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15. ルカ — 触れられなかった時間の代償

最初の頃、アリストは私を家族から、血に染まった帝国から、そして自分が持っていた力から遠ざける金の檻だった。


だが時が経つにつれ、その金の檻の格子の隙間から、本当に大切なものが見えるようになった。


ロザリアは、私が手に入れたいと望んだものすべて、いや、それ以上のものを与えてくれた。

愛、忠誠、喪った家族を微笑みながら思い出せる強さ、そして何よりも、七人の息子を授けてくれた。皆、それぞれに誇らしい息子たちだ。

これこそが、男にとって最も価値のあるものだ。


それを理解するには、自分の人生や、持っているもの、家族を一歩引いて見つめ直す必要があったのだろう。


自分の手にしているものの尊さを知ったとき、私は決断した。

いや、それは決断というより、もはや必要だった。

私にはロザリアが、そして子どもたちが必要だった。


屈強な男たちでさえ命や大切な人を失う、血塗られたマフィアの世界に、私はロザリアと子どもたちを残してきてしまった。


それはあまりにも過酷な戦いだった。

なぜならロザリアは戦いながら、同時に守っていたからだ。私の息子たちを守っていた。


今度は私が守る番だった。

ロザリアと子どもたちを、この血にまみれた世界から引き離す時だ。


計画はできていた。

状況が少し落ち着いたら、ロザリアと子どもたちをロシアへ、私のもとへ呼び寄せるつもりだった。だが、そのことはまだロザリアには伝えていない。


ロザリアは、この世界に私のために遣わされた守護天使のような存在だった。

その天使の役目は、私が愛するもの、私を幸せにするものを守ることだ。


計画を話さなかった理由もそこにある。

ロザリアは、私のために戦うことを簡単にはやめないだろう。


数か月ぶりに、私はロザリアに会えた。

たとえ一夜だけでも、再び彼女を抱きしめることができた。


今夜は何も語りたくない。

ただロザリアの瞳を見つめていたい。


耳が恋しがっていたあの声を聞きたい。

ただロザリアの声を。


彼女がいない間、私の腕は力を失っていた。

今夜は彼女を抱きしめて、その失った力を取り戻したい。


ただ彼女の香りを感じていたい。


ロザリアは私の呼吸だ。

今夜はただ、息をしたい。


夜は始まっていた。

だがこの夜は、離れていた時間を埋めるにはあまりにも短い。


ロザリアは私の膝の上に座り、身を預けていた。

彼女は両腕を私の首に回し、髪を撫でる。

私は片手で彼女の腰を強く抱き寄せ、もう一方の手をそっと彼女の脚へ滑らせていた。


彼女の顔が私の顔に触れる。

その肌のぬくもりが理性を奪う。


ロザリアは子どもたちの話をしていたが、私には彼女の息が唇に触れる感触と、頬をなぞる髪の感触しか感じられなかった。


「子どもたち、あなたをとても恋しがっているわ。」


ロザリアは、どこか寂しげな微笑みを浮かべながら、私の目を見つめていた。


言葉は聞こえている。意味もわかっている。だが答えられない。

彼女がこれほど近くにいて、腕の中にいると、さらに近づきたいという衝動が身体を張りつめさせ、呼吸さえ重くなる。


「どうしてそんな目で見るの? ちゃんと聞いてる?」


ロザリアはやわらかな、少し疑うような笑みを浮かべ、わずかに顔を引いた。


「俺は、お前なしでは生きられない。」


低い声でそう告げ、私は彼女の腰をゆっくりと引き寄せた。


その瞬間、私の忍耐は尽きた。

最初に重なったのは、私の唇とロザリアの唇だった。


時間は限られている。

夜明けまでに、彼女の身体の隅々まで、この唇で確かめなければならない。


私は彼女をベッドへ連れていった。

今夜の彼女を、私以外の誰にも見せたくない。触れさせたくない。


灯りさえ彼女の肌に触れぬよう、まるで重い鎧で包むかのように、その身体を覆った。


ロザリアはその重みに身を委ねるように、腕を後ろへ伸ばし、指を私の指に絡めた。

無防備なまま、まっすぐ私を見つめる。


これから起こることを待ちながら、彼女の胸の鼓動が早く打ち、私の胸に触れているのがわかる。


全身に走る高揚は、顔には出ていない。

そこには、すべてを受け入れ楽しんでいるかのような穏やかさと、かすかな微笑みが浮かんでいた。


ロザリアの瞳は、私の瞳に深く絡みついたままだった。

その視線が続くほど、私はさらに深みへと沈んでいった。


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