の戦い、みんなよく頑張った」


応接室にはすでに候補生達が集まっていたので、

アミアとリンリは席に着き、すぐに話し始めた。


「ディルイさんの事は本当に残念だった。

それに機械武者で戦った人達にも多くの犠牲者が出た。

それでも、敵の町への侵入を防ぎ、

生き残ってここにいる事は誇っていい」


アミアは言いながら候補生達の顔を見回す。

全員がディルイの死にショックを受けているのが分かる。

しかし、二人だけ想像と違う顔をしている者がいた。

実際にディルイの死の現場にいた二人だ。

ムイルはいつもの能天気な顔から一転、

落ち込み、青ざめた顔をしていた。

そしてニギニは今までに見た事の無い、

怒りにも似た何かを感じさせる顔をしている。

今回の経験が彼女達を強くするのかどうか、

それは彼女達次第だろう。


「とにかく、今回の戦いについて、

報告してもらった内容と、

あたしが見聞きした内容から、

少しだけ話をしたいと思う。

まずは双子のトリリトとトルルト。

二人合わせて6機の撃破は初陣としては十分だ。

特に忍型に対して、コンビネーションで動きを封じ、

攻撃を当ててたのはよく出来ていたと思う。

あとはトリリトはもっと思い切った行動をして、

トルルトは焦らずに動ければいいと感じた」


「はい、ありがとうございます。

怖かったけど、トルちゃんとだったので、

何とか出来ました」


「まあ、あたしにかかればこんなもんかな。

もっと前に出てよければもう少し倒せたと思うけど」


双子がそれぞれ答える。

今回のペアとして、一番まとまっていたのは確かだ。

まだ決定打に欠けるし、判断も甘いが、

今後の成長も感じられた。


「次にユーカとシルシ。

二人合わせて10機、今回一番頑張ったペアだ。

多くの敵を残して、あたしが北へ向かった後も、

よく耐え、敵を倒してくれた。

ユーカは全体をよく見て、双子へも連絡し、

シルシにもきちんと指示出来ていたと思う。

シルシは的確な判断、素早い動きで、

恐れず敵を倒していた。

まだペアとしてのお互いへの気遣いが足りていない所はあるが、

それも今後の経験で良くなると思う」


「ありがとうございます。

わたくしとしても、アミアさんの指示通り動け、

何とか出来たと感じております。

あと、リンリさん」


「え?私?」


「はい。

申し訳ありません、

わたくし、あなたの事を誤解しておりましたわ。

今回戦いを経験して、

リンリさんが優れた騎士だとよく分かりました。

今後ともご指導いただければと思います」


「うん、ありがとう。

私で良ければ一緒に訓練しようね」


ユーカは数日の訓練でリンリをどこか馬鹿にしていたのだろう。

しかし今回のリンリの戦績はユーカにとっては信じられないものだ。

訓練だけでは分からない物を感じたんだと思う。


「シルシは何か無いのか?」


「・・・ボク、ご褒美欲しい・・・」


「ご褒美?

シルシにあげられる物は無いと思うんだが」


そうアミアが言っている間にシルシは席を立ち、

アミアの方に移動する。


「・・・ここ・・・」


シルシが指さしたのはアミアの膝の上だった。


「ここに座りたいのか?」


シルシが頷いたので、アミアは恐る恐る椅子を引き、

膝の上を開ける。

そうするとシルシはアミアの膝の上にふわりと座った。


「・・・ふふ・・・」


シルシは嬉しそうだ。

水色の短髪の下の笑顔が可愛らしい。


「シルシさんが人に懐くところ初めて見ましたわ」


「うん、初めて見た」


ユーカとトリリトは珍しそうにこっちを見ている。


「いいなあ」


リンリが小声でつぶやく。

さすがに自分より小さいシルシ以外、

膝の上に乗せるのは無理だ。


「じゃあ、これがご褒美って事で。

こんな体勢のままで済まないが話を戻そう。

最後にムイルとニギニ。

最初に、敵の指揮官がそっちに現れて、

それを予測出来なかったのはあたしのミスだ。

すまない。

二人の撃破数は3機だが、援軍が来るまで耐え、

指揮官機と戦い生き残った。

それだけでも今の二人にしてみたら十分な戦果だ。

ただ、もっとうまく出来た可能性はある。

強敵の場合ムイルは重装甲を生かして、守りに徹し、

ニギニがそれをフォローして、時間を稼ぐ。

お互いがお互いを守れるよう、工夫してみてくれ」


アミアはシルシを膝に乗せながら言う。


「みんな、ごめん。

俺が油断したからニギニを危ない目に合わせ、

ディルイさんも守れなかった。

俺はもっと強くなるから・・・」


ムイルは悔しさを隠さない。


「違います。

わたしは何も出来ませんでした。

周りも見えてなかったし、

ムイルちゃんがどうすればいいかも分からなかった。

だから、ムイルちゃんは悪くない」


「そこまでだ。

後悔してもしょうがないし、

戦場では何が起こるか分からない。

誰か一人の責任なんて事は無い。

ただ、反省点を活かして、

次に同じ過ちを犯さないようにするだけだ。

とりあえず今日はゆっくり休んでくれ」


アミアはそう言い、シルシの頭を撫でてから、

膝から降ろし、リンリを連れて部屋を出た。



「そっちはどんな感じだ?」


最後にテルテがいる機械武者の残骸が積んである小屋に来た。

ここは元馬小屋で、テルテが機械武者を調べたいと、

町の人に頼んで借りている場所だ。

ルミルはテルテとここにいる事が多く、

今も小屋の中を適当に飛んでいた。


「あ、ちょうどいい所に。

倒した忍型の残骸に欲しかったパーツがあって、

動くようになったんだ」


テルテが振り返り、横にある紫の武者を叩く。


「テルテちゃんが直したの?」


「直すって程の事はしてないよ。

東の国の技術は合理的で、

パーツの部品の大きさが統一されてて、

同じ形の部分ならうまく繋げるようになってるんだ。

で、エネルギーの線さえ繋がれば、

動くようになるってわけ」


テルテの言っている事は何となくしか分からないが、

とにかくテルテの知識でも直せたのだろう。


「それよりちょっと見ててくれよ」


そう言ってテルテは紫の武者に乗り、

動かし始めた。

剣を振ったり、ジャンプしたりと、

その場で出来る動作をしている。


「これが敵が動かしていた時の動作。

前にも見た『焔玉』をエネルギーとして使ってる」


武者から降りたテルテが手に焔玉を持って見せる。


「そして、これだ」


テルテが服のポケットから取り出したのは、

焔玉と同じ大きさの、もっと紅い玉だった。


「それはなんだ?」


「まあ見ててくれ」


テルテはそれを持って紫の武者に乗り込む。

そして先ほどと同じ剣を振り、

ジャンプをしたが、

その動きは先ほどよりずっと速く感じた。


「どうだ、凄いだろう」


降りてきたテルテ自慢気に言う。


「それを使ったって事?」


リンリがテルテの持っている紅い玉を指さす。


「そう。

『焔玉』は東の国で火山の力を玉に封じ、

それをエネルギーとして動かしてるってエリエに聞いたんだ。

確かに凄いけど、使い切りだから、

運用には焔玉を定期的に補充する必要がある。

町に焔玉を手に入れる方法は無いから、

鹵獲した機体もやがて使えなくなる。

そこでうちは何か別のエネルギー源が無いか考えたんだ。

そしてこれを思い出した。

見覚えは無いか?」


テルテの手の上にある紅い玉をアミアもリンリも近付いて見るが、

特に思い出す物は無かった。


「覚えてないな」


「ヒュドラだよ。

アミアにはヒュドラの本体の解体を頼んだだろ。

奴の心臓部分にあった石だ」


テルテに言われて思い出す。

確かにヒュドラの中にあった素材を色々取り出したと。


「それはラーラに売らなかったんだな」


「ああ、ラーラにこれは力が込められてて、

何かに役立つかもしれないから持っていけって。

大きさ的にも似てたし、削ってみて、

使えるかと調べたら、うまく行ったんだ」


「でもそれも使い捨てじゃないの?」


リンリがテルテの目的から指摘する。


「それが違うんだ。

焔玉と同じく、エネルギーを使うと、

石の光が弱まるんだけど、しばらく待つと元に戻る。

アミア達の鎧と同じだ。

大型妖魔の中心には、皆これと同じような石があると聞く。

大型妖魔を狩れれば機械武者のエネルギー問題も、

解決するって訳だ」


「なるほどな。

それは役に立つ情報だ。

テルテも後で打ち合わせに出てくれ」


「分かった。

うちはしばらくここで色々調べてるから、

何かあれば声をかけてくれ」


アミアとリンリはテルテの元を離れた。

これでひとまず今すぐやる事は終わった。


「アミアちゃん、

私達も少し休まない?」


元騎士団の宿舎へ戻ろうとすると、

リンリが声をかけた。


「そうだな。

ずっと気を張ってったから、確かに少し休みたいな」


リンリにも苦労を掛けたし、

とは口には出さない。


「じゃあ私の部屋に来て!」


リンリは喜んでアミアの手を引いて、

宿舎に割り当ててもらったリンリの部屋へと連れて行った。


「私がマッサージしてあげるから、

マントを脱いで、ベッドにうつ伏せになって」


不死鎧に乗る事で筋肉の疲労は取れ、

基本的に健康体なのだが、

リンリの好意なのでアミアは大人しくうつ伏せになった。


「枕に自然に乗っかる感じで。

そうそう、じゃあ上の方から揉むね」


そう言いながらリンリが首筋の辺りから両手で揉んでくれる。

別にこっている訳ではないが、

他人に揉まれる感覚は気持ちいい。

全身を覆っているスーツは斬撃や殴打からのダメージは軽減するが、

こういう優しい動きには触覚までほぼ素肌のように感じさせる。

改めてアミアはスーツが凄い物だと思っていた。


「候補生の子達を助けてから忙しかったね」


「そうだな。

まさかあたし達で訓練の面倒まで見る事になるなんてな」


「でもみんないい子だよね。

なんか教団にいた時は使命、って感じだったけど、

今は仲間、って気がするんだ」


リンリは手を止めずに喋り続ける。

聖教団の環境が悪かったのか、

リンリの考え方が変わったのか、

アミアには分からない。


「こっちの教団はみんな競争みたいな状態で、

部隊で仲良く、なんて事は絶対に無かった。

褒美で釣って、切磋琢磨させる、

っていう考え方も分かるけど、

あたしはペアで背中を任せられる方がいいと思う」


アミアは自分で言いながら、

いつの間にかそんな考えになってたんだな、

と実感する。


「んぁっ。

そこは少しくすぐったい」


リンリの手がアミアの腰の辺りに移り、

アミアは反応してしまう。


「ちょっと我慢して。

でもアミアちゃんの腰は細いよねえ」


「んんんっ」


リンリがアミアの腰を撫で、

アミアは声が出ないように耐える。


「それにお尻も可愛い!

私なんかどんどん大ききなって、

可愛くなくなってくるんだもん」


「ちょ、そこは駄目っ」


アミアは文句を言うが、

リンリはお尻の肉を揉むのを止めない。

そのまま足の方に移って、

ようやくアミアは力を抜く。


「シルシちゃんはアミアちゃんの事、

気に入ったのかな?」


「どうだろう。

声が小さくて感情がよく分からないし、

ただの気まぐれかもな」


アミアは正直なところを話す。


「でもアミアちゃんは私と違って、

候補生の子達から慕われてると思うなあ。

ちゃんと良い所、悪い所を指摘出来てるし。

私はうまく言葉に出来ないから、

未だに距離を感じるよ」


「そうかな?

少なくともユーカは認めたみたいだったけど」


「あれは最低ラインから普通に上がった、

みたいな事だと思うよ。

エリエちゃんみたいに直接助けに行ければ、

もっと良かったんだけどね」


リンリの悪い方に考えるところは治らないな、

とアミアは思った。


「でも、エリエは今回助けた事で、

ようやく町の人からも受け入れられたと思う。

今後は訓練で口を出しても聞き入れてくれるだろう」


「そうだね、東の国に詳しいエリエちゃんの話が、

町の人に聞き入れられれば、

もっとスムーズに話が運ぶ事も増えるよね。

エリエちゃんいい子だから、

町の人達とも仲良くなれると思う」


リンリの話を聞いて、エリエは確かに優しいが、

ここの人達と仲良くなる事は目的ではなく、

使命を優先したいのでは、と思った。

邪教団や聖教団ほど厳密では無くても、

使命の為ならある程度割り切るのでは、と。


「じゃあ仰向けになって」


「え?」


ようやく足の先までマッサージが終わって、

少しホッとしたアミアは反応してしまう。


「前もやるのか?」


「もちろん。

今日はアミアちゃんに全身リラックスしてもらうんだから」


リンリはやる気満々で、

アミアは抵抗は無駄だろうと諦めた。


「じゃあ手からやるから、

手は上に上げて」


仰向けになったアミアを、

リンリは左手の指から揉み始める。

他人に手を揉まれた事なんて無いので、

なんだか心地いい。


「アミアちゃんは細いけど、

結構筋肉はあるんだよね」


腕を揉みながらリンリは言う。

邪教団にいた頃のように毎日トレーニングはしてないので、

昔よりは筋力は衰えてるかとも思う。


「え、この格好でやるのか?」


右手のマッサージも終わると、

リンリがアミアのお腹の上辺りに跨った。


「そうしないとやりにくいし」


温泉で全裸を見られてるとは言え、

こうやって間近でスーツ姿を見られると恥ずかしい。

それに目の前にリンリの胸が見え、

そのボリュームに圧倒される。

そして、お腹の上のリンリの体温が艶めかしく感じる。

寝る時に抱き合ったりはしていたが、

この体勢は何かマズイ気がした。


リンリは腋の辺りを両方の手で揉み始める。

そして、手は中心の方へ・・・。


「む、胸はいいから」


「揉んだ方が血流が良くなって、

大きくなるって聞くよ。

アミアちゃんは大きくしたくない?」


「そ、それは」


正直なところ、胸が小さい事にコンプレックはある。

自分で揉んだりもしたけど、

今のところ大きくなる気配は無い。

かといって、他人に揉まれるのは。


「私は小さくても可愛いとは思うけどね」


リンリの手は無慈悲にアミアの胸を揉み始める。

ただ、その手は優しく、ゆっくりと動く。


「んんぅ・・・」


アミアは恥ずかしくて声を出すのを我慢し、

リンリから顔を反らす。

筋肉の方が多いアミアの胸だが、

だからといって完全に固い訳でもなく、

リンリは揉みながらその感触を感じていた。


「ふぅ・・・」


ようやく胸から下にリンリの手が移動し、

アミアは息を吐く。

と同時に、少し気持ち良かったと名残惜しくも感じていた。


「へ?」


と安心したアミアに再度衝撃が走る。

まさかそこは揉まないだろうと思った下腹部に、

リンリの手が移ったからだ。


「そこは・・・。

あっ、ちょっと」


アミアが止める間もなく、

リンリは下腹部の辺りを念入りに揉み始める。

温泉では泡まみれだったのが、

今はリンリがじっくり見ながら揉んでいる。

アミアは真っ赤になり、とにかく耐える。

リンリの手は腰の辺りから内ももまで往復し、

刺激を与え続けた。


「はぁはぁはぁ・・・」


足の方に移った時にはアミアの息は上がっていた。

リンリはそんなアミアの顔を微笑んで見ている。


「どう?

気持ち良かった?」


足の指までマッサージが終わりリンリが声をかけた。


「ああ、ありがとう。

たまにだったらやってもらいたいかも」


アミアは気持ち良さと恥ずかしさがあり、

ともかく感謝の気持ちは伝えた。


「良かった。

他にもして欲しい事があったら言ってね」


リンリの満面の笑顔が眩しい。

アミアは自分の気持ちは置いておいても、

この笑顔を失いたくは無いと思うのだった。

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