面接
最低保証金を近代に合わせる為に高く設定しています。前作と違う金額になっていますので、よろしくお願いします。
RAINのTALKですっかり仲良くなり「友達」と呼べるほどの仲にまで発展した「誠」名字を持たない名前だけの源氏名を持つ若いホストの後に付いていき。
まだ明るい店内の中を歩くと入り口を抜けて直ぐの所に長いカウンターの席があり、その一画には、レジキャッシャーや何やらタブレットなんかを立てかけている物も見受けられた。そして、カウンターの向こう側には、沢山の色々な種類のボトルが納められているガラス戸の大きな棚に。カーテンで仕切られたまた別の場所へと続いているであろう通路に、カウンター席の前に並べられた背もたれすら付いていない、丸く脚が長い回転椅子が数脚並んでいた。
カウンターの中では、地味目な3ピースのスーツを着ている人が2人居て何やら作業をしていた。
それらを横目にし、誠の先導でお店の中で実際にお客さま達が座るであろうソファーに腰掛けた、2人組の男性が待ち構えていた。
向かって右に座る男性は濃紺のスーツを身に纏い、自分の太ももの上で両手の指を絡めて組んでおり。もう片方の男性は濃い灰色のジャケットの中に同じ色のベストを着ている。
「いらっしゃい。よく来てくれたね、それじゃ面接を始めようか先ずは椅子に座ってくれるかな?」
そう言って濃紺のスーツを着ている男性に声を掛けられた俺は、先にさっさと座り終えていた誠の横の丸い背もたれ等がない椅子に腰を下ろした。
「それじゃ、先ずはこれに記入をお願い出来るかな?それと身分証をコピー取らせて貰っても大丈夫かな?」
そう灰色のスーツを着ていた男性が1枚のB5サイズの紙とどこにでもありそうなボールペンをテーブルの上に差し出した。俺はその紙とボールペンを自分の近くに引き寄せた後に、財布のカード入れに差しておいたマイナンバーカードを取り出して、灰色のスーツの男性に渡すと、用紙に目を落として書かれている項目に沿って名前や住所や連絡先等を記入していった。
記入が終わり、用紙を灰色のスーツを着た男性に向けてテーブルの上を滑らせる様に渡すと、その男性は用紙を手に取り、俺の書いた物を確認していた。
「えっと……近藤始君か……近藤君はホストクラブで働くのは初めてなんだよね?」
そう聞かれた俺は。
「はい、全くの未経験です。」
と答えると、濃紺のスーツを着ていた男性から。
「それじゃ、まぁちょっと簡単になっちゃうけど、説明から始めるね。何か聞いていて疑問に思う事や質問なんかがあったら、その都度聞いてくれたら構わないからね。」
そう言われて頷いて答えると、続きを話して聞かせてくれた。
「ウチのお店はまぁ見た通りホストクラブ。ホストクラブの説明は必要ないと思うから省かせてもらうね?それで、まぁ1番最初は誰でもそうなんだけど、顧客。ホストクラブで良く使われている用語で言う所の担当。その担当がゼロの状態からスタートするんだけど、ホストクラブは殆どの店で同じような給料形態を取ってる。最低保証の金額にプラスアルファで自分の担当がお店に対して使った金額の何%が加算されて給料の金額が決まるの。そして、ウチの最低保証は1万円。ここまでは大丈夫かな?」
そう説明をされて何か聞きたい事はあるか?と言われた俺は、特に質問等も無かった事から。
「はい。分かりました、特に質問は無いです。」
そう言うと、続きを話して聞かせてくれた。
「それで、後はお店の開店の準備に関してだけど、君の友達の誠から後から詳しい事は聞いたらいいけど、開店の準備と言うか、売り上げの無いホストはお店が開くよりも早くに店に来て、掃除をしてもらう事になってるから。これは、自分の売り上げが30万円に到達したら掃除をしなくて良くなるからね。」
「後は、そうだね……開店1時間前ぐらいから、売り上げの少ない若手のホスト達皆で、お店の外に出て、外販って呼んでるんだけど、街を歩いているキャバクラで働くキャバ嬢や風俗店で働く風俗嬢なんかの、僕らホストのメインとなるお客さま層に向けて、ウチのお店に来ませんか?とまぁ要はナンパみたいな事をしてもらうからね。」
「後の詳しい事は追々とやってる内に覚えるし、分からない時は、横に座ってる誠にでも聞いたらいいから。大丈夫だよな?誠。」
と今度は俺では無く、俺の紹介者の立場にある誠に確認を取ると、誠は「任せて下さい。ちゃんと面倒見ますから。」と答えていた。
まぁ誠と言う気の許せる友達が分からない事は教えてくれるし、フォローもしてくれると言われた俺は、何とかなるだろう。そう思った。
そして、濃紺のスーツを着ている男性が。
「僕がこの店の店長。そしてこの横に座る灰色のスーツを着ている人が、内勤と言ってお店の細かな管理やお客さまがウチの店で遊ぶ為の雑用、要はボーイさん的な事をしてくれる人、これも働く内に内勤さんがどんな仕事をしているかも分かってくるから。その内勤さんのリーダー役のマネージャーの若林さん。」
「それじゃぁ、ウチのお店で働いてくれるかな?」
そう聞かれた俺は「俺もイタリアの猛牛を買うんだ!」と心の中で願っていた事から、二つ返事で店長と横に座る内勤の若林さんに向けて。
「よろしくお願いします。」
そう返事をしていた。
明日19時予約投稿済。ブクマしてね〜
作中で分からない業界用語とか出てきたら感想を使い作者に聞いてくれたら答えます。




