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追憶の夜Ⅳ

今回で過去篇終了でーす

「泣き止んだ?」

抱きしめていた華奢な彩羽の身体を離し、顔を除きこむ。


「はい、ごめんなさい、迷惑かけちゃいましたね」

少し赤くなった目を擦り、光希の耳元に行き、甘い声で囁いた。 

「高校に入ったら私、光希先輩に猛アタックするんで覚悟しておいてくださいね?」

小悪魔のような笑顔で彩羽はその場を去っていった。


ふぅ、と一息つき、光希もその場を去ろうとすると奥から一つの人影が現れた。

「ん?」

その影の正体は少し息を切らした姫月だった。


「雪白?」

「やっと、見つけた」

「え?」

キョトンとしている光希の手を姫月が引き、光希はある場所に連れていかれた。


「ちょっ、どこに・・・」

そんな光希の声は姫月には届いてないらしく、光希が顔を確認すると、姫月の顔は真っ赤だった。

真っ赤なのは夕日のせいとかでもなく、純粋に赤面していた。

更に疑問が増えた光希が混乱しているうちに姫月の目的地についたようだ。


「ここは・・・」

姫月が連れてきたのは、この学校が誇る、桜の舞う告白や、デートスポットにはもってこいの場所。

でもここが良い告白場所という情報を知らない光希は何がなんだかさっぱりわからなかった。


「えっと、雪白?何で俺をここに連れてきたんだ?」

姫月が光希の方に振り向くと、さっきと同様、顔は真っ赤だった。

「まだ、わからないのか、そうか、やっぱり言わなきゃダメなんだね」

「雪白?」


「好きなの!」

この一言を言うまでどれだけの時間を使ったか、

好きという感情、恥ずかしくて、思い人のことを考えるだけで、言葉にならない感情に埋もれる。

好きで好きで堪らないけどもし言ったとして、振られたら?そう考えると胸が張り裂けそうになるほど痛くなる。

でも言わないと、他の女の子に取られるかも知れない、これもまた胸が張り裂けそうになる。

言うと言わないの間で葛藤していた姫月はもういない。  


「あなたが好きなの!大好きなの!好きで好きで仕方ないの!」

姫月の目には涙が溜まっていた。

「俺は、雪白のこと好きかどうかはまだよくわからない、でも、雪白に惹かれつつあるのは多分事実だ」


瞬間、姫月が光希におもいっきり抱きついた。

「これから俺は雪白のことをどんどん好きになっていくと思う、だからその時は俺の告白、OKしてくれるか?」 

「もちろん」

泣きながら言った姫月を強く抱き締めた。


「ふふ、私しか見れないようにしてあげるから!」

光希の体から離れた姫月は最高の笑顔で笑った。

「それと!私のことは姫月と呼ぶように!」

「えっと、姫月?」

「うん!」

急に接近し、姫月は光希の頬にキスをした。

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