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唯一の生還者
目が覚めると病院だった、両親が泣きながら「攻!攻!」
と縋り付いてきた、父さんが慌ててナースコールを押すと。
医師と看護師が慌ててやってきた。
それから身体中を調べられ、やっと事情を聴くことができた。
修学旅行へ向かう途中の道路で、運転手が心不全を起こして倒れ、俺以外のクラスメートは全員亡くなってしまったのだと。
しかも俺はかすり傷程度の怪我しかしていなかったが三日間眠り続けていたんだそうだ。
俺は小さな子供のように声を上げて泣いた。
みんな亡くなったのに俺だけが生き残ってしまった。
みのりちゃんも……。
俺は特別な怪我をしていなかったので、追加でその日一日入院して翌日退院した。
俺が退院したことを聞いたんだろう。
クラスメートの親たちが殺到した。
みんな口を揃えて、「〇〇の分も生きてね」と。
責められたほうがまだましだと思えるほどだった。
親戚や近所の人にも必ず言われた。
「奇跡だね」と。
それからは、毎年命日に「今年も生きていてくれてありがとう」と電話や電報が届いた。
いつまでたっても唯一の生還者として扱われた。
事故が終わった後も終わらない、そんな毎日に疲れ果てていた。
もちろん俺もみんなのことは今でも悲しい。
でもそういうことじゃないんだ。




