ダンジョンに潜ろう!!
とりあえず落ち着くために一旦下水道まで戻ってきた。とりあえずまずマップにピンを打っておこう、じゃないともう二度とたどり着けない自信がある。そして次にこの穴を報告するかどうかだが、うんまぁ取り敢えずまだしないでおこう。バレたときがヤバイけど俺にとっては千載一遇のチャンスでもある訳だし。取り敢えずゲームからアクセスできる掲示板で荒れ果てた邸宅の情報を調べてみよう。
「荒.れ.果.て.た.邸.宅.っと……嘘だろ」
調べてみると何と検索結果1件、しかもそれもそんなダンジョンがあるらしいってだけで他のダンジョンの情報に埋もれていってる。
あまり期待していなかったとはいえちょっとショックだ。今から情報がないダンジョンで情報がない敵と戦いながら情報がないモンスターをテイムしなければいけないのだから。
「まぁ、くよくよしてても仕方ない。男は度胸だ。いっちょ行くか!!」
そう言って念のため装備を外し剣を腰にさしてから穴をくぐり、階段を登った。
「おじゃましまーす……。取り敢えず敵影はなしと。」
周りを見てみると、倉庫というよりはワインの貯蔵庫のような部屋だった。
「このワイン取れるのかな?」
ワインに手を伸ばすとワインの数センチ手前で壁のようなものに阻まれた。
「破壊不能、もしくは干渉不能オブジェクトって感じね、了解。じゃあ外に出てみますか。」
そう言いながら剣を抜き、目の前にある扉を開けて外に出る。どうやらここは一本道の終点にあるらしく目の前の道はまっすぐ伸びて上に上がる階段がある。
「ここにも敵影はなしと、取り敢えず進むか。」
進み始めると何か違和感がある。
なんだろうと周りを見渡すと気付くことがひとつある。
「なんで倉庫しか部屋がないんだ?」
まぁまぁ長いみちの終点に扉があるだけで何故か両脇には扉が一枚もなかった。
「気にしても仕方ないか、取り敢えず上ろう。」
階段を登る。そこまでかからずに階段を上りきると少し先に扉があった。いつでも攻撃できるように剣を肩に担ぎつつ扉に手をかけた。
「っ!?」
すると突然扉から青白く半透明な手が生えてきて、俺を捕まえようとしてきた。
後ろに飛んで剣を構えると、扉からズルッと効果音がつきそうな感じにメイド服の女性の幽霊が現れた。
「取り敢えず鑑定!!」
最初のクエスト中に気づいたのだが鑑定を敵にかけると体力バーと名前が表示されるのだ。
そしてこの幽霊の名前は「メイドゴースト」というらしい。
「無駄な気はするけど、オラッ!!」
このメイドゴーストに切りかかる。
すると案の定、剣は相手のからだをすり抜け体力バーも減る様子がなかった。
「やっぱりね。なら『マナバレット』!!」
そう唱えると、メイドゴーストに向けた俺の手のひらから白色の弾丸が飛んでいき命中した。
体力バーはそれだけで3割程消し飛んでいた。
「よし!!じゃあこのまま...っ!!」
「オォォオォ!!」
もう一度マナバレットの詠唱を開始しようとするとゴーストが飛び込んで来た。
するとゴーストは衝撃もなく俺の体を後ろへすり抜けていった。
「一体何が..っ!..なるほどね。」
自分のHPバーを確認しても減ってないが、その下の青いMPバーが1割削れて、相手のHPバーが2割程回復していた。
「なるほどMPドレイン的な感じね。」
しかし俺のステータスはHPはすこぶる低いが、比例するようにMPは高いため大したことはない。
「じゃあお返しの『マナバレット』!!」
マナバレットを打ち少し下がる。
するとまた飛び込んできた。なのでそれを横っ飛びでよける!!
道が広めだったため何とかよけることに成功した。そして..
「『マナバレット』」
立ち上がると共に詠唱しておいたマナバレットを命中させる。
そして後ろに距離を開けて詠唱時間を稼いでからマナバレットを叩き込み止めをさした。
『レベルが6に上がりました』
アナウンスが流れることで息を吹き出す。
「ハァー、取り敢えず倒せた」
俺のダンジョンでの初戦は勝利することが出来た。




